米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2025年9月20日土曜日

苦労したこと:ワードチョイス

■告知
9/27(土)11:00~、受験生向けの個別ウェビナー を実施予定です。詳細はこちらのブログ記事、登録はこちら

■本題
こんにちは、
CO27のTSです。9月最初の月曜日はLabor Dayで三連休。窓を開け、家でのんびり。3ドルのどデカいバケツアイスを食べながらこの記事を書いています。超甘党、ジャンク好きの私にとってアメリカは夢の国です。そんな私ですが、渡航直後は生活環境の立ち上げ、安定化に苦労しました。特にコミュニケーションは、留学生にとって大きな壁です。

現地での住居は大学から徒歩15分ほど。渡航後の1〜2週間はホテル暮らしをしながら、銀行口座の開設や、物件探しと入居手続きを進めました。住居の内見、契約、電気やネットの開通。どれも初めてでしたが、先輩のアドバイスや歴代日本人の残したマニュアルに助けられました。

日本のおもてなし文化に慣れていると驚くのは、こうした各手続きでレスが遅いこと。そしてメールより対面でのやり取りが優先されることです。私の場合も、入居手続きは順番ではなく、その場の担当者次第で進み方が変わる印象でした。

さらに、日本では一律が当たり前の手続きも、同時期に入居した同級生とプロセスが異なるなど、担当者の裁量で変わるのは、個人主義の強い「アメリカあるある」だと感じました。

内見時の様子、どの家も広々しています

私が最も苦労したのは、自分の要求の“トーン”でした。入居後もしばらくは施設利用やメンテナンスで管理事務所とのやり取りが続きましたが、強めに伝えても後回しにされているような気がしていたのです。

ある日、後回しになっていた住居のバルコニードアの修理について、「今日は一段強く主張してみよう」と意気込んで事務所を訪れると、すでに受付前に医学生風の女性がいました。彼女は担当者に次のように迫っていました。

「空調の修理を依頼しているのに、何日経っても進まない。何をしているのか。私は医学生で、患者に接するので体調を崩すわけにはいかない。これは入居者に対してDisrespectfulだと思う。」

日中の暑さでエアコンなしはブチ切れ案件だろ...と思いつつ、語気は強めでも声を荒らげず、淡々と筋道立てて要求を伝える姿が印象的でした。日本なら苛立ちをぶつけてしまう場面かもしれませんが、彼女は怒りをDisrespectful という“言葉の選び方”に込めつつ、落ち着いた態度を崩さない。その姿勢に「なるほど、こうすれば相手に伝わるのかも」と学ばされました。

それ以来、私も直接足を運び、要求の内容・期限・態度を明確に伝えるよう心がけました。やり取りは以前よりスムーズに。加えて、何度も顔を出したことや、「How is it going today!」といった、相手との関係性を作るスモールトークを多少オーバーにすることを意識したのも効いたのかもしれません。

この経験を通じて、現地でのコミュニケーションのコツを少しずつ掴んできた気がします。もちろん、まだ試行錯誤の途中ですが、渡航初期に得た大きな学びの一つとなりました。

さて、今回は住居編の経験でした。もう一つの大きなプロジェクトである自動車(免許取得を含む)では、相反するようですが、感情を言葉に乗せて主張することが大事だと感じる場面がありましたので、その話はまた次回以降にしたいと思います。

終わりに、執筆時点でアトランタの9月の朝夕は20度を下回る気温で、過ごしやすい陽気です。アイスが直ぐに溶けるのを気にせず、ゆっくりと楽しめる天気です。日本では当面は暑い日が続くと思いますが、冒頭告知の説明会で当校に関心をお持ちの方にお会いできること、また、エモリーの魅力をお伝えすること、在校生一同で楽しみにしております。

CO27 TS

受験生の皆さんへ

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📧 日本人会メールアドレス:gbs.japanese-club@emory.edu

2025年9月8日月曜日

GCC:Goizueta Career Connectionのこと

■告知
9/27(土)11:00~、受験生向けの個別ウェビナー を実施予定です。詳細はこちらのブログ記事から!

■本題
CO27 TSです!今回は、9月初旬に参加した
GCC:Goizueta Career Connection についてご紹介します。

例年ジョージア水族館のカンファレンスを貸切って開催されるCareer Connection は、Goizuetaの大学院OBで、現在有名企業に在籍している方々と直接話せるネットワーキングイベントです。学生にとってはキャリア形成の大事な機会であり、多くの学生がスーツアップして臨みます。

特にアメリカの就活ではネットワーキングが大きな比重を占めます。応募前から現役社員との関係づくりが選考に直結する要素になります。そのため、こうしたイベントは単なる情報収集の場ではなく、今後のインタビューやオファーに影響する重要なプロセスの一部となっています。

水槽を眺めて立食形式で開催

なお、私は社費留学のため就職活動の予定はありません。ただ、現地の就活の様子やネットワーキングには興味があり、せっかくの練習機会を逃すのも惜しいと思い、直前で参加を決めました。もっとも、日本語でも初対面の人が多い場には苦手意識があり、ましてや英語でのネットワーキング、しかも自分は就活をしない立場となると気後れがあります。それでも、こうした場での立ち振る舞いは日本に戻ってからも役立つスキルになると考え、思い切って参加することにしました。

当日は大手コンサルや大手テック企業の担当者と話をしました。特にコンサル就活はエモリーが得意とする分野で、大半の現地学生がこれらの企業の担当者の関心を引くことに力を注いでいた印象です。私は、ふらっと話した大手コンサルX社では会話がうまく続かず苦戦しましたが、逆に拙い発音がOB社員の注意を引いたのは思わぬ副産物でした。現地生が「X社のOB社員は全然話を聞いてくれなかった」と嘆いていたとき、「俺は発音が悪いから逆にフルアテンションで聞いてもらえたよ」と返したらいい反応をして貰えました。笑

一方、大手テック企業の担当者はとても穏やかな雰囲気で、自然体で会話ができました。キャリアのことだけでなく、MBA生活に関する具体的なアドバイスまでいただき、有意義な対話となりました。

もう一つ、思わぬ効果としては、これまで話したことのなかったクラスメイトとの交流が深まったことです。私にとっては意外にも皆、初めての就活イベントに緊張していた様子でしたが、お互いに今日は頑張ろうと声を掛け合う形で、それをきっかけに話が広がったのも良い経験でした。

イルカ水槽を背に同級生と

振り返ると、日本での営業活動や懇親の場に参加してきた経験が役立ちました。相手の話に興味を持ち、会話を広げる際のスタンスは万国共通です。普段の雑談には苦労する私ですが、今回のようにセッティングがはっきりしている場では、パターンも何となくわかっていることから、意外にもキャッチボールがちゃんと出来たという印象です。もちろん私は現地での就活を前提にしていないため、他の学生とはハードルが違う点は差し引いて考える必要がありますが。

また、今後エモリーに興味を持って頂く方の視点でコメントをすると、エモリーは比較的小規模スクールであることから、このような場で、かつ留学生であっても埋もれることなく、実際、OBとも会話が弾み、同じコミュニティの一員として真にアドバイスや経験を打ち明けて貰っていると感じました。ほかの留学生の意見も聞いてみましたが、おおよそ上記のような反応だったと記憶しています。

結果的にGCCへの参加は貴重な経験となりました。勇気を出して参加してみて良かったと思います。今後のMBA生活でも、興味があることにはとりあえず飛び込んでみる。その姿勢を大切にしていきたいと思います。

CO27 TS

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