米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2019年3月24日日曜日

こんにちは、class of 2020 SHです。今回はエモリーのメンタープログラムについて記載したいと思います。日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、アメリカではメンター、メンティープログラムが割と盛んに活用されているようです。メンターは教える側、メンティーは教えられる側です。私はこちらに来るまではほとんど内容は知りませんでした。仕事や、日々の生活などでの悩み事、将来の目標等をメンティーがメンターに相談し、メンターも相談に乗ることで互いに成長していこうといったものです。

エモリーでも学生とアラムナイを結ぶメンタープログラムがあり、私が申請したところ2002年卒MBAの方がメンターとして付いてくれることになりました。その方は卒業後、投資銀行で働き、その後育休を経て保険会社に転職し、引き続き活躍されている方です。現在は定期的に電話で連絡を取り合っています。テーマとしては卒業後の進路、MBAの活用方法、学生生活をいかに充実させるか、英語力の向上といったことを話し合っています。経験豊かなアラムナイと話をすることで、今まで気づかなかった点が見えたりと貴重な機会となっています。

このように日本ではあまり馴染みのないことをやってみるのは新鮮で面白いです。エモリーは縦も横もネットワークが強く、この点についてもゴイズエタの魅力かと思います。

いま受験中の皆さんは面接対策や最後のスコア更新など正に終盤戦だと思いますが、体に気を付けてがんばってください!

出願やキャンパスビジットにあたり、ご不明な点がありましたら、以下にご連絡ください。 goizueta_jp_student@googlegroups.com
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2019年3月17日日曜日

2019 Mid Semester Module in South Africa

学生の皆様、受験準備お疲れ様です。Class of 2020SSと申します。今回のブログでは、2月下旬から今週にかけて行われていたGBSの重要なプログラムの一つであるMid Semester Module(通称”MSM”)というものを紹介したいと思います。

    Mid Semester Moduleとは

MSMとは1年生と2年生のSpring Break期間中に行われる、単位が与えられるプログラムの総称です。MBAの学生は海外へのスタディトリップか、アトランタ(オンキャンパス)での集中授業、どちらかへの参加が求められています。海外へのスタディトリップについては主に学生の①ビジネスの視野を広げること②異文化・多様性に対する理解の向上を目的としており、教授1/国が同行のもとで各国を代表するような企業・団体、あるいはスタートアップを訪問し経営戦略等についてヒアリングを行ったり、名所旧跡を訪問したりします。トリップに参加する学生は出発する約1月前から毎週1回集まり、教授や旅行業者からブリーフィングを受け出発に向けた準備を進めます。トリップの期間は国によって多少異なりますが23週間程度、参加人数は1トリップあたり25-40人程度です。今年は中国、インド、南アフリカ、日本へのトリップがアレンジされました。

    南アフリカ

私はGBSに留学する以前に出張や旅行などで中国・インドに訪問したことがあったこと、個人的にはなかなか行きづらい(アメリカからも日本からも遠い)ところに行きたかったこと、といった観点から南アを選択しました。今回私が参加した南アフリカの予定はざっとあげると以下のようなものでしたが、南アフリカの社会、経済、文化を語る上で重要な地域・場所を多く訪問することが出来ました。

ü  227~33 Cape Town
現地ベンチャーキャピタルファンド、サステナブルビジネス関連のコンサルティングファーム等への企業訪問のほか、Khayelitshaという貧困地域での子供たちと触れ合いや、アパルトヘイトと戦い続けたネルソン・マンデラ元大統領が政治犯として長期に渡り投獄されていたRobben Islandへの訪問など。


Khayelitsha地区①
Khayelitsha地区②

Robben Island: 政治犯が収容されていた刑務所のひとつ


ü  33~311 Johannesburg, Pretoria
同国の主要産業である鉱業関連の企業を訪問し、同国・同業界の歴史や特有のリスク等をヒアリング。UNAIDsでは南アフリカにおけるHIV/AIDS問題の深刻さと民間企業が果たせる役割について議論。Sowetoという貧困都市を訪問した際には彼らが住む家のペンキ塗りを手伝ったり、子供たちの英語の勉強を手伝ったりしました。また、トリップの最後の3日間はPilanesberg National Parkでゲームドライブとよばれるサファリツアーを楽しみました。

Pilanesberg National Park: 圧巻の大自然

Pilanesberg National Park: White Rhinos


    所感

南ア以外のMSMについては参加していないので分かりませんが、現地の経済・社会・文化がバランスよく理解できる非常によく練られたプログラムであると感じました。なかでも、個人的にはなかなか行き辛い貧困地域を訪問し現地の同世代の方々や子供たちと触れ合い、彼らの夢・目標を聞けたことは、改めて自分が今後社会にどのような貢献をすべきなのかを考えされられる貴重な機会となりました。その他にも、普段学校であまり顔を合わせない学生(2年生や1-Year MBAの学生、学校職員など)2週間という濃密な時間を過ごせたこと、MSM中に誕生日を迎えた同級生を皆で盛大にお祝いできたのも非常にいい思い出になりました。また、トリップの最後には、次年度以降のMSMをよりよくする為にどんな工夫が参加者・企画者の双方に必要なのか、建設的な議論がなされたのもGBSの文化の一つである協調性を表していた、いいシーンだと感じました。

なお参考までですが、MSMは基本的にGBSMBA Office、教授、旅行代理店が中心となって計画されますが、日本行きMSMについてのみ例年日本人学生が主催することになっており、企画設計から上述したような参加者への事前ブリーフィング、MSM当日の引率など、日本人学生のリーダーシップ発揮の場/GBS Communityへの貢献の場ともなっています。(Japan MSMは例年学生のなかで一番人気のようです!)

以上、MSMについて記載させて頂きましたが、受験生の皆様におかれましてはいよいよ受験生活も佳境かと思いますので、体に気を付けて最後までがんばってください!

MSMに限らず出願やキャンパスビジットにあたり、ご不明な点がありましたら以下にご連絡ください。 goizueta_jp_studentgooglegroups.com
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2019年3月4日月曜日

Class Participationについて


こんにちは、class of 2020 YKです。MBA受験中の方は各校のインタビュー等でお忙しい方も多いかと思います。2月はゴイズエタにキャンパスビジットされる日本人受験生の方も多く見られました。ビジットされた方は遠路遥々ゴイズエタまでお越し頂き誠にありがとうございます。実際に授業に参加された受験生の方に授業の印象をお聞きしてみると、「日本の大学の授業と違い学生の発言が多い」との答えが多く、所謂「Class Participation」が印象的だった方が相応にいらっしゃったようです。実際に、私も大学時代は大教室での講義ばかりであったため、少人数で学生側の発言の多い授業は新鮮でした。そこで、今回はMBAの授業の特徴の一つである「Class Participation」について書いていきたいと思います。



Class Participation」を日本語で説明すると、「授業への参加・貢献」といった意味になるかと思います。MBAの多くの授業ではディスカッションが行われます。もっとも、ディベートのようなディスカッションというよりは、教授が質問や誘導を繰り返しながら、生徒の意見や体験談を引き出すことで、より学びを多くしていこうとするものです。とくに、多様なバックグラウンドを持つ社会人経験者が集うMBAの授業では、自分のこれまでの業務経験やそこで培った考え方を共有することが他の生徒の学びに資することも多いため、ディスカッションが重視される傾向にあります。単なる授業への出席だけではなく、こうしたディスカッションへの参加・貢献度合いを「Class Participation」と呼び、ゴイズエタの多くの授業で成績の一要素とされています。



Class Participation」をどのように評価し成績に反映するかは、教授によって区々ですが、個人的には以下の4つのパターン(およびその組み合わせ)が挙げられると思います。



1.    授業中の発言の量および質

 教授またはTAが授業中の生徒の発言・貢献をメモし、その貢献度合いを成績に反映するというものです。「Class Participation」を生徒一つ一つの発言に基づきしっかりと評価しようという手法です。もっとも、教授やTAが「Class Participation」を客観的に評価することは難しい、負荷が大きい等の理由で、以下の2.~4.の手法を用いる授業もあります。



2.    クラスメートやチームメートによる評価

 学期末に「Peer assessment」というチームメートやクラスメートを評価する機会が与えられ、そこで自分の学びに役に立ったと周囲から評価されているかを成績に反映するというものです。授業中の発言のみならず、授業外でのチームミーティング等での発言も評価対象にされることが多いです。



3.    授業の出欠

 文字通りではありますが、スマートフォンのアプリ等を用いて授業中にクイズや小テストを行い、それを出欠の代わりとする教授もいます。



4.    成績には反映しない

 一部のレクチャー形式の授業等では、「Class Participation」が成績に反映されません。また、成績の5%10%を「Class Participation」で評価するとしつつも、実際にはほぼ全員に同じ点数を与えていると思われる授業もありますので、こうした授業も実質的には「Class Participation」で生徒に差をつけていないと言えます。



Class Participation」は、日本人等の英語が苦手な留学生にとっては非常にハードです。自分が話したいことを英語で考えている間に議論がどんどん進行し、気が付いたら置いていかれているということも間々あります。もっとも、「Class Participation」を重視する授業でもその成績に占める割合は20~30%程度であることが多いほか、評価方法も授業中の発言での評価(1.の方法)のみというよりも他の手法との組み合わせでの評価(例えば1.2.3.の組み合わせ、1.3.の組み合わせ等)という授業が多いため、授業中の発言がなくとも出席点という形である程度の「Class Participation Grade」をもらうことは可能です。この結果、良くも悪くも、1回も発言しなくとも(一部の授業では教授に指名され発言する「コールドコール」がありますので、厳密には「挙手して発言しなくとも」の意味です)、真面目に出席・勉強すればそれなりの成績は取れるようになっています。



   私自身はまだまだ「Class Participation」ができていませんが、ゴイズエタの教室は非常にアットホームな雰囲気で、流暢な英語でなくとも「Class Participation」を歓迎・評価してくれます。実際に、日本人在校生の一人は、言語の壁を恐れることなく積極的に自分の考えを共有した点がクラスメートから大いに評価され、ゴイズエタの7つのCore Value1つである「Courage」部門において昨年表彰されました。また、ゴイズエタはGPAを出さないことから、高成績を求めてクラスメート同士がピリピリする、あるいは「Class Participation Grade」目的で過度に発言する学生がいて授業の進捗が遅れるといったことは滅多にありません。このため、自然なディスカッションの中で、多くのクラスメートから学ぶことができるというのもゴイズエタの魅力かと思います。





 キャンパスビジットや学校選び等に関してご質問やご相談等がございましたら、お気軽に以下のアドレスへご連絡下さい!

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