米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2023年11月27日月曜日

アフターMBAについて(卒業後、アメリカ駐在)

こんにちは。Class of 2023のTFです。およそ半年前にGoizueta Business Schoolを卒業し、派遣元企業へ復帰してあっという間に時間が過ぎていることに驚いています。すでにEmoryで過ごした日々が懐かしく、会社を離れて学びに集中できた日々が有意義で幸せだったなと、この頃は感傷に浸っています。

今回卒業後にブログを寄稿させて頂く機会に恵まれましたので、Emoryでの卒業後から約半年の間の、アフターMBAのお話をさせて頂きます。卒業後、私は留学派遣元企業のアメリカの現地支社に赴任し、現在は家族と共にノースカロライナ州のシャーロット市で新たな生活をスタートさせています。シャーロットはアトランタから車で約3.5時間ほどの比較的近いアメリカ南部の都市で、Bank of Americaが本社を構える米国の金融都市のひとつでもあります。アトランタと比べると街の規模感も環境も気候もほぼほぼ同じですが、個人的に感じる大きな違いはアトランタが全米でも有数の日系サービスに非常に恵まれていた都市だったということです。アトランタにはたくさんの日本人コミュニティが存在し、アジア系のスーパー、日本食レストラン、日本の書籍を取り扱う本屋、日本語の医療機関、日本人経営の美容室があり、なかなか他の地域では見つけるのが難しい日本のサービスが簡単に手に入る、大変恵まれた環境だったと思います。

ここからは仕事の内容についてお話させて頂きます。自身の状況について簡単に説明させて頂くと、派遣元会社は日系化学メーカーで、現在は米国支社の企画部でAmericas地域にある事業の取りまとめを担当させて頂いています。また留学前は製造現場での技術職でしたが、ゆくゆくグローバルでビジネスを管理できるようにありたいという将来像があり、MBAの後は事業管理側へと転換しました。こうして新しく企画での業務が始まり、当初は右も左も分からないところで大変苦労しておりましたが、半年ほど経ってやっとペースをつかみ始められたような気がします。ここまでの間で、私にとってMBAの経験がどのように活きているのか、少し振り返りたいと思います。

まずソフトスキル面では、何といってもアメリカ人とコミュニケーションが取れるようになったことと思います。純ドメ&過去海外と接点ゼロだった自分でしたが、MBAでこれでもかというくらい英会話を強要される駆使する機会に恵まれ、おかげさまで現在のアメリカの業務では、上司含む同僚との英語での意思疎通は今のところどうにかできているかと思います。一方で個人的に課題と感じているのは、同僚から発せられるアメリカンジョークには今もなおポカーンとしている状態なので、まだまだ鍛錬が必要です。次にエモリーで得られた繋がりにも助けられています。管理会計の授業で学んだことの一部で分からないことがあったので、当時授業を教えていた教授に問い合わせて解決させることができました。教授に限らず学生も含め、エモリーには各分野でその手のプロフェッショナルがたくさんおりますので、「あの授業で学んだここの部分をもう少し深掘りして知りたい」と思ったときに気軽に問い合わせできるようなパイプを築けたことは大きな財産だと思います。

続いてMBAで得られたハードスキルがどう活きているかについてお話したいと思います。恐らく皆さんもアフターMBAの仕事の中で、「そういえばMBAの授業でこれに似たこと学んだなぁ」という場面に出くわすことがあると思います。そこからテキストや当時のノートなどを振り返ってみると、留学当時とは異なる新鮮な視点でとらえることができ、過去に蓄積された様々な知識の積み重ねが仕事の広がりや深みに繋がって、初めてMBAが仕事そしてキャリアの手助けになるのかなと感じています。個人的な経験談ですが、ちょうど私が担当していた業務の中でデータ分析関係の授業で学んだ知識が役立つことがありました。"Applied Data Analytics with Coding"というMySQLやPythonを使ったデータ分析入門の授業で学んだことですが、リレーショナルデータベースの構築の仕方やプログラミングなどの知識が、まさに現在業務で取り組んでいるBIツールを使ったAmericas地域のレポートの可視化、効率化、共用化に活かされています。本音で言うと、この授業は将来的な業務を想定して受講したというより個人的興味で受講していました。当時はどう活かせるか具体的なイメージは持ち合わせていませんでしたが、今回BIツールを使い始めたときにこの授業のことを思い出し、過去に学んだことを見返してみると新たな発見がありつつ知識が実務の課題解決に活かされていくことを経験し、MBAでの学びを改めて感謝することなりました。まだアフターMBAは始まったばかりでEmoryでの学びや経験の真価が問われてくるのはこれからですが、引き続きフル活用していきたいと思います。

ということで、簡単にアフターMBAのことをお話させて頂きました。私のように純ドメだけど留学を経て海外で新しいキャリアにチャレンジしたいという方に少しでも何か参考になれば幸いです。もう少しアフターMBAのことについて知りたいということがございましたら、諸先輩方含め多様なキャリア実例がございますので、お気軽にお問合せください。

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2023年11月14日火曜日

米国(Atlanta)における出産レポ

 新しく娘が産まれ、子育てに課題に追われているClass of 2024Y.Mです。

先月、(妻が・・・、いや、私も当事者として)妊娠から、出産までをAtlantaで経験しました。ということで、今回は私たちの出産経験について書かせていただこうかと思います。留学を検討されている方、留学中で情報収集されている方の一助となれれば幸いです。

私たちは健診から出産までEmory大学の系列病院で行いました。臨月までは月一回の検診を受診する必要がありますが、通常の健診はビジネススクールのすぐ隣にあるEmory University Clinicで受診しました。外観のとおり、中はとてもきれいです。受診の際は電話通訳を利用することが出来るので、言語面で心配する必要はありません。健診結果や予約日などはMy Chartというアプリを通して確認できるので、とても便利です。費用面についてはのちほど触れますが、このアプリを通して支払うことができます。



《日本との違いについて》

日本との違いについて気になっている方も多いかと思うので何点か日本との違いについて触れさせていただきます。あくまで私たちのエモリー病院での個別事例ということでご理解いただければと思います。

まず、業務の担当者が細かく分けられている点です。一回の受診でも多くの方が登場します。受付の方、体重測定等基本的な測定を行ってくれる看護師の方、問診ならびに胎児の心音を確認する看護師の方、採決する方(採血は違うフロアの別の科へ行きます。)などなど。エコーを受診する場合は技師の方、エコー結果を評価する医師の方(医師はここで初めて登場します。通常の健診では会いませんでした。)

つづいて、エコーの頻度です。日本では妊婦検診の度にエコーを行うと思いますが、エモリー病院では通常、2回程度とのことです。必要に応じて追加の受診を医師より指示されます。私の妻は2度追加での受診を指示されたのですが、判断基準はメジャーで測ったお腹の大きさ(正確には子宮の大きさだそうです。)でした。エコーの結果は全く問題なかったのですが、個体差、人種差の大きそうな測定方法だなと感じました。なお、エコーについては大学の近くのクリニックでは受けることが出来ないので、MidtownもしくはDecaturにある系列病院へ行く必要があります。(どちらも車で15分程度、エモリーシャトルでもアクセス可)

Emory Midtown Hospital



Emory Decatur Hospital



最後に、費用面です。日本では妊婦検診は自治体からチケットをもらって実質無料かと思いますが、アメリカでは無料ではありません。ただし、大学で用意している保険に加入している場合、通常の健診は実質無料です。(ディスカウントが適用されたり、保険会社が負担。)エコー等を受ける場合は、100200ドル程度を自己負担する必要がありました。

 

《出産について》

出産はエモリー大学病院(ビジネススクールの横)では行っていなく、先に紹介させていただいたMidtownDecaturもしくは少し北にあるJohns Creekの病院を選択します。私達はDecaturの産院を利用しました。ちなみに、韓国人の同級生は北のエリアに住んでいる方が多く、Johns Creekの病院を利用していました。

アメリカにおける出産にかかる基本的なステップは日本と同じでしたが、産後の入院日数が異なります。日本では4~5日程度産後は入院し、また新生児については入院中、一か所に集められ母子別室で過ごすことが通常かと思いますが、アメリカでは2日間の入院で母子同室です。また、小さいお子さんがいらっしゃる場合は出産に立ち会うことが出来ないので、誰か面倒を見てくれる人を探す必要があります。私たちはエモリー大学の別の大学院に通ってらっしゃる方に預けさせてもらいました。(夜中12時にパジャマのまま預けさせてもらいました。その節はお世話になりました・・・!)

分娩室はかなり広くきれいでした。ホテルの一室のようなイメージです。中にはパートナーの方も横になれるようなソファーや、トイレ・シャワーなども完備していました。

産後の入院室も清潔感がありとてもきれいでした。ただ、入院前に病院が開催している館内ツアーに参加したのですが、説明される方が「ホテルに泊まるつもりで来てねー!」と仰っていたのですが、当日言ったらドライヤーがありませんでした・・。なので、妻からの要請により急遽届けに行きました。なんでも事前の確認が大事ですね!

出産費用については、保険にてディスカウントやカバーされる部分があるものの、かなり高額でした。保険適用前で、入院諸経費が2万ドル、手術費用が1万ドル強、麻酔費用が3,000ドル弱でした。まだ全ての費用について、保険会社からの請求が来ていないものの、請求がきたものでは、1万ドル⇒400ドル、3000ドル⇒800ドル程度です。なお、日本で健康保険に加入している場合、日本の健保から出産一時金を受け取ることが出来ます。

《退院後》

退院後は2日以内に黄疸がないか等の診断を小児科で受診するように指示を受けました。日本では入院中に医師より診断を受けることが出来るので、この点も異なる点ですね。出生証明書にあたるBirth Certificateについては、申請書を記入し、病院に提出しました。病院から申請してくれるとのことです。登録が完了し、証明書を発行できるようになるには1か月程度かかるとのことです。アメリカで生まれた場合、自動的にアメリカ国籍を取得できるのですが、日本国籍を取得したい場合、総領事館への出生後3か月以内に出生届の提出が必要になります。(総領事館はアトランタにあり、大学から車で、15分程度で行くことが出来ます。)出生届は事前に総領事館で受け取ることが可能です。

 

《おわりに》

まだ、手続や支払等も完了していない段階ですが、記憶が新しいうちにアメリカでの出産の経験を書かせていただきました。病院へのアクセス、病院の設備、サポート体制はとてもよく安心して出産を迎えることが出来ました。

出産に関連することに限らず、エモリー大学へ留学を検討されている方は、是非お気軽にお問合せいただければと思います。

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