米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2016年11月21日月曜日

MBA生の共同生活



こんにちは。シンガポール国立大学(通称NUS)ビジネススクールから交換留学で来ていますMayuです。NUS MBAは、17か月を基本とするプログラムで、最後の4か月は米国・欧州・アジア等の提携校での交換留学を選択できるため、8月からGoizueta Business School(GBS)にお世話になっています。

あと1か月ほどでMBAを(恐らく)卒業ということで、MBAで学んだことは何かということを最近よく考えます。授業、グループワーク、インターンシップと、それぞれ貴重な学びとなりましたが、個人的にはクラスメイトとの共同生活も大きな学びの一つでした。私は、NUS3人(台湾、タイ、日本)、GBSで1人(中国)とルームシェアをしていますが、大人になってからの共同生活も意外に良いものだなと感じています。

他国の学生との共同生活ってどんな感じだろう?と思われているアプリカントの方もいらっしゃると思いますので、エモリーでの生活をご紹介しつつ、私なりに大人の‼MBA生だからこそ味わえる共同生活の良さをお伝えしたいと思います。

1. プライバシーは守りつつ、一緒に楽しむときは楽しめる
MBA
生は30歳前後の学生が多いので、お互いの生活ペースを尊重しつつ、楽しむときは一緒に楽しむというバランスの良い関係性が築きやすいです。基本的に騒ぐということはありませんし、自室にいる時は個人の時間を尊重してもらえるのでストレスは少ないです。特に、現在私が住んでいるHighland Lakeではバス・トイレはそれぞれの部屋に付いており、キッチンとリビングだけをシェアするという形式なので、自分のペースを作りやすく、大変快適です。
一方で、余裕があるときは、ふらっとリビングに出ておしゃべりをすることもよくあり、学校、仕事、恋愛、ちょっとした愚痴などなど色々な話をお茶を飲みながら気軽に話すことができます。こないだは、一緒にアメリカ大統領選挙の開票をリビングで見たりもしていました。この距離感は、大人ならではの良さかなと思います。

2. 深い話ができる
多くのMBA生は、数年の社会人経験を経て、自分なりの考えを持ってMBAに来ているので、個人的な印象ですが、結構真面目です。なので、真面目なトピックに真面目に答えてくれます。もちろん、学校でもそういった話はできますが、ルームメイトだと会う回数も多いので、より深い話がしやすいです。特に、私は英語で苦労しているので、パーソナルな話を取り留めもなくできる環境は大変ありがたく、家族、宗教、お互いの国の話など、ルームメイトとの会話から多くを学びました。でも、話せば話すほど、国の違いはあれ、考えていることはそこまで変わらないなとも感じました。(アジア人同士だったからかもしれませんが。)

3. 生活・文化のちょっとした相違点を発見できる
一緒に生活をしていると、小さな発見をすることが多いです。例えば、食事を例にとると、野菜・果物を意識的に摂っているな、とか、原材料に結構注意しているんだな、とか。中国の子は、小さいころから商品の原材料をチェックする習慣が身についており、自然なものを使っているか必ず確認すると言っていました(そうでない中国人もいるよ、とは言っていましたが)。あと、日本人は余ったご飯を冷凍しますが、台湾・中国では冷蔵することが多いそうで、冷凍することに驚いていました。このように、生活の中でちょっとした相違点を見つけられると、ネタとして盛り上がりやすく、とても楽しかったです。

私は、幸運にもルームメイトは全員MBA生で、年齢もそこそこ近く、落ち着いたメンバーだったので共同生活は良いことづくめでしたが、MBA生同士ではない場合もありますし、相性はあるので、私の経験は一概には言えないかもしれません。しかし、一緒に生活をすると、やはり距離は縮まりますし、英語を話す機会も増えるので、お勧めです。大人になってからの共同生活は不安もありますが、大人ならではの楽しみ方もあると思いますので、私の経験が参考になれば幸いです。

2016年11月14日月曜日

交換留学生(オランダ)から見たGBS

 ブログをご覧の皆様、こんにちは。
 オランダのRotterdam School of Management, Erasmus UniversityRSM)からの交換留学でGoizueta Business SchoolGBS)に現在お世話になっているTakuです。
 
 私が在籍しているRSMのプログラムは4つの学期で構成された1年制のMBAです。RSMでは、8月以降の最後の学期(Term4)を、RSMに残留し選択科目をとるか、或いは交換留学に行くかが選べます。交換留学先は、米国のみならず、欧州、南アフリカ他、世界各国のビジネススクールがありますが、このたび私はGBSを選択し、この秋学期に受け入れて頂いています。
  RSMMBAプログラムは、この秋学期で修了となるので、私はMBAの締めくくりとなる思い出深い時間をGBSで過ごしています。(なお、RSMの卒業は20173月。)
 
 GBSにおける私の履修科目は4科目、在籍期間は約4か月と限定的ではありますが、欧州MBAと米国MBAを比較検討している方のために、私の独断と偏見で相違点に関する所感を、徒然なるままに述べたいと思います。プログラム選択の一助になると幸甚です。

【教授・生徒構成】
 RSMの生徒は97%が世界各国から集められており、英語を母国語とする生徒はごく僅かです。教授陣も欧州(蘭・仏・独が多い)や南ア出身者が中心となっています。
 一方GBSは教授も生徒も、当然ながら大半が米国人のため、英語力という点では米国の方が鍛えられるのではないか、と思います。実際、RSMからこちらに移動してきた当初は、驚くほど英語が聞き取れず苦労しました。使われる表現など、欧州で触れてきた英語とはかなり違う印象を受けました。
 ただ、Diversityという観点では欧州プログラムが勝っており、世界中に人脈を広げたいと思っている方には欧州や他のプログラムが良いかもしれません。
 また、欧州MBAの方が一般的に年齢層は高めといわれますが、GBSで授業を受けている限りにおいてはあまり気になりません。たしかに学部生も入ってくる授業もありますが、EMBAの生徒も混在したりしているので、一概に言えない気もします。

【充実した設備】
 GBSRSMに比べて、学部含めて生徒数が多いこともあり、各種設備は非常に充実していると思います。特に図書館は蔵書数、利用できるデータベースなど、非常に便利です。Emory大学にない蔵書についても、Georgia工科大から手当できるようであり、この点は素晴らしいネットワークだと思いました。RSMでも学部の図書館が利用できましたが、英語の書籍に関しては断然米国MBAの方が充実しており、勉強や参考図書には事欠かないと思います。(日本の書籍についても、平家物語などの古典や、少ないながら宮部みゆきなど現代小説もあったりしますので、暇つぶしも可能です。)
 学校のジムも綺麗で規模も大きく、各種筋トレマシンをはじめ、トレッドミル、プール、テニスコートなど盛り沢山のため、体力作りも楽しんで行えます。私は、特にフリークライミング施設を大いに利用させていただいています。

【日常生活】
 オランダでは自転車生活が基本である上、公共交通機関が発達しているため、自動車が無くても生活に支障はありませんでしたが、やはり米国は自動車大国のため、自動車の所有が不可欠だと感じました。買い物のためのバス路線を学校が提供してくれていますが、本数が限られているため多少不便に思います。(日本人交換留学生は、GBSの日本人在校生皆様のご協力により、適宜買い物に行くことができ、大変助かっています。)
 日用品などはオランダよりも種類が豊富で、説明も英語表記のため全く支障なく、羨ましく思いました。オランダでは、英語表記の説明がない物が多く、特に医薬品では苦労させられていたので、現地生活への適応のし易さという点では欧州よりも米国に勝負ありという気がします。ちなみに日本食も豊富で、たくあんやオタフクソースも手に入るほど充実しています
 特に医療について、オランダは診察をはじめ、医薬品の処方にも色々と手間がかかる一方、GBSは学校の医療施設がスムーズに利用できる点は、非常に便利で羨ましく思いました。
                                                             以 上

末筆ではありますが、このたびの交換留学の期間中、GBSならびにEmory大学の関係者の皆様には学校生活のみならず日常生活に至るまで多大なるご支援、ご指導賜りましたこと、この場を借りてお礼を述べたいと思います。ありがとうございました。GBSの秋学期も、残すところあと僅かですが、大いに学び、遊び、当地を離れるまでGBSの皆様との良き思い出を作っていきたいと思います。

なお、GBSに関するご質問につきましては、ゴイズエタ日本語サイトの「コンタクト」の欄より在校生メーリングリストへご連絡下さい。また蛇足ながら、Rotterdam School of Management, Erasmus Universityについても、併せて御贔屓賜りますと幸甚です。