米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。
当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。
2012年7月4日水曜日
MBA出願に向けて ~Essayの書き方~
Class of 2013のTomoakiです。
さて、MBAの出願で一番大事な資料はなんでしょうか。
おそらく一番大事なものは、Essayになると思います。
僕は出願したとき、シカゴ大学MBA卒のコンサルタントに相談しながら、Essayを書きました。 今回は、自分の出願経験をもとにEssayの書き方を書いてみたいと思います。
まず、総論ですが、学校側は、地域ごとにアジアから何人、ヨーロッパから何人とあらかじめ各地域での合格者の人数を絞っていることが多いです。
ですので、アジアで「●●はこの人が強い」とEssayで思わせることが必要になります。
他人とは違ったimpressiveな内容のエッセイが求められます。
しかも、コンサルタント曰く、大学のadmissionが、1つのessayにかける時間は2分から3分程度。見た目の良さと中身を両立しないといけません。
以下、Essayに必要な事項を3つに分けてみました。
��.ストーリーを作る
まず、Essayにはストーリーが必要です。
大学側から与えられた質問に対して、自分の職歴や仕事で得た知識・経験を元に答えを書いていくことになりますが、自分の職歴を羅列しても、バラバラな印象を与えるだけになってしまいます。
そこで、まずは自分の職歴をいくつかのセグメントに分けましょう。
セグメントに分けたうえで、
��)自分の得意分野
��)MBAに行く理由
��)将来への展望
という話の展開にもっていきます。
例えば、僕の場合ですが、僕は公務員をしていてあまりビジネスとは直接関係のない仕事をしていました。
入社当初は、
��)商法を会社法に改正したりする法律担当を2年間
��)次の2年間は、FTA(Free Trade Agreement)やWTO (World Trade Organization)といった国際協定の交渉担当
��)そのあとの2年間は、化学物質関係の規制法の改正
��)最後の1年間は中小企業関係の予算作成
という感じでバラバラな部署を4つ経験しました。
このままでは、MBAやビジネスに関係ないし、あまりに職歴がバラバラです。
ですので、僕は「2つの得意分野がある」というあてはめをしました。
まずは、1)、3)をくっつけて、「マネージメント能力が高い」と得意分野を決めました。
例えば、「法律を改正する際にはいろんな人と会って、いろんな人の意見調整をしないといけないので、時には100人を超える人をマネージした」という形でEssayを書きました。
次には、2)、4)をくっつけて、「交渉能力が高い」という点をアピールしました。
「国際協定や予算作成では交渉事が多いので、そこで交渉能力を磨いた」といった感じですね。
こういったように、自分の職歴の中から必要とされる能力を抽出して、得意分野を導き出すとEssayが書きやすくなります。
実際には、1つの大学で3問~5問のEssay問題が出されるので、問題に合わせて自分の長所を書いていくことになります。
そして、自分の長所を書いた後は、MBAで「マネージメント能力を伸ばしたい」、「交渉能力を磨きたい」とMBAに行く理由を書いて、字数に余裕があれば、これらの能力を使って将来は「○○の分野で活躍したい」といった将来のキャリアプランを書くことになります。
質問によって、書き方は異なりますが、自分の経験→長所の記載→MBAでやりたいこと→将来の展望といったEssayの基本構造は、あまり変わらないように思います。
��.なぜ出願する大学に入りたいのかを書く
さて、自分の長所を導き出したら、次は、なぜ出願する大学に行きたいのかを考える必要があります。
それには、出願する大学の長所はどこにあるのかを調査する必要があります。
例えば、シカゴ大学Booth校やPennsylvania大学のWharton校はファイナンスが強いので、「ファイナンス関係を学びたいので、この大学に入りたい」と記載することになりますし、
逆に、Northwestern大学のKelloggはマーケティングやソフトスキルに強いので、「マーケティングを学びたい」といった形の内容を記載します。
他にも、国際関係に強いThunderbirdや起業に強いBobsonなど、大学によって長所がありますので、ネットでの調査、できれば卒業生の先輩などから話を聞くことをお勧めします。
僕の場合は、マーケティングに興味があったので、1.で書いた自分の長所である「交渉能力」、「マネージメント能力」を活かして、消費者を理解することで、マーケティングに生かしたいといったことを書きました。
自分の長所だけでなく、大学側がどのような大学なのかを理解して、理解したことを大学側に伝えることが必要になります。
��.自分の長所をアピールする
最後に、日本語の文章とは違って、Essayは「自分をアピール」する必要があります。
最初はEssayを書いていると、自分の長所ばかり書くので、恥ずかしさを感じたり、違和感を感じることがあると思います。
ただ、それはEssayとは自己アピールの場であると認識して、無視してしまいましょう。
できれば、先輩たちの書いたEssayをよく見てから自分のEssayを書き始めることをお勧めします。
最後に、平均的な日本人では、独力でエッセイを書きあげるのは難しいので、カウンセラーなどの力を借りることになります。
カウンセラーは家庭教師のような存在で、どんな内容をエッセイに書くのかといった相談から、エッセイの文法修正までお願いする重要な役割を担います。
参考までに僕はAccepted.comという会社を使いました。
シカゴ大学MBA出身で、夫が日本人というRobbieさんという人に見てもらいましたが、丁寧に対応してくれて満足しています。
他にも、Kelloggに入学した職場の後輩はEssayedgeという会社を使っていました。
僕は最初両方使っていましたが、個人的にはAccepted.comの方が親身になってくれたのでお勧め
できます。
それでは、MBAの出願頑張ってください。