米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2019年1月28日月曜日

Fintech


Class is 2019Hです。

今セメスターでは、Finance系のクラスの1つとして、Fintechが開講されています。
金融機関にお勤めの方や、テック系のバックグラウンドをお持ちの方にとっては、かなり関心の強いトピックかと思います。
諸々のリーディング、6回のクイズ(小テスト)、グループプロジェクトに加えて期末試験と負荷が重そうなことにたじろいだ学生もいましたが、結果として多くの学生が履修し続けていることからも、関心の高さが窺えます。

まだセメスターが始まり数回しか授業を受けていないですが、コース概要を若干ご紹介します。
これまでのところ、Fintechとは何か?、なぜ今なのか?といったことについてレクチャー+議論が行われたほか、
ベンチャーキャピタルの方を招いてのゲストレクチャーがありました。
シラバスによると、今後は、Blockchain / P2P platform / Big data and AIと大きく3分野に分けてFintechについて学ぶ予定となっています。

個人的な印象ですが、Fintechという言葉自体が、バズワード的に広く認知されている一方で、
どんな技術があるのか、どんな点で優位性があるのか、既存の金融機関のビジネスは取って代わられるのか、といったことについて、しっかり知る機会は多くないように思います。
恥ずかしながら、自分は金融機関に身を置きながら、Fintechのことを、何だか流行っているすごいもの程度にしか認識していませんでした。
そのため、自分としては、クラスで学ぶ内容にはとても期待しています。

もう1つ、個人的に面白いなと思っているのは、クラスで扱うケース / リーディングがHBSのもの以外にも、他大学のものも多くあるということです。
ケースと言えばHBS、という常識をやや覆してくれています(単に教授の好みかもしれませんが)。

ということで、まだまだ全体像が不確かな中、インタビュー等に向けて多少参考になるかと思いご紹介させていただきました。


この件に限らず、学校のプログラム、出願やキャンパスビジットにあたり、ご不明な点がありましたら、以下にご連絡ください。
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2019年1月21日月曜日

実例:Negotiations


こんにちは、Class of 2019Buです。受験生の皆さんは引き続き大変な時期かと思いますが、最後まで気を抜かず頑張ってください!もしエッセーや面接のトピックで悩まれていたり、キャンパスビジットを検討されている方は、本ブログの過去の投稿(左上のBoxから検索するとスムーズ)が非常に参考になるかと思います。または、本投稿の終わりに記載しているメールアドレスにお気軽にご質問いただければと思います。

さて、昨年1224日のマロンのブログにてNegotiationについて紹介されていましたが、それに関連した内容をお話ししたいと思います。私もNegotiationの授業は受講しましたが、アメリカに住んでいると、幸か不幸かそこで学んだノウハウを実践する機会は枚挙にいとまがありません。以下に、私が実際に体験したほんの一例を、Negotiationの授業での学びも少し交えながら、ご紹介したいと思います。GBSやアトランタの紹介とはあまり関係なくて恐縮ですが、今後のアメリカ生活への心づもりや、(日本ではなかなか経験できない)英語でこのような交渉を経験できるというプラスの観点で、少しでも参考になれば幸いです。

○ケース1:インターネット回線の値上がり
アトランタに来てすぐに某社と月40ドルくらいのプランのインターネット回線を契約。その後1年間は順調に使えていたが、1年後突然何の通知もなく月90ドルに値上げ。すぐさま連絡したところ、実は今まではキャンペーンで安かっただけで、このたびそれが切れたため値上がりしたとの由。そんな話聞いていない、事前通知くらいすべきだ等、様々な主張をしたうえで、最終的にはその上司に対して価格の交渉をすることに。
ここで、Negotiationの授業で学んだBATNABest Alternative to Negotiated Agreement)という考え方が非常に役立ちました。すなわち、交渉にあたり次善の代替案(プランB)を事前に整理しておくことが重要ということです。私の場合、他社への乗りかえを代替案としてシグナルしつつ交渉していった結果、月90ドルから月50ドルまでは何とか下げることができました(実際、代替案をシグナルしたことがどれくらい効いたのかはわかりませんが)。代替案を考えるというのは交渉では当たり前ではありますが、事前に整理しておくべきポイントの確認、そしてそれを交渉の中でどう活用していくのかという観点で、授業が役に立ったと感じました。

○ケース2:住居のメンテナンスの土足問題
これは誰しも早い段階で直面する問題だと思いますので、簡単にご紹介したいと思います。言わずもがな、アメリカでは家の中でも土足が基本なので、いくら日本人が住んでいる家といえど、住居のメンテナンスの人たちは平気で土足で入ってきます。彼らは断固として靴を脱いではくれません(安全上の理由もあり)。それに対して、特に私の場合は赤ちゃんもいるため、不潔な土足では家の中に絶対に入ってほしくない。ということで、メンテナンスの人たちとの間で毎回交渉することになります。今でこそ慣れましたが、初めのころは必死でした。
解決策としては、スーパー等でもらえるplastic bagを足につけてもらうというのが一般的です。後から振り返る形になりますが、ここでもNegotiationの授業で学んだことを見出すことができます。授業では、いくつかのタイプのNegotiationを学びますが、その中の1つにIntegrative型というものがあります。これは、簡単に言うとゼロサムのように誰かが得をしたら誰かが損をするというものではなく、Win-Winとなるような合意(全体のパイを大きくする)を目指そうというものです。今回の例ですと、メンテナンスが家の中に入るにあたり、靴を履いたままにするOr脱ぐという二者択一で議論するのではなく、お互いのInterest(メンテナンスは靴を脱ぎたくない、私は部屋を汚したくないというInterest)をある程度満たせるような解決策を見出すように交渉することが重要だということです。ここではplastic bagを足につけてもらうというのがその解決策となります。なお、どうすればそのような合意形成ができるのかというTipsについてもNegotiationの授業で学ぶことができます。

ここであげたのはほんの一例(しかも比較的マイルドな例)で、さらに実際には、交渉というより一方的にひたすら主張しなければならいような問題にも数多く直面します。例えば、スーパーでの買い物の際、値札と請求額が異なっており修正を依頼するということもざらにありますし、ネットで購入した商品が届かないOr届いたけど不良品ということも何回か経験しました。こういったケースでは、こちらから間違いに気づき、こちらから積極的に主張していかないと損してしまいますのでご注意ください。日本のように「弊社のミスで間違って請求してましたので、XX円返金させていただきます」なんてのは、余程のことがないと無いと思います。いずれにせよ、アメリカで生活していると、交渉力や注意力が身につくのは間違いありませんので、ぜひポジティブに捉えていただければと思います(笑)。

Negotiationの授業の魅力も少しながら紹介させていただきましたが、実際の授業ではさらに深く広い内容を学ぶことができますので、もし興味があればぜひGBSへ入学して授業を受講していただければと思います。おススメです!


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2019年1月13日日曜日

アトランタにおける家族の生活

こんにちは。現在Full-Time MBA過程に在籍中のMです。
今回はアトランタでの家族の生活について3点ご紹介したいと思います。

【配偶者の日常の過ごし方】
F2ビザは働くこともフルタイムで学校へ行くこともできないため、まずは語学学校通学を一番に検討される方が多いのですが、今回は私の妻が行っていたボランティア活動についてご紹介します。
・エモリー大学病院でのボランティア
 オンラインで申し込みをし、オリエンテーション・個人面接を行った後、院内でのボランティアスタッフとして働く制度です。4時間働くとご飯が食べられるくらいのVoucherがもらえます。最初に制服代として20ドル支払う必要がありますが、周りの方々は親切でボランティアスタッフ向けのイベントも時々開催され楽しかったようです。
・料理教室のアシスタントのボランティア
 車で10−15分ほど走ったところにある、アトランタで一番大きな料理教室で講師アシスタントのボランティア制度があります。初めにKnife Skillのクラスを受講しオリエンテーションへの参加が必要となりますが、アシスタントとして参加するとそのクラスのレシピがもらえたり、店内ショップで割引価格で利用できたり、特典が多いようです。

【出産】
我が家は在学中に第一子誕生というファミリービッグイベントがありました。Emoryの病院で出産することにしたため、健診はGBSもあるキャンパス内のClinicで受けることが可能ですが、実際の出産やエコー検査はEmory University Hospital Midtownとなります。
健診や出産自体もこちらの主張を受け入れてくれ、患者ファーストな印象を受けました。出産費用は、私と同じ医療保険に加入しましたので大まかに1割負担で、日本より少し高い程度で収まりました
有料の両親学級のようなクラスにもいくつか参加しましたが、お風呂の入れ方などは教えてもらえませんでした。入院中も日本のような手厚い指導はなく、産後は2日で退院し自宅で赤ちゃんとの生活が始まりますので、初めての方は事前に自分で情報収集をしたほうが良いかもしれません。

【ペットの犬】
我が家は日本から愛犬を連れて来ましたので、その手続きについても紹介したいと思います。
・事前準備
 狂犬病のない日本からアメリカへ連れてくるので、日本での手続きはそこまで大変ではありませんでした。毎年予防注射を打っていることと、国際基準のマイクロチップが入っていることが前提です。動物病院で行ってもらうことが2点あります。狂犬病の抗体検査の採血を指定の機関に送ってもらうことと、検疫所へ提出する書類作成です。書類が完成したら検疫所の方に連絡し、動物病院で作成してもらった書類をメールにて確認してもらい、渡米日に空港の検疫所での予約を取ります。
・フライトについて
 航空会社へ電話で連絡し、ペットの分の予約もお願いします。我が家は小型犬なので機内の足元に乗りました。
・渡米当日
 予約時間に検疫所へ出向き、簡単なペットの健康チェックが行われ、現地で提出する書類をもらいます。※2年間はこの書類が有効なので、GBSのプログラム終了後の帰国はスムーズです。
その後は通常通り、カウンターでチェックイン→セキュリティーチェックを通って搭乗するのみです。
・ペットとの生活
  犬を飼っている人が多く、お散歩をしていてもよく犬を見かけます。大型犬が多いのですが最近では小型犬も人気のようで、我が家の犬はよく話かけられます。アパートも犬OKなところが多く、Emory Pointのペットの家賃は$15程で、敷地内のドッグランも利用可能です。敷地内にPet waste stationが多数設置されていて、トイレの処理には便利です。また、Westin系列など多くのホテルがペットと泊まれるので一緒に旅行をすることも可能で、空港内にもPet Relief Areaが設置されているところも多いです。



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2019年1月7日月曜日

Directed Study


あけましておめでとうございます、Class of 2019Kohです。

受験生の皆様におかれましては、エッセイの締め切りに追われ多忙な年末年始を過ごされている方も多いのではと思います。まだしばらく大変な時期が続くと思いますが、体調を崩すことなく最後の一踏ん張り頑張ってください!

今回は、GBSの魅力の1つであるDirected Studyについて紹介したいと思います。インタビュー対策を進める中で必ず用意をしないといけない、Why GBS?を考える参考情報として、ご覧頂ければと思います。(私は実際のインタビューにおいて、Why GBS?の答えの1つにこのDirected Studyがあることを理由にあげました。)

Directed Studyとは簡潔に言うと、教授の個別指導を受けながら行う自由研究です。教授のオッケーさえもらえれば、テーマや実施時期、アウトプットの形式をフレキシブルに設定できるので、授業でカバーされないけど興味のある分野がある、もしくは授業で得た知識を活用して深いリサーチをしたい、といった人に人気の選択授業です。(他の普通の選択授業と同様に、3単位がゲットできます。)

Directed Studyのおもな流れは以下の通りです。
・リサーチしたい内容について、提案書を作成
・指導を受けたい教授を見つけ、打診(自分で見つけられない場合は、Program Officeによるサポートもあります)
・教授のOKがもらえれば、履修登録
・3ヶ月~半年くらいをかけて調査・リサーチを実施

私は自身がガス会社からの派遣ということもあり、エネルギー業界に強いRaymond Hill教授の指導のもと、アメリカの天然ガス市場に関する調査を2018年の秋学期の途中から実施しているところです。(2019年春学期での完了予定)

まだ私自身のStudyは仕掛かり中ではありますが、Directed Studyのメリットは以下のような点ではないかと感じています。

・授業で扱わないテーマについて教授の個別指導のもと、(ある程度自由に)自分で調査内容・ゴールを決め、リサーチを行うことができる。
・受動的になりがちなグループプロジェクトと異なり、自身による調査や教授との11のミーティングがメインになるので、能動的に活動せざるを得ない環境に身をおくことができる。英語でのディスカッション能力も向上できる。
GBSが保有するデータベースを活用することもでき、調査・リサーチ能力の向上が期待できる。
・文献や記事などを読み英語でサマリーを書く、またその内容について教授と議論をするという経験から、自分の興味のある分野における英語表現を磨くことができる。

個人的には自分の興味のある特定分野の知識の深堀ができるので、指導を受けたい教授も合わせて見つかれば、大変魅力的な科目ではないかと思います。

今年は私以外にもマーケティングや新規ビジネスなどの分野でDirected Studyを履修するメンバーもおりますので、何か気になる点があれば、遠慮なくご質問など頂ければと思います。



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