ご無沙汰しております。Class of 2024のK.Nです。昨年9月に帰国し、10月からは派遣元企業に戻り、新たなポジションで働いています。社会復帰してまだ数ヵ月ではありますが、Emory GBSへの留学は私のキャリアにおいて大きな転換点であり、MBAで得た知識や経験をどのように日本のビジネス環境に適用するかを試していく毎日でした。
現在、私は管理職として主に法人営業部門の事業計画策定とその実行管理を担当しています。今回のブログでは、私がMBAで学んだことをどのように実務に活かしているのか、そしてMBAを通じて得られた思考がどのように日本での実務に役立っているのか等を少し紹介できればと思います。
1. MBA留学で強化した問題解決スキル
MBAでは、経営学やファイナンスだけでなく、多様なバックグラウンドを持つクラスメイトとの議論やチームプロジェクトを通じて、問題解決におけるラテラル思考が磨かれたと感じています。ラテラル思考とは、従来の枠にとらわれず、横断的に物事を捉える力のことです。
例えば、現在携わっている業務では、複数のサービスライン(SI、SaaS、BPOなど)が混在しており、パフォーマンスの集計や分析の複雑化を招いています。この問題に対し、実態を整理しながらサービス毎の収益性や成長性を見える化、各サービスの貢献度を定量化する等、MBAで学んだ課題整理や問題解決の思考、そして統計分析やビジュアライズの知識を使っています。そしてデータドリブンな意思決定に繋げることで、現場と経営層の両方が納得できる事業計画となるよう日々意識しています。
また、MBA中に何度も実践したストーリーテリングの技術を駆使し、データを用いた論理的な説明と、共感を呼ぶビジョンを伝えることで、関係者の賛同を得ながらステークホルダーを上手く巻き込み部門間調整の対応を進めています。
MBAではケーススタディ等を通じて膨大な課題解決の実践を積みました。結果、自分なりのToBeの描き方、そこへのアプローチ、手段の検討/整理や実践方法等における「型」を見つけることができたと思います。同時に、どのような課題であっても、メンバーや環境がどうであれ、それに立ち向かっていく胆力が身につきました。このスキル(マインド?)は今後のキャリアでも確実に役立つと思います。
2. 心理的安全性の確保の大切さ
MBAでのグループワークでは、全員が自由に意見を述べられる心理的安全性の重要性を学びました。これは自身がマイノリティーに立てたことで場の雰囲気づくりや、リーダーからの声かけ等の重要性を身をもって体感することができました。この学びを、今のマネジメントで実践しています。
特に大切にしていることは、オープンなコミュニケーション文化の醸成です。チームミーティングでは、全員が意見を言える場を設け、意図的に議論の余地を残すようにしています。これにより、意見やアイデアが増え、チームとしてのアウトプット品質の向上に繋がっていると感じています。また、考えがまとまっていない状態でも気軽に発言することを推奨しており、私やリーダークラスのメンバーが言語化のサポートを行っています。経験の浅いメンバーであっても議論に貢献できる環境を築いており、チームの一体感も感じやすくなっています。
3. キャリアの成長を加速するMBAの魅力
最後に、MBAは単なる学位ではなく、自分自身を成長させる経験だったと思っています。現地での厳しい授業、異文化の同級生との切磋琢磨、そして多様な価値観に触れる経験は、私をより柔軟で挑戦的なビジネスリーダーへと変えてくれました。
私がMBAで得たスキルや考え方は、帰国後の実務において課題解決力、チームマネジメント力、ビジョンを描く力として間違いなく活きています。これらの力は、単に業務を円滑に進めるだけでなく、部下や周囲の人々を鼓舞し、組織全体を成長させる原動力になっていると日々感じていますし、同時にそうしないといけないという義務感も感じています。
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このブログを見ている多くの受験生は2nd出願、Interview練習等、MBA受験も終盤に差し掛かっている方が多いと思います。健康には留意しながらも、ぜひ最後まであきらめずに全力で走り切ってください。皆さんが描くキャリア実現の道のプロセスにEmory GBSがあれば幸いです。興味がある方はお気軽に日本人在校生のMLまで連絡いただければと思います。
日本人在校生ホームページ:https://emorymbajapanese.wixsite.com/website Goizueta
日本⼈会メールアドレス: gbs.japanese-club@emory.edu