こんにちは、CO27のTSです。アトランタは日本のシルバーウィークを過ぎた頃から急に涼しくなり、少し前まで日中30度を超えていたのが今では25度を下回る日ばかりとなりました。アトランタは自然が多い街ですから、過ごしやすくなった最近は空き時間に近所の公園や少し離れたトレイルコースを歩いて過ごしています。トレイルも川沿いや山道、アップダウンのあるコースなど、とにかく選択肢が豊富で、日本とは比べものにならないほどの数があります。これも機会があれば紹介したいと思います。
さて、これまでImpactなど当校の特徴ある授業に触れてきましたが、今回はもうすこし普段の授業について、分かりやすく紹介したいと思います。1年目の二学期である春学期から選択科目(Electives)の履修が始まりますが、2年生の私も現在はすべて選択科目となり、自分の興味のある分野に絞ることができるようになりました。今回は特に面白いと感じている3つの授業を通じて当校の魅力をお伝えできればと思います。
Corporate Political Strategy
まず一つ目ですが、私のMBA前の職歴の経験もあり、企業活動を米国の政治や規制の観点から考える機会を持ちたいと思い、Corporate Political Strategyという授業を受講しています。授業では政府の規制や政策変更が企業経営に与える影響や、ロビイング、選挙献金などを通じた企業の政治への働きかけを学びます。知識のインプットは試験で問われる一方、グループ課題では実際の企業が直面する規制や法令に関わる課題を選び、政策や利害関係者を分析した上で、11月の米国中間選挙も念頭に企業単独および業界全体で取り得る戦略をクラスで提案することになっています。
政治経済の知識自体は学部や自己学習でも学べますが、この授業では政策によって誰が利益を得て誰が不利益を被るのかをフレームワークに沿って分析し、企業としてどう動くべきかまで考えます。MBAでは比較的珍しいテーマだと思いますが、規制や行政との関わりが避けられない事業もあり、かつロビイングが企業活動の大きなファクターである米国だけに、こうした視点は今後も役立ちそうです。授業はちょうど前半を終えたところで、これから本格化するケーススタディにも期待しています。
Investment Banking
投資銀行というストレートな授業名ですが、投資銀行の実務を幅広く扱う授業で、内容はDCFによる企業価値評価やPEファンドによるLBO(借入を活用した企業買収)の分析を中心に、IPOやM&Aの基本的な流れを扱います。Excelによる財務モデルの構築や実際の企業を題材にしたケーススタディにも取り組んでおり、ファイナンスの実務経験がない私にとっては今後事業投資に関わる可能性も考慮して、良い学習機会になっています。
Excelを使った作業は多いものの、モデルを構築する過程で事業計画の前提が企業価値にどう影響するのかを理解でき、同じ数字を見ても人によって前提や解釈が異なることに気づかされます。米国を中心に長年投資銀行業務に携わってきた教授の、ウォール街をはじめとする金融業界のエピソードだけでも面白いのですが、授業では実務経験に基づく分析手法だけでなく、PPT資料の見せ方にまで細かく目を配り、成果物にも高い完成度を求めます。MBAの授業では実務上重要なディテールが意外と置き去りにされていると感じることもありますが、この授業は実際の仕事に近い感覚で取り組める点にやりがいを感じています。
Doing Deals; Private Equity
こちらも上記のIBと同じ教授が担当していますが、よりPEファンドが行う買収業務に焦点を当てた授業です。LBOモデルの構築は上述のIBの授業と共通するものの、法律の観点から扱う内容が多いのが特徴で、PEファンドによる企業買収を題材に借入を活用した買収の仕組みや資本構成、買収意向書の提出と交渉、契約条件の設定といった一連の流れを学んでいます。ファイナンス面だけでなく弁護士が契約書のどこを確認し、買い手・売り手双方が何を論点として交渉するべきかといった点も扱うため、まさにDoing Dealsで、契約実務で必要なタスクを幅広く網羅する内容です。
これまでの業務で英文の売買契約書等を作成する機会が実は多数あったのですが、契約書の読み方を体系的に教わったことはありませんでした。授業ではどの条項を重点的に確認し、どこを弁護士に任せるべきか、また契約書上の表現が実際に何を意味するのかといった勘所を学べるため、金融ビジネス以外にも応用できる内容です。法律用語が多く難しいものの、将来M&A案件に直接関わるかどうかを問わず米国の商習慣や契約実務を理解する上で役立ちそうです。また教授自身が作成したケースも使われており、教材も実務経験を踏まえてよく練られているので、単にケースを読んで議論するだけでなく、前提や条件が変わった場合まで掘り下げてくれる点も面白いところです。
共通点を発見
こうして面白いと感じる授業の共通点を考えてみると、学んだ知識を実際の企業活動に結びつけて考えられる点にあるように思います。特に先に挙げた金融分野の授業では教授の実務経験の長さもさることながら、経験の厚みがそのまま授業の質と満足度に繋がっていると感じております。これは当校に限った話ではないと思いますが、教授の実務経験や授業の進め方は受験時にネットの情報だけで見極めるのは難しい部分でもあるため、在校生に話を聞くなど意識して調べてみると良いかもしれません。
一方で日本とは異なるインタラクティブな授業やParticipationを重視する文化には今でも慣れない部分がありますし、たまにとんちんかんな発言をして、あとで一人で恥ずかしい思いをすることもありますが、しっかり準備して臨むことで、自分が得られるものを最大化しようという気概を持って取り組んでいます。2年目に入っても学校で学ぶべきことはまだまだ多そうです!
CO27 TS
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