米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2015年7月27日月曜日

不動産@Emory その2

長い夏休みも残り1ヶ月となり、切なさひとしおなClass of 2016のチュウです。

前回の私の投稿、不動産@Emoryでは、Emoryの不動産プログラム全般についてご紹介させていただきました。今回は、前回言及できなかったGoizueta Real Estate Private Equity Fundについてご紹介させていただきます。

本ファンドは学生(MBA/BBA)の手によって運用される不動産ファンドです。Emoryの不動産プログラムへの寄付金を原資とし、2012年に運用を開始しました。現在、3件の不動産、5つのREITに投資を行っています。学生は4〜5名のチームを形成し、投資実行に向けて各チームで投資案を作成します。

株式投資であれば実際に資金を運用する学生ファンドはよく聞きますが、不動産投資で実際に学生ファンドが投資を行っているのは非常に少ないそうです。学生というノーリスクな立場で、不動産投資という特殊な投資を体験できる機会は希少と思われますので、興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。教授の許可があれば、1年生のコアクラスの時期から、本ファンドの運用に参加することも可能なようです。

不動産バックグラウンドの方、将来的に不動産投資に携わりたい方、Emory大学を志望校の一つに加えていただけると幸いです。

チュウ

2015年7月19日日曜日

花火 in Atlanta

社会人になってから10年以上が経ちますが、そう言えばビジネス書以外の本を読んでいないなということに気づき、今話題の又吉さんの「火花」を読んでいた”ぐっさん”です。

賛否両論はありましたが、実際に読んでみた感想としては90分位で一気に読めてしまう程、非常に気持ちが熱くなれる良い小説だったと思います。

脱線してしまいましたが本題に戻りたいと思います。皆様もご存じの通り、大学は現在夏季休暇中です。私自身はアトランタで週1回開催されているマクロ経済学の選択科目を受講しつつ、合間合間にアトランタ観光や、フロリダ、カンクン等へ旅行をしたり、所属する商工会議所の打ち合わせで地元の日系企業の方々と交流を深めたりと、非常に充実した毎日を過ごしております。

これまでの1年を振り返ると、アメリカに来た当初は本当に生活をして行くのがやっとだったのですが、学校や生活にも慣れ、今ではアトランタから離れる日を考えるだけで目頭が熱くなる程、アトランタ生活を満喫しております。

さて、少し前の事になりますが、7月4日はアメリカの独立記念日でした。街中がその日を祝い、夜には各所で盛大に花火が打ちあがるのですが、1年前にはこれから始まるMBAやアメリカでの生活に不安を抱きながら花火を見ておりました。しかし、今年は「家族でアトランタに来て本当に良かったなぁ」と幸せな気持ちになりながら花火を見ることが出来ました。

又吉さんの小説じゃありませんが、世間であれこれと言われているのと実際に自分で経験(読む)するのでは大きな違いがあります。MBAに対しても賛否両論があり、MBA取得を目指す皆様の気持ちを揺るがせることも多々あるかと思います。伸び悩むテストスコアに挫けそうになる時も来るかと思います。ただ、学習内容は元より、長い人生の中で2年間異国の地で学業や自分、家族の為に好きなだけ時間を費やせる機会を得るというのは、間違いなく皆様の人生をより輝かしいものにしてくれると思います。
(妻は今が私の人生のピークだね・・・などといっておりますが^^)

茹だる様な暑さが続いているかと思いますが、来年の今頃はきっとアメリカでショートパンツで夏を謳歌されているかと思いますので、あと少しの辛抱です。是非皆様が希望を叶えて、一人でも多くの方とGoizuetaで出会える日を楽しみにしております。

ぐっさん(35歳夏)

2015年7月12日日曜日

マーケティング不足の日本の海~夏休みに日本経済に(少しだけ)思いをはせる

 こんにちは、Class of 2016Tedです。
 人生の夏休みと言っても過言ではないながーい夏休みの最中ですが、筆者はアトランタではなかなかチャンスのない趣味のダイビングに没頭しています。国内外を回って潜っていますが、特に、与那国や小笠原など、普段行かない日本国内の南の島をあちこち回れており、非常に充実しています。

 働いていたときは長い休みがとれるとついつい海外に行ってしまっていたため、日本国内の海をこれだけ回りまくるのは初めてなのですが、思っていた以上に日本の海の実力は高いです。
たとえば奄美群島にはウミガメがうじゃうじゃいるスポットがいくつもあり(パラオにも引けをとらない!)、小笠原ではイルカの大群と泳げ、石垣島や与那国島ではマンタが何頭も頭の上を泳ぎ回り、宮古島にはダイナミックな地形や差し込む陽の光が美しい海底洞窟がたくさん存在しています。
海外の有名ダイビングスポットにもまったく引けを取らない美しい海が日本国内にはたくさんあります。


沖永良部のウミガメ
徳之島のスカシテンジクダイの大群
「宮古ブルー」の海


ですが、これだけ多様な生物にあふれた豊かな海でも、なかなか見られないものがあります。
それは外国人ダイバーです。
 海外の有名スポットには、どんな時期に行っても、いろんな国からダイバーが訪れているというのに、日本のダイビングスポットには全くと言っていいほど外国人がいない。
 これは、前職で日本経済の分析に従事していた筆者にはもったいなくて仕方ありません。

 ご存知のとおり、日本の潜在経済成長率は、1990年頃には5%近くあったのが、いまや0%台後半まで落ち込んでいます。この低下の要因は、資本ストックと全要素生産性の伸びの鈍化と労働ストックの減少ですが、さらにその背景には、少子高齢化などの構造変化を受けた慢性的な需要不足があります。
 ただ、ここでいう需要の慢性的な不足、というのは、実は「内需」の不足がいつも暗黙のうちに念頭に置かれています。少子高齢化に加え、高度成長期にどんどん経済のパイが拡大していく中で実現していたいわゆる「成長と再分配の幸せな結婚の時代」が終わり、格差が拡大し消費者は生活防衛的になる、ということも需要不足に拍車をかけた側面があります。また、需要の「質」の変化として、豊かな社会が到来したことによる「モノ」への需要の飽和、ということも言われます。「モノ消費」から「コト消費」へ、というのは日本の経済成長戦略でもよく議論されています。
 要するに、コト消費を中心に内外需を掘り起こす、というのがとても大事だといわれてきているわけです。


本題に戻ると、そうした日本経済の状況を鑑みれば、これだけ豊かな観光資源(今回の例でいえば世界でも屈指の美しい海!)に恵まれているというのに外国人観光客(今回の例でいえばダイバー)が少ない(ダイバーにいたってはほとんどいない!)というのは残念で仕方ありません。
経済ということを超えても、日本にはこれだけ美しい海があるということを世界の人に知ってもらいたい、と1ダイバーとして思います。
もちろん、日本のGDP規模からすれば、外国人旅行者の消費による寄与は現在はほぼ無視できるほどでしかありませんが、ダイビングに限らず、おそらく、PR不足や、言語障壁などによって取り逃している外需は相当な量があるように思いますし、こつこつ成長させていけばGDPのコンポーネント的にも相当なものになるポテンシャルは秘めていると思います。


それだけのポテンシャルがまだ十分に発揮できていないというのは、つきつめていくと、MBA的にいえばマーケティング(特にプロモーション)がしっかりできていない、ということに行きつくでしょうか(プラスして、英語力の不足も大きいでしょうが)。日本人でさえ、徳之島や沖永良部島の名前も位置も知らない人が多いように思います。
日本の経済成長を少しでも積み増していくためには、一人でも多くの日本人がマーケティング上手になって、「眠れるビジネスチャンス=日本経済の成長機会」を開拓していくことが必要なんだろうと思います。
MBAというと金儲けの学校、というようなイメージもあるかもしれませんが、ビジネスが上手い人が増えていくことは、究極的には国民厚生をも高めていく実はパブリックな利益にもつながっていくことです。金にガツガツしていないことは美徳だと思いますが、もう少し日本を上手に売り込んでいくためにも、もっと日本からMBA留学を目指す人が増えていってほしいと海底でふと考えたのでした。


台風一過の沖永良部島にて。

Ted

2015年7月6日月曜日

Hospitality

Michiです。

今回は、我々Goizueta Communityに新たに仲間が加わってくれましたので、それに関連するブログです。

例年、日本人留学生の多くは6月20日近辺に渡米します。MBAの本コースは7月末からですが、英語を公用語としない留学生の多くは、Pre-MBAコース受講の為、他の学生よりも一足先に留学生活を開始します。

今年は、Class of 2017として新たに10名の日本人留学生が加わる予定です。業界・専門・バックグランド・年齢等、非常に多様で、Class of 2016も含めると、( 少し大げさですが)Goizueta Communityに小さいながらも日本経済の縮図が垣間見られそうです。

さて、話は少し変わりますが、Goizuetaの魅力を挙げる際、Core Valueにも掲げられるCommunityやTeam, Collaborativeな文化を挙げるケースもありますが、私はHospitalityも、その1つだと思っています。

Hospitalityを重視する文化は、我々Goizuetaの日本人学生コミュニティにも根付いています。その一例が、新入生の受け入れ・生活セットアップサポートです。先輩方が代々培ってきてくれた文化です。

ちょうど1年前に我々が渡米した際も、5人で15人を受け入れる力技でしたが、当時の2年生が全面的にサポートしてくれました。具体的には、住居契約、電気/ガス・銀行口座開設、携帯電話・ネット・TVの契約+日用品の買い出し他を、2日間に凝縮し、まとめて連れて行ってもらいました。渡米直後、右も左もわからぬ中で、生活に必要な基盤をPre-MBAコース開始前に整える事ができ、その後 スムーズな滑り出しを図る事ができ、本当に助かりました。

この時の恩を返すべく、今年も有志で新入生の皆様を迎え、セットアップのお手伝いをさせて頂く事にしました。写真は、BBQ懇親会後のものです。これからアトランタで1年間 公私ともにお世話になる仲間となります。皆で切磋琢磨し、少しでも実り多い留学生活としたいと、改めて心に誓いました。



最後に、Campus Visitに来て頂く方々に対しても、Admission Officeからの全面的なサポートのもと、学生含め学校全体がHospitalityあふれたおもてなしで歓迎します。我々、日本人学生も日本人アプリカントの方々に来て頂く際は、ご要望に応じ、Visitをカスタマイズしています。大学だけでなく、住環境含む周囲の環境も触れて頂き、2年と言う短くない期間を過ごす場所として最適かどうかを判断頂くのに十分な材料を提供できるよう、努めています。

また、ご質問に対しても、迅速且つ丁寧に回答させて頂くよう、心がけていますので、どんな事でも構いませんので、是非お気軽にお問い合わせ下さい。


Michi