米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2009年12月28日月曜日

Goizuetaで学べるM&A関連科目

M&Aを学習テーマのひとつに掲げていらっしゃるアプリカントの方は少なくないと思います。かく言う私自身がそうでした。そこで今回は当校で学べるM&A関連の授業を紹介させていただきます。



一口にM&Aと言っても、弁護士、会計士、投資銀行家(ファイナンシャルアドバイザー=FA)、コンサルタント、事業会社の担当者など、関わる立場によってどこに重点を置くかは様々ですが、その中でも事業会社のM&A担当者の視点から述べさせていただきます。



まずは企業価値評価(バリュエーション)です。一年時コアの"Corporate/(Managerial) Finance"でDCFの基礎を学んだあと、選択の"Investment Banking"で実際の計算の仕方をマスターすることができます。ただDCFの計算はファイナンスの基礎でもあることから、その他のファイナンスの選択科目でも実際に計算ワークをする機会はたくさんあります。



実際にはバリュエーションの計算自体は決まったフレームがあり、日本のテキストでも十分に自習することができます。重要なのは、DCFの計算結果をどのように経営判断に活かすかというポイントになります。この点については、WACCやCFの成長率について上振れ、下振れなどバリエーションを作って、感度分析する必要があったり、また業界他社のEBITDAに対するディール価格倍率の事例を参考にしたりなど、是々非々で経営判断に最も適する手段を選ぶ必要があります。ビジネススクールの授業でM&Aを学ぶメリットは、日本よりも圧倒的に買収事例が多く、株主利益を鑑みる点において進んでいる米国企業がどのように判断を下しているかを知ることができる点です。この点では、選択の"Advanced Corporate Finance"でも多くの示唆を得ることができます。



事業会社のM&A担当としては、バリュエーションは実際にはそのほとんどをFAが担ってくれることからも、全体の仕事から見ればほんの一部に過ぎません。バリュエーション以前に、そもそもターゲット企業を買収すべきか、あるいはJVを組むなどアライアンスがベターなのか、等を判断しなくてはなりません。MBAの授業としてここに絡んでくるのがいわゆる戦略(ストラテジー)のクラスですが、お勧めなのは、選択の"Corporate Strategy and M&A"です。M&Aの実務的なことはあまりやりませんが、文字通り買収前から買収後までの戦略について学ぶことができます。



買収前の戦略立案と同じくらいかあるいはそれ以上に大切になってくるのが、買収後の事業運営のベース作りです。成否の難易度でいえば買収前の戦略立案以上だと思いますし、実際に買収後の事業運営の拙さが「M&Aの多くが失敗」と言われている所以だと思います。PMI(Post Merger Integration)については、既出の”Corporate Strategy and M&A”でも多少扱われますが、十分ではありませんし、PMIに強くフォーカスしている授業も残念ながらほとんどないようです。これは、例えばFAの立場からすれば買収契約が交わされるところで彼らの任務も終わるため、ニーズとしては事業会社とコンサルくらいに絞られるということもあるのだと思います。人的資源のマネジメントにフォーカスした授業としては、選択の"Leading and Managing Change"という授業があります。



話がややそれますが、例えば上記のPMIの例のように、あるテーマに特化して深く掘り下げたいが該当する授業が見当たらないという場合には、"Directed Study"という選択科目を利用することができます。これは、当該内容を指導してくれる教授を見つけ、マン・ツー・マン指導の下、リサーチをしてレポートを書き上げるという少し変わった授業です。単位は他の選択科目同様の3ポイントが与えられます。



M&Aは、日本と米国でやり方が異なる点も多いのが実情です。特に、レブロン判決を慣習とする米国では金額の絶対値で白黒はっきりつけ、株主利益を最大限に尊重する傾向があるのに対し、日本では金額だけでは全てが決まらないグレーな部分が多く、それが例え入札で争われたとしても、両国では攻め方のポイントが異なると思います。その意味では、日本でM&A実務を担うには、GCAの佐山氏や一橋の服部先生のような日本のM&Aの第一人者からも学ぶ必要があると思います。しかしながらそれでも米国のビジネススクールで学ぶメリットは、「米国企業の攻め方が分かる」ということで、海外で買収案件を争う日本企業に関わる方には必須の内容となっており、当校では上記の授業を始め、クラブ活動など含めそれらを勉強できる環境が十分に整っていると思います。





Class of 2010

HT


2009年12月19日土曜日

Final Exam Week



12月の1週目から2週目にかけて秋学期の Final Exam Weekがありました。もちろんプレゼンテーションやペーパーだけでファイナル試験のない科目もいくつかありますが、私が今期受けていた科目のうちほとんどが試験のあるものでした。

Exam Weekはいつもよりもマジメに勉強し、ゴルフの打ちっぱなしなどで気分転換もできないので、こういった時の楽しみは試験後の旅行計画に思いを馳せる事です。

今年の冬休みは2度目のフロリダドライブ旅行に1週間ほど行って、その後コロラド州ベイルにスキーに行きます。去年はソルトレーク州のパークシティーというベイルと双璧のアメリカスキーリゾートに行ってきました。去年は時期が良くなくてまだ雪が少なく全てのコースを滑ることができませんでしたが、今年は年明けに行くのできっと思いっきり滑ることができると思います。

そんなことに思いを馳せながら、先週末無事に試験が終わりました。試験の結果も無事に終わったと、このブログでまた報告したいものです。。


2009年12月8日火曜日

Section Feud



Thanksgivingが終わり12月に入ったところで、Goizuetaの秋学期の授業はふいに終了しました。

次週は期末試験でその後は久しぶりの長期冬休みです。

そして授業の最終日、SectionFeudというイベントが行われました。



SectionFeudとは、アメリカで人気のFamilyFeudというクイズ番組をもじったもので、

1学年3つに分けられているSection(クラスのようなもの)対抗のクイズ大会、

しかも各セクションごとにテーマを決めて仮装してきて、その徹底ぶりも競う?イベントです。



今年のテーマはセクションAは忍者、Bはパジャマ、Cは80年代で、

2年生も1年制のMBA生もみんな一緒になって仮装を楽しみました。



ちなみに私のセクションのテーマは忍者で、どこからか手裏剣の形のパーツを買ってきて自家製のイヤリングにしておしゃれに決めていたり、

半分特攻隊と勘違いして白いハチマキに太陽と日本語(しかもなぜか「会計」と「財政」)を書いていたり、

剣のかわりだ、とゴルフクラブを持ってきていたり、思い思いの「忍者」たちが集結しました。



そしていよいよSectionFeudの開始。

事前に生徒が回答したアンケートをもとに、「授業中に寝ているのは誰?」「一番早くCEOになりそうなのは?」といった

人物クイズのランキング上位5人を当てていくゲームで、学年のみんなをいかに知っているかが問われます。

1学年170名しかいないながらも、なかなか上位すべてを当てるのは難しく、回答がでるたびに歓声と怒号が響いて大いに盛り上がりました。



このイベントをもってSectionで集まることはもうないと思うとクラス替えの前のようなセンチメンタルな気分に少しなりましたが、

進級できなかったら学校とおさらばしなくてはいけないので、感傷にひたっている場合ではなく、試験勉強ですね、まずは。



Class of 2011 M子

2009年12月1日火曜日

Semi-Formal Party



今回は先日開催された“Semi-Formal Party”をご紹介します。



ビジネス・スクールに入って驚くのがイベントの多さです。すでにブログ内でも紹介のあった”Keg”などの公式イベントのみならず、イベント好きな学生達が主体となって、毎週のようにイベントが企画されています。



元来イベント好きなのですが、入学以来、慣れない英語環境での日々の宿題に忙殺されているうちに、イベントに参加する機会を逸してしまい、そろそろイベントデビューを…と思っていたところに、同イベントの開催を知り、妻を誘って(というより、背中を押されて)、思い切ってデビューしてきました。



"Semi-Formal Party"は、その名のとおり、セミフォーマルの格好でのパーティーです。数多くあるイベントの中でも比較的大規模なもので、私が在籍する2年制MBAの学生のほか、1年制MBAの学生が、家族、恋人同伴で参加し、学生同士の交流を深めるイベントです。



イベント会場は、アトランタのミッドタウンにある"Fox Theatre"というところで、普段は、ブロードウェイのミュージカルやアトランタ・バレエ団、コンサートなどが上演されている建物です。当日は、シアターの看板に、"Emory MBAs"の文字が光っており、Emory Nightの雰囲気を醸し出してました。



さて、イベントですが、"Semi-Formal Party"と言っても何か特別なことをするわけではなく、飲みたい人は飲み、踊りたい人は踊る、という感じです。せっかくの機会だし、アルコールの力も借りて、みんなとの交流を深めよう、などと意気込んでおりましたが、私の姿を見かけると、チームメイトはもちろん、普段はなかなか話す機会のない学生達も積極的に話しかけてきてくれて、新しいネットワークをつくることができました。



イベントデビューは、かくして大成功に終わりましたが、社交家の妻は、いつの間にやら、私のクラスメートとの会話を楽しんだり、しまいには、踊りの輪に加わってハイテンションになっており、妻に対する敗北感を感じた一日でもありました



Class of 2011 AN


2009年11月22日日曜日

Halloweenに参加しました!





毎年10月31日はハロウィンの日。





さすが本場だけあり、こちらの各家庭の力の入れ様は半端ではありません。



��月中から至る所でカボチャを売り始め、一戸建ての家の前にはJack-o'-Lanternやらお化けの装飾やら見かけるようになります。



��歳の娘がいる我が家も気分が高揚し、いろいろと体験してみることにしました。





車を1時間ほど走らせて、郊外のカボチャ農園に行ったり、娘の好きなアンパンマンのJack-o'-Lanternを作ったり、近所のパーティーグッズ専門店(東急ハンズのパワーアップ版のようなものです)に仮装の衣装を買いに行ったり。





そして当日は日没後スタートで大学周辺にある高級住宅街を「Trick or Treat!」しました。



暗くなり始めると、どこからともなくかわいいお化けや、お姫様、スーパーマリオ(?)、相撲取り(???)までゾロゾロと出てきます。





訪問されるお宅の手の入れ様も半端ではありません。ドラキュラの仮装をしていたかと思えば、庭に墓標が立っていたり、血まみれの人形が倒れていたり、と。肝試し感覚を楽しめます。

家の方も大変親切に接してくださいます。





アトランタは大都市とはいえ、エモリー周辺は閑静な住宅も多く、治安もいいのでこういったイベントを楽しむことが出来ます。



また、アメリカ南部の特徴として人々が本当に温かいので、特に我々のような子連れには本当に親切にしてもらえます。(スーパ等に行くとアメリカ人のご夫婦等が普通に話しかけてきます。)





大都市の利便性とホスピタリティを兼ね備えているアトランタの魅力を再確認できた大満足な一日でした。



Sa

class of 2011

2009年11月16日月曜日

O家のかぁちゃん

��011のM.O.です。



今回はうちのかぁちゃんを自由研究材料にして、きゃつの生態を発表したいと思います。

と、いいますのも、去年の今頃、MBAが家族イベントであった私にとって、「MBA生のかみさんは日中何をしておるのか?」というのは一大関心事でありました。家庭の充実あってのMBAですので。



と、いうわけで、うちのかぁちゃんですが、ステータスを前もってお伝えしておきますと、

①英語はできません(3歳になったばかりの息子に抜かれつつあります)

②車の運転ができません(免許無し)

③妊娠7ヶ月

④3歳の息子は平日日中チャイルドケアに預けます

上記の通り、コミュニケーション及び活動範囲が極めて制限された特異な生き物です。



ではいってみます。

以下、典型的な平日の例です。



��:00 起床

��7:40 朝食準備

��8:00 朝食

��8:15 息子の外出準備

��:15 息子並びに私を見送り

��8:30 朝食片付け

��9:00 身繕い

��:00~11:30 洗濯・掃除・ゴロゴロ

��1:30~ 昼食

��3:00~15:00 お昼寝

��5:00~ 洗濯片付け・TV・夕食準備・ゴロゴロ

��8:00 この頃には私と息子が帰ってきます

以上、本人談。



もちろん、他の奥様方とお出掛けしたり、私が学校から早く帰ってきたりとバリエーションはあるものの、何と○○な生活をしていることでしょう。



��月末には第二子が生まれ忙しくなることでしょうが、当家喫緊の課題は、「いかにかぁちゃんの日常生活を(もっと)充実したものにするか」であります。



頑張れかぁちゃん!

2009年11月9日月曜日

International Potluck

Class of 2011 KUです。

Goizuetaに入学してあっというまの3ヶ月。今回は先日行われたInternational Potluckをご紹介します。



このInternational Potluck、Goizuetaに在籍するInternationalの生徒が、各国料理を紹介するというもので、毎年10月~11月ごろに開催されます。Business Schoolからもビールやワインが提供されたり、教授やProgram Officeのスタッフが家族やペット(!)を連れて訪れます。授業とは違った教授の一面がみられるのも面白いところ。このあたり1学年が170名程度のSmall Communityである当校の良い部分だと思います。なにしろ料理だしている各国生徒もほとんど顔見知りですから。



というわけで今年度のPotluckには、ラテン連合(ベネズエラとかプエルトリコとか南米各国の生徒連合)や、インドとパキスタンが協力して1ブースを出していたりと、参加の仕方も様々です。ついでにその料理の品々も、味の予想がつかないものもあって楽しめました。ちなみにコメ好きなKUとしては、ラテンブースのコメを使った料理をおいしくいただきました。ブースにいた生徒に聞いたところ、とても一般的な料理で簡単につくれるよとのこと。今度作り方を教えてあげると言われたので楽しみです。



かくいう日本は奥様たちにご協力いただき、Potluckには下記の6品を準備。

・おにぎり

・カリフォルニアロール

・鳥の唐揚げ

・やきそば

・お好み焼き

・たこ焼き

開始と同時にお腹をすかせた(?)来場者でブースは大盛況。お祭りの屋台のイメージでしょうか。さらに、料理をとりにくる人たちも、「これは何の料理だ?」「ベジタリアン用のものはある?」といった感じで何かしら聞いてきます。もうちょっと料理に関わる単語覚えておけばよかったなーと思いつつ、あわただしく料理の準備をしているとあっというまに時間が過ぎて行きました。しそのおにぎりを「これ何?」と聞かれたときには、まったく単語が出てこずに焦りましたが。。。



各国の料理が一通りなくなってしまったところで、それぞれの文化紹介(踊りとか)に移っていきます。私は翌日早くに予定があったのでこのあたりで失礼したのですが、新しいものにPositiveに反応するGoizuetaの雰囲気が感じられるイベントで、とてもいい経験ができました。






2009年11月3日火曜日

宗教



   ハロウィンも終わり、11月に入り、アトランタも日ごとに晩秋の気配が漂っている。今日は、学校の事を少し離れて、宗教について感じた事を書かせて頂こうと思う。と言っても、私と宗教の関わりは盆・正月及び冠婚葬祭程度、また宗教に関する知識も義務教育で習った程度であり、とても専門的に論じる水準にない事を念頭に置いて頂いた上で、雑文にお付き合い頂ければ幸いだ。

   先日、友人が毎日曜日、奥さんと共に、礼拝に通う教会にひょんな事から、私も妻子共々連れて行ってもらう事になった。教会での礼拝と言えば、厳かな雰囲気の中、牧師さんから有難い話をお聞きし、讃美歌を歌う状況を想像していたため、服装を含めた教会内のエチケットなど色々と心配したが、友人曰く、普段通りの服装で何も心配せずに来て欲しいとの事。来れば分かるから、との事だったが、私は半信半疑のまま、当日の朝を迎えた。

   当日、教会に向かうと、そこは、アトランタで最も高級な地区にある壮麗な6階建てビル。無料開放された立体駐車場は車がひしめき、ビル内部は、何かの展示場を思わせる華やかさ。驚く私達を横目に友人夫婦は嬉しそうに、託児所に私達の娘を連れて行った後、私達を会場(礼拝場)に案内した。約千人収容可能な会場は巨大スクリーン 3 面を正面に配し、1・2 階とも既にほぼ満員。私達の着席後、ほどなく、礼拝は始まり、舞台にロックバンドが登場。約 20分、神に捧げるロック調の音楽が流れる。当初は懐疑的な雰囲気の観客(信者)も最終の 3 曲目には総立ちで、曲のサビをボーカルと共に熱唱。

   その後、他会場にいる宣教師さんが巨大スクリーン上に登場。ジーンズに長袖シャツのいでたちで、丸型スチール椅子に座り、まるで友人に話しかけているような雰囲気で話し始めた。私が理解できた内容としては、宣教師さんは、多くのアメリカ人が、最近礼拝に行かないばかりか、キリスト教を含めた宗教信仰自身に対して疑念を持ち始めている事に憂いを持っている事、また、聖書から、宗教(キリスト教)に懐疑的だった元信者が、神との対話を通じて、再び神を信仰するようになった逸話を引用し、宗教とは、各人の心のあり様を映し出す重要な営みであり、自らが周囲の人々を許す(=寛容になる)事で、自分自身の存在も周囲から許し・認められるのだから、日々、努力しなさいと言う話で約 30 分の説教は終わった。

   礼拝後、教会にまつわる興味深い話として解った事は、託児所は乳児、幼児、小学生を対象に、各年代別に設置されている事。壮麗なビルの建設費や 3 回/日実施される日曜礼拝の運営費は全て寄付で賄われている事。託児所その他運営に関わるスタッフは全てボランティアである事。礼拝以外にも子供向けキャンプ、大人向け講演会、はては男女のお見合いパーティまで企画されており一つの社会を成している事等々。

   帰宅後も、私には印象が強く残り、色々な事を考えさせられた。宗教離れを改善すべく、誰しもが参加しやすい礼拝を目指す教会の努力は如何にもアメリカ的と感じたが、それもさることながら、アメリカ人が持つ気質の原点のようなものを少しだけ垣間見たような気がした事だ。こちらに来てから、アメリカ人に対する印象が一点だけ渡米前と変わらない点があり、それは、目標(より明確には、欲)に対して非常に率直であり、自分本位な傾向が強い事だ。勿論、アメリカ人も人ぞれぞれではあるものの、総じて、その傾向が強いと感じる事は多々ある。そういった国民性とこちらの生活でよく見かけるこの種の寄付・ボランティアが今までどうしても私の中で結び付けづらかったのだが、それを繋ぐ一つの考え方が宣教師さんのおっしゃった、“許し”の概念ではないか、と感じる。強い個性がぶつかり合う、いささかギスギスしたアメリカ社会で、強い自己愛に満ちあふれ、タフに見えるアメリカ人も宗教を通じて何らかの形で、心のバランスを取ろうとしているのではないか。そう考えると、ごく当たり前のことではあるが、アメリカ人も結局は人の子なのだな、と改めて感じる。

   人間が出来ていない私は、これを機会に毎週、教会に行く、とまでは考えていないが、元気の無い時に、時々お邪魔したいなあ、と思っている。


2009年10月26日月曜日

Why Emory? ~Atlanta編~



最近授業に出ていると、ちょくちょくapplicantの方がclass visitにいらっしゃる姿を見かけるようになりました。日本からも受験に関する質問やcampus visitの問い合わせも受けるようになり、ぼちぼち出願シーズンに入ってきたことを実感します。



前回記事では「Why Emory? ~学習施設編~」と称して当校をご紹介しましたので、今回はAtlantaという街について記したいと思います。一般的な観光情報を並べても仕方がないので、applicantの皆さんからよく質問いただく点について、順次触れることにします。



Locationは学校選びにおいても大変重要なポイントのひとつですからね。





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Atlantaをひとことで表しますと、「ビジネスシティと田舎が融合した街」と言えると思います。



Atlanta空港は、現在世界で最も乗降人数が多いという事実からも容易に想像できるとおり、南部アメリカを代表する屈指のビジネスシティです。Coca ColaやCNNといった大企業が本社を置き、Fortune 500に記載された全ての企業が、Atlantaに何らかの支店を構えています。



1996年のオリンピック開催以来、急速に整備が進んだ大都市なのですが、一方で「風と共に去りぬ」の舞台でもあるAtlantaは、古き良き南部の穏やかな空気と広大な自然を現在に残しています。



Southern Hospitalityという言葉があるとおり、のんびりとした人情味が特徴といわれます。



これはGoizuetaのアメリカ人クラスメイトもまったく合意するところで、逆に「他の都市を訪れたときにAtlantaのノリでいくのはちょっと危ない」という声も聞きます。









私がEmoryを選んだひとつの理由は、Atlantaの快適な気候でした。毎日のことですし、特にご家族連れでの渡米を検討されている方にとっては、比重を高めに考え垂れることをお勧めします。私にとっても魅力は・・・



・四季がちゃんとあり、過ごしやすい春秋に相当する期間が長い

・冬場もほとんど雪が降らない

・夏は"Hot-lanta"と揶揄されるほど暑いと称されますが、湿気があまり高くないので、東京に比べれば不快指数は低い



New YorkやBostonへ留学している友人は、見ていて気の毒になります。年に3ヶ月雪に覆われていたり、冬場にマイナス15度まで下がっていたら、家族の生活もままならないですものね。









先に述べたとおりの大きな都市ですので、駐在や留学の日本人も大勢在住しています。それゆえ、日本人向けのスーパーマーケットやレストランはもちろん、Georgiaをはじめとする5州を管轄する日本領事館もあり、暮らしのインフラを揃えやすい環境といえます。日本のDVDや書籍も手に入りますよ。









治安についてもよく質問をいただきますが、結論から言うと、「普通に暮らす分には問題なし」といえます。



渡米後、アメリカの都市をいくつか訪問しましたが、共通して言えることは、地域の色分けが非常に明確であることです。治安的に問題ある地域は、現地住民や警察ですら近づきたがりません。報道で取り上げられるような危険な事件は、そのほとんどがこういった"危ない"地域で起こっています。逆に言うと、この"危ない"地域を避けておけば、ほとんど問題はないというのが実情です。



「全米危険な街ランキング」が時々とりあげられますが、このランキングは前年に起こった事件数などによって流動的に変わるものであり、実際にアメリカで暮らす身としては、あまり実感が伴いません。



むしろ、「危ない地域に近づかない」「深夜一人で出歩かない」といった最低限のルールを守ることの方がよっぽど重要かと思います。











他にも、アメリカのメジャー4大スポーツ(野球、アメフト、バスケット、アイスホッケー)すべてに地元チームが参加しているという非常に大きなadvantageもあります。



日本のプロスポーツに比べ、「皆で楽しもう!」という空気が充満したエキサイティングな空間を地元でライブ体験できるのは、Atlantaでの暮らしのビッグな特典のひとつです。



私は、渡米前はスポーツ観戦には全然関心がなかったのですが、今はすっかりAtlanta Bravesにはまってしまった次第です。ぜひこの空気を味わって欲しいですね!



http://petitfight.blog27.fc2.com/blog-entry-197.html









今回は、applicantの皆さんからよくいただくlocation関係のご質問についてご紹介しました。少しでもAtlantaという街を知っていただき、より納得いく出願の一助となれば幸いです。



ご質問などあれば、コメント欄や日本人在校生サイトを通じてお寄せ下さい。





Class of 2010

SY

2009年10月19日月曜日

Kegで乾杯!



今回は学校の定例イベントの一つである”Keg”を紹介します。



Kegは毎週木曜日の16時頃から、ビジネススクールの中庭で文字通り樽に入ったビールが振る舞われ、一週間の授業を終えた解放感に浸りながら皆でビールを飲んでワイワイやるイベントです。



日によっては、教授陣を招待して一緒に飲んだり、マグカップのコンテストやフードコンテストなどのミニイベントが催されたり、ピザなどの食べ物が振る舞われたりします。



Kegの最大のポイントは、タダでビールが飲み放題であることもさりながら、クラスメイト、特に普段あまり接することのない人たちとの気楽な交流の場であることです。新年度開始後の今の時期は、特に私個人的には、一年プログラムの新しい同級生や、交換留学で他校から来た人、そしてClass of 2011の人たちと知り合うのに良い機会の場となっています。



もっとも一年目のときは、授業やチームワーキングで気力体力を使い果たし、せっかくKegに行っても知っている仲間の顔を見つけるとホッとしてその輪に入り込んでしまうことが多かったのですが、二年目になった今はあえて普段あまり話す機会のない人たちの輪に入っていく余裕ができ、このKegの本当の醍醐味がやっと分かってきたように感じています。



このようにアットホームなイベントが簡単に開催でき、クラスメイトのみならず教授やスタッフとも気軽に交流ができて、容易にコミュニティの一体感を感じることができるのはスモールスクールならではかもしれません。



ところで、車社会のアメリカで飲酒といえば、困るのは帰りの運転ですが、当校では”Safe Rides Program”といって、一回の金額制限や申請回数制限があるものの、学校がタクシー代を負担するというユニークなシステムがあります。



そうは言っても、車で出かけたときに飲酒が難しいことには変わりはありません。その意味ではアトランタのような車社会においてもバーや居酒屋が繁盛している様子を見ると不思議に思いますが、いずれにしてもアルコールに関しては、飲んでも気軽に電車で帰宅できる日本の環境が便利に感じることが多いのも事実です。





Class of 2010 HT


2009年10月12日月曜日

10Kレースに出場



学校が始まって初の大型連休です。5連休のFall Breakが2年生にはあります。残念ながら、スケジュールの関係で1年生にはこのFall Breakはありません。まあ、我々も去年はなかったんですよ。

さて、この連休を利用して何かしたいと思っていたところに友人からアトランタである10Kレースに出てみないかというお誘いがありました。私はめっきり長距離が弱いのですが、アメリカに来て日本の社会人時代よりも格段に健康的な生活をしているおかげで体も引き締まり、このレースにチャレンジしてもいいのではないかと思いました。そして、そのレースに今朝参加してきました。

ここ1週間か2週間は乳がんキャンペーン週間らしく、このレースもそのキャンペーン週間にあったので、がん研究のFund-raise(募金?献金?)に関係しているみたいです。だから冠が"Run for Research"となっています。朝8時スタートだったので、朝6時に起きて会場に行きました。会場には、レース通の友人いわくありえなくらい豪華な参加者用の食べ物や飲み物があって、レース前にきちんと栄養補給ができました。栄養補給後は軽くみんなで体操をして、いよいよスタート。パン!

特に練習もしていなかったので、抑えめのペースでスタート。そして途中歩いてしまうかなと思いましたが、そこを堪えて一度も歩かずに10K走り続けられました。

でも、これまでこのようなレースに出場した事のない私にとってはとてもいい経験で、また達成感がありました。エモリーのあるアトランタはとても大きな街です。このように、いろいろなチャンスを与えてくれる街です。もちろんその他にも4大スポーツ観戦など、これほど手軽にできる街は全米を探してもそれほど多くないと思います。

それにしても今日は晴れたし、いい汗かけました。

2009年10月5日月曜日

ソフトボール



 雨続きだった先週を境に朝晩がぐっと涼しくなり、いよいよアトランタにも秋到来といった風情が感じられる毎日です。秋と言えば、スポーツ、と言う事で、昨日、大学内にあるグラウンドを使って、ビジネススクールの有志でソフトボールをしました。参加したのは学生の奥様方を含めて、総勢20名。出身国を列挙すると、アメリカ、メキシコ、プエルトリコ、セルビア、インド、日本、と、少し大袈裟に言えば、ビジネススクールが掲げる基本理念の一つである「多様性(Diversity)」がフィールド上に、具現化された状況でした。

 多くの参加者が、ソフトボール未経験と言う事もあり、当初は試合そのものが成立するのだろうか、と危惧しましたが、そこは皆さん、サッカー、クリケット等といった他のスポーツに以前、勤しんでいた事もあり、スポーツの違いこそあれ、すぐにソフトボール特有の動作にも慣れているようでした。回が進むにつれて、打撃・守備共に好プレーが随所に出て、大変盛り上がった試合となりました。

 私はスポーツをするのも見るのも大好きですが、スポーツの醍醐味は、勝負を争うゲーム性もさることながら、普段の生活では分かりづらい仲間の違った一面を垣間見る楽しさも大きな要素の一つとして挙げられると思います。昨日で言えば、いつも笑顔を絶やさない人が三振をして苦悶の表情を浮かべたり、いつも冷静沈着な人が出塁しようと、なりふり構わず、女性投手に対して、セーフティーバントを試みる場面に遭遇しましたが、単純な点取りゲームとは言え、性格をも変貌させるスポーツってやっぱり面白いな、と深く感じ入りました。

 予習・復習、そして課題提出に向けたチームメイトとのミーティングで、自分の時間はおろか充分な睡眠時間の確保さえも難しい日々を送っていますが、今後も、機会を見つけては、みんなとわいわいと、スポーツをする事ができれば、と思います。歳も30半ばですので、少し気恥ずかしいですが、昨日は本当に、10代の頃のような「仲間っていいものだな」と少し青臭い気持ちを守備位置のセンターから感じさせてもらいました。みんな、本当に有難うございました。


2009年9月26日土曜日

Why Emory? ~学習施設編~



いろいろな方がこのブログを読んでくださっている中で、applicantの皆さんが占める割合はとても高いのではないかと思います。



実際、自分が進学先を決める際にも、在校生ブログは大きなヒントを与えてくれました。



9月も終わりに近づき、テストスコアを横目に、徐々に受験校を絞り込んでいく時期かと思います。



私は昨年applicantの窓口役を担当しており、たくさんのご質問に答えたりcampus visitをアレンジなどしていましたので、皆さんのご関心事項が多少なりともわかるつもりでいます。



そこで、MBA受験生の皆さんの参考に "Why Emory?" "Why Goizueta?"について、順次ご紹介してみたいと思います。





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今回は「学習施設」編です。



入学後、平日の多くの時間を過ごす場所なので、学習環境の充実は進学先決定における重要なファクターかと思います。



私は受験時に5校、プライベートで以前に2校ほどcampus visitを行った中で、Emoryの優先順位が途中から跳ね上がったのは、学習施設の充実が理由でした。negative campaignを行うつもりは全くないので名前は伏せますが、訪問した他のB-schoolより明らかにレベルが高かったのです。



�� Atlantaは南部最大のビジネス都市で、数多く存在する有名企業とのネットワークにより、Goizuetaは資金面でかなり他校に比べて恵まれた環境にあるのが、施設充実の大きな理由のひとつのようです。



まず、校舎が清潔・立派でかつ機能的です。Wi-Fi完備はもちろん、PC端末や会議室も質量ともに充実しています。1学年170人ほどのsmall communityにもかかわらず、meeting roomはあちこちに備えられているので、「ちょっとそこで議論しよう」という具合でフル活用できます。



これは1学年800人のB-schoolでは、とても無理な話でしょう。







図書館は、平日は24時間オープン。Wi-Fi+PC端末完備に加えて、映像や音声ラボもバッチリあります。



B-school学生が使えるDatabaseの充実度も半端ではありません。入学後にResearch Skillを叩き込まれますが、常駐のBusiness Librarianがいつでもアドバイスをくれるので、Goizueta Advantageを満喫できます。



Databaseの他校比較はちょっと難しいですが、入学後に「商用では絶対利用しない」旨の誓約書への署名が義務付けられるのも頷ける質量だと紹介しておきます。かなりすごいですよ、ほんとに。



また、最新のビジネス書も随時入荷しており、Librarianからのupdate e-mailが毎週飛び込んできます。







なかなか写真と文章で伝えきれないのが歯がゆい限りです。



大切な2年間を過ごすのですから、ぜひ、campus visitを通じてご自身の目で見ていただければと思います。



また、お知りになりたい情報などあれば、コメント欄などを通じてご要望をお寄せ下さい。



Class of 2010

SY

2009年9月20日日曜日

夏季交換留学



新学期が始まり慌ただしい日々が続いていますが、今回は(忘れないうちに)夏休みのイベントの一つを紹介したいと思います。



一年目と二年目の間が約4ヶ月の長い長い夏休みに当たります。ほとんどのクラスメイトはインターンシップをして過ごしますが、社費派遣のためにインターンシップのない私を含む一部の生徒たちは旅行や自分の勉強などに時間を費やすことになります。



Summer Exchange ProgramはEmoryがアメリカ外の学校と提携し、生徒を交換し合って取得単位をオリジナルプログラムの算入に認めるというシステムで、私はオーストリアのウィーン大学で行われたプログラムに参加しました。



他の選択肢を国別に挙げると、今年はドイツ、ハンガリー、フィンランド、アルゼンチン、シンガポールなどがありました。期間、授業内容、取得可能単位数などは各学校によって異なります。



私が参加したプログラムは3週間で3科目で、"International"と名を打ったマーケティングやマネジメントの授業を受けました。Emoryにヨーロッパのクラスメイトが少ないことから、ヨーロッパの人たちと一緒に勉強したくて行きましたが、期待通りクラスメイトの国籍は、ドイツ、ベルギー、デンマーク、ウクライナ、ブルガリア、ポルトガル、ルーマニア、カナダ、アメリカ、オーストリア、パキスタン、ブラジル、日本といった具体にバラエティに富んでいました。

��※ちなみに、上の写真には、我々大学院コースの2クラス以外に大学コースが混ざっているので非常に多人数になっています。)



授業の内容はやはり1科目1週間ということもあって浅くなりがちなことは否めず、EmoryのMBAの授業のほうが圧倒的にレベルが高く深みがあります。それでもチームプロジェクトやFinal Examがあり、それなりの緊張感はあります。



授業以外では、プログラムオフィスがほぼ毎日ウィーンの市内観光などイベントを開催してくれ、また授業のない土日には隣国へ足を延ばしてハンガリーやチェコなどへの旅行が可能です。



私は妻と一緒に行ったために、本来3~4人でシェアする学生寮の部屋を二人で使えたり、ともに旅行や観光を楽しんで思い出をつくることができました。最も、一人で参加したら、それはそれでクラスメイトたちとより深い関係を築けるという別のメリットもあると思います。



真夏でも建物や地下鉄にクーラーが効いていないので時々不快に思うこともありましたが、それを差し引いてもウィーンは見どころも多く魅力あふれる素晴しい街でした。



Class of 2010 HT










2009年9月15日火曜日

新学期 2009 Fall がスタート



いよいよ新学期が始まりました。私の在籍する Class of 2010(2年生)は8月31日から Leader Developmentという特別プログラムを皮切りに、新学期がスタートしました。Class of 2011(1年生)は一足早く、8月3日から授業がスタートしています。

長い夏休みが終って体がまだ忙しい学校生活に慣れていない間に受けた授業は、通常の授業ではなく、上述した Leader Developmentです。この授業は、Goizuetaの強みである Leadershipにフォーカスしたプログラムで、実践的、理論的、心理学的観点から未来のリーダーに求められる素質、そしてスキルを私たち MBA生が身につけるためのものです。4日間に渡る集中プログラムでしたが、私にとって最も興味深かったのが、実践的観点に最も応用できるであろう、NY Stock ExchangeのCEOであり、また Goizueta Business Schoolの卒業生であるDuncan Niederauer氏のリーダーシップに関する講演でした。彼が Goldman Sachから NYSEのCEOに登り詰めるまでの経験談を交えながら、そしてもちろんこれまでのマネージメント経験も交えながら、彼が考える Leadership論を熱く我々学生に語ってくれました。

また、彼はGoizuetaの卒業生であるので、とても大きな取り計らいをしてくれました。それは、NYSEの Closing BellをEmoryの学生で配られたベルで鳴らすというイベントです。共感できるリーダーシップに関する話をたくさん聞け、また思い出に残る Closing Bellのイベントに参加できて、とても良かったです。


2009年5月9日土曜日

Goizuetaでの生活~其の三百十七



上の写真は先日当Emory UniversityのWoodruff PE Centerのトラックで行われたATC All-Comers Track & Field Meetsの様子です。

これはいわゆる陸上の競技会でありまして、単なる競走だけではなく、ハードルや棒高跳びなどもあります。

競技会といってもそんなにハイレベルなものではなく、一般市民も参加できる、手軽なものです。



というわけで、せっかく自分が通っている学校でやっていることですし、参加してきたわけです。

僕は400mと1500mに参加し、タイムはそれぞれ68秒と5分18秒でした。

400mのタイムは正直なところ評価のしようがなく、100m平均で17秒と考えると、400mの練習はしたことないし、まあそんなものかなあ、という感じです。

1500mのほうは結構頑張ったと思います。

きちんと計ったことはないのですが、1600mのベストが5分50秒くらいなはずなので、それよりは早いペースで走ることが出来たということでしょう。

この競技会は、それほどハイレベルではないといっても、大半の人は僕のような素人ランナーよりは格段に早い経験者です。

実際に大学のtrack teamに入って走っている人も多く、400mでは40秒台、1500mでも4分台中盤を出していました。

それがどれほどの速さかはわからないのですが、僕よりも格段に早いことは確かです。

そのような人たちに引っ張られていいタイムが出たことは確かだと思います。

勝てないとわかっていてもすぐに負けを受け入れることが出来ないのが人間でありまして、そういう人たちと走ると、最後の最後まで力を搾り出すのです。

走った直後はもう気が遠くなるほど苦しいのですが、僕は自分に厳しいタイプではないので、そういう思いは一人で走っているときはなかなか出来ません。



このような機会があると、自分がいかに未熟であるかがよくわかりますし、走り方やアップの仕方を見ていると勉強にもなります。

当然年齢や素質も大きく関係しているので、努力の仕方を変えたからといって彼らに追いつけるということにはならないのですが、少しでも近づけるようにしていきたいと思います。

Goizuetaでの生活~其の三百十七



上の写真は先日当Emory UniversityのWoodruff PE Centerのトラックで行われたATC All-Comers Track & Field Meetsの様子です。

これはいわゆる陸上の競技会でありまして、単なる競走だけではなく、ハードルや棒高跳びなどもあります。

競技会といってもそんなにハイレベルなものではなく、一般市民も参加できる、手軽なものです。



というわけで、せっかく自分が通っている学校でやっていることですし、参加してきたわけです。

僕は400mと1500mに参加し、タイムはそれぞれ68秒と5分18秒でした。

400mのタイムは正直なところ評価のしようがなく、100m平均で17秒と考えると、400mの練習はしたことないし、まあそんなものかなあ、という感じです。

1500mのほうは結構頑張ったと思います。

きちんと計ったことはないのですが、1600mのベストが5分50秒くらいなはずなので、それよりは早いペースで走ることが出来たということでしょう。

この競技会は、それほどハイレベルではないといっても、大半の人は僕のような素人ランナーよりは格段に早い経験者です。

実際に大学のtrack teamに入って走っている人も多く、400mでは40秒台、1500mでも4分台中盤を出していました。

それがどれほどの速さかはわからないのですが、僕よりも格段に早いことは確かです。

そのような人たちに引っ張られていいタイムが出たことは確かだと思います。

勝てないとわかっていてもすぐに負けを受け入れることが出来ないのが人間でありまして、そういう人たちと走ると、最後の最後まで力を搾り出すのです。

走った直後はもう気が遠くなるほど苦しいのですが、僕は自分に厳しいタイプではないので、そういう思いは一人で走っているときはなかなか出来ません。



このような機会があると、自分がいかに未熟であるかがよくわかりますし、走り方やアップの仕方を見ていると勉強にもなります。

当然年齢や素質も大きく関係しているので、努力の仕方を変えたからといって彼らに追いつけるということにはならないのですが、少しでも近づけるようにしていきたいと思います。

2009年5月7日木曜日

Goizuetaでの生活~其の三百十六



上の写真はDriving Centerの写真です。

外見は平和そのものですが、その中では不満が渦巻いていたりします。



本日は昨日の続きです。

というわけで、実地試験が終わりました。

申し上げたとおり試験の出来は散々だったのですが、まだ落ちたと決まったわけではありません。

ここはなんとしてでも試験官の裁量で合格にしてもらうしかありません。

実際に、僕はコーンをなぎ倒したわけでも、その上踏みつけたわけでも、信号無視をしたり車をぶつけたりしたわけではありません。

STOPサインで引っかかったのは確かですが、それだけで落とされると決まったわけではありません。

試験官の指示に従わなかったことがありましたが、それも無視したというようなことは決してなく、聞き取れなかっただけということは明らかですし、試験官もそれはわかっているはずです。

実地試験のあと、試験官にいろいろと質問をされました。

いつもこういう場面があるのかはわからないのですが、この質問への答え方で合否が決まるのではないか、という気はしました。

というわけで、自分が犯したすべてのミスを列挙し、それに対して考えうるすべての理由、あるいは言い訳を述べ、その上で「しかしそれは自分が犯したミスであり、その責任は自分にあり、その責任は自分でとるつもりである。」といいました。

そうしているうちに試験官の機嫌は徐々に良くなっていき、何とかなりそうだという雰囲気が出てきました。

最後に「自分にはいろいろと至らぬところがあったが、懇切丁寧に指導、指示して頂き、本当に感謝している。」といいました。

それがきいたかどうかはわかりませんが、何とかぎりぎりで実地試験を突破することが出来ました。

僕の最終的な点数は75点だったのですが、合格ラインは70点か75点のはずなので、いずれにしても本当にぎりぎりだったと思います。

しかし、何はともあれ合格することが唯一最大の目標なので、その目標を達成することが出来て本当に良かったです。

レンタカー屋さんまではまた自分で車を運転したのですが、ここも全く問題はありませんでした。



僕は日本生まれの日本育ちですから、家庭、学校、会社などで怒鳴られたりすることには十分に慣れています。

しかし、「また次に何か言われたときにうまく聞き取れないのではないか。」と考えると、手に震えがきたりしてしまうわけです。

そんな中でも、何とか運転免許を取ることが出来ました。

精神的に非常に疲れた一日でした。

Goizuetaでの生活~其の三百十五



上の写真は、昨日運転免許を取りに行ったときに使ったレンタカーです。

一番安く、一番小さいものだったのですが、今となってみると思い出深い車だったりします。



というわけで、本日は昨日の続きであります。

試験が始まったのですが、まずウィンカーを出したり、消したり、というのを指示に従ってやらなければいけません。

しかし、アクセントが強くてあまり理解できません。

聞き直したのですが、そうすると大声で叫びだしたりして、ますますわからなくなります。

御機嫌は斜めどころかまっさかさまであり、明らかにピンチでした。

最初に駐車をしたのですが、昨日練習したときは何も問題なかった駐車がうまく出来ません。

それもそのはず、明らかに手が震えているのです。

しかし、ここで落ちるわけには行かないので、何度も切り返しながらやっとのことで駐車をクリアしました。

隣にいる試験官は、明らかに「なんだこの下手くそは」という顔をしています。

ただ、そうなってしまったものは仕方がないので、気を取り直してDriving Centerの外に出ました。

そう入っても手の震えはまだ止まらず、その影響で車体事態が安定していません。

試験官からは「とにかくいうとおりに運転すればいい」といわれていたのですが、真っ直ぐ進むところでは、機嫌が悪かったせいか何も言ってくれないのです。

そうなるとますます不安になってしまい、ますます挙動不審になってしまいます。

途中でSTOPサインが同じ地点の道の両側に出現しました。

きっちり一度止まって出発すると、「なぜ止まらないんだ!」と怒鳴られました。

道の両側にあるだけだと思ったのですが、2度止まらなければいけなかったようです。

しかしどう考えても同じところに二つもSTOPサインがあるのはおかしいのですが、そういうことは言っていられないので、平身低頭しながらそのまま進みました。

もうこの時点では汗びっしょりで、呼吸をするのも試験官の顔色をうかがわなければ出来ないといった感じでした。

Driving Centerに戻ってきてからも指示が聞き取れずに2回ほど怒鳴られ、完全に参ってしまいました。

明日以降もう少し続けさせていただきます。

2009年5月6日水曜日

Goizuetaでの生活~其の三百十四



上の写真は今日行ってきたDriving Centerのものです。

あとで詳しく紹介させていただきますが、アメリカのDriving Centerというのは日本のそれとは似ても似つかないものであります。

ご覧の通り、コーンが豪快になぎ倒されていますが、これでも合格だったそうです。

他が良かったということなのかもしれませんが、さすがにここまで豪快になぎ倒して、それで合格というのは、いかにもアメリカという感じですね。



今日は友人に付き添ってもらい、まず車をかりに行きました。

借りた車はシボレーでした。

生まれて始めて運転する外車、そしてアメ車であります。

僕はレンタカーをアメリカでかりるのは初めてだったのですが、思った以上に時間がかかり、試験開始時間に間に合うかどうか微妙なタイミングになりました。

しかし、ここまで来たらやるしかないので、とりあえず外に出てDriving Centerに向かいました。

しばらく運転していなかったのですが、普通の道を走る分には問題ありませんでした。

ハイウェイにも乗ったのですが、車線変更なども、友人の助けもありスムーズに出来ました。

そして何とか予約した時間までにはDriving Centerに着き、試験のための受付をしました。

この受付を含め、Driving Centerというのは対応が非常に悪いことで有名なのですが、今日の場合は受付の対応は非常に良かったです。

特に問題もなく、揚げ足を取られるようなこともなく、すぐに試験を受ける場所へ向かうことが出来ました。

1時40分の予約をしていたのですが、試験が始まったのは2時過ぎです。

しかし、友人の中には数時間単位で待たされたというケースもあるようなので、ましなほうだと思います。

ところが、ここからが大問題でした。

試験官のアクセントが非常に強く、言っていることの半分くらいしか聞き取れないのです。

聞き返していたのですが、そのたびに明らかに機嫌が悪くなり、何回も怒鳴られてしまう始末です。

小心者の僕はすっかり縮み上がってしまい、運転どころではなくなってしまいました。

しかしそういうことは言っていられないわけで、なんとしてでも試験を突破しなくてはなりません。

長くなりそうなので、また明日以降続けさせていただきます。

2009年5月5日火曜日

Goizuetaでの生活~其の三百十三



上の写真は昨日友人といったベトナム料理店のものです。

この店の様子は何度か紹介させていただいておりますが、Buford Hwyという通り沿いにある店で、友人達とよく行くのです。

非常に安い店で、みんなで行ってたらふく食べても10ドルちょっとしかかからず、その気になれば6、7ドルくらいで済ますことも出来ます。

ベトナム料理を始めとするアジア料理はなかなかアメリカ人の口には合わないのですが、それでも慣れてくれば食べてくれるようであります。

もうそろそろ卒業ということもあり、この一週間はこのような思い出作りでいっぱいになりそうです。

試験も終わったということで、久しぶりに友人と楽しい時間を過ごすことが出来ました。



さて、アメリカの学校はどこもそうらしいのですが良くも悪くもメリハリが非常に利いています。

先週までは試験や課題などに追い回されていたのですが、それが終わると、当たり前といえば当たり前ですが、何もやることがなくなります。

なんとなく大海に放りだされたような気分になり、ちょっと寂しかったりもします。

というわけで、こういうときにこそ普段出来ないことをやるしかありません。

そこで、僕は明日免許を取りに行くことになりました。

日本でいう仮免許は持っているのですが、本物の免許は持っていなかったのです。

しかし、このいわゆる日本でいう免許センターみたいなところが非常に評判が悪く、日本人のみならず、外国人全般、そしてアメリカ人ですらひどい目にあうというのが通説であります。

僕は仮免許を本免許に切り替えるために、実地試験を受けなくてはなりません。

まずその予約を取るのすら大変なのですが、僕は運良く予約を取ることが出来ました。

ただ、それは明日失敗するとまた予約を取り直すのが非常に大変であることを意味しています。

というわけで、僕は今試験や課題とはまた違った形でのプレッシャーを感じているのです。

明日は何とか実地試験を突破して、アメリカで初めての本免許を取得できるように頑張りたいと思います。

普通にやれば何の問題もないはずなのですが、何事もそううまくは行かないのがこの世の常のなので、慎重を期したいと思います。

2009年5月4日月曜日

Goizuetaでの生活~其の三百十二



上の写真は今日観に行った野球の試合のものです。

試験も終わったことですし、Atlanta生活もあとわずかということで、Houston Astros対Atlanta Braves戦を観に行ったわけです。



しかし、この写真は今日デビューしたNew York Metsの高橋建投手のものです。

これはどういうことでしょうか。

最近Bravesの試合は雨での中断が多いのですが、今日も2回表終了後雨で中断になったのです。

「また中断かあ」と思っていたのですが、中断中New York Mets対Philadelphia Phillies戦の中継がオーロラビジョンで時間つぶしとばかりに始まったのです。

仕方なくそれを見ていたところ、高橋投手がブルペンで投球練習を始めた様子が紹介され、しかもMetsの先発投手がコントロールを乱しています。

「これはもしや・・・」と思っていたのですが、ついにデビューを飾り、その生中継をオーロラビジョンで見ることが出来ました。

高橋投手のようなケースは一度も登板せずにマイナーに逆戻り、ということも多いので、デビューできて本当に良かったと思います。

しかもきっちり抑えたので、次の登板機会も与えられる可能性が高くなりました。

いつもは憂鬱な気分になる雨での中断ですが、試験が終わって時間もあったところですし、今日はちょっと得した気分になりました。



今日の試合は5-1でBravesが敗れました。

それにしても今日の試合は本当に見所のない試合でした。

実は今日は川上投手の先発が予定されていたのです。

しかし、肩の疲労ということで川上投手の先発はなくなり、しかも雨での中断により両先発投手は早々と降板し、両チーム、特にBravesは拙攻の連続。

まずい守備も重なり、最後まで盛り上がりにかけました。

3時半試合開始だったのですが、試合が終わったのは8時でした。

日本人にとっては高橋投手のデビュー戦の中継を見ることが出来たので多少は価値がありましたが、そこに特別な興味を抱いていない他の方は本当にがっかりしたことでしょう。

明日以降は気を取り直して、活気のある試合をしていただきたいものです。

2009年5月2日土曜日

Goizuetaでの生活~其の三百十一



上の写真は当校のエレベーターの押しボタンです。

普通に生活していると細かいことが気になったりするもので、このエレベーターはその良い例です。

日本は電子機器が進んでいるとかいわれていますが、日本にいるとあまりそういうことは感じないものです。

しかし、アメリカにいるといろいろなところで「実は日本って進んでいるんだなあ」と気が付いたりします。



身近なもので日本とアメリカで差があると実感するのは、携帯電話とエレベーターです。

そのエレベーターですが、気のせいかもしれませんが、まず遅いのです。

待てども待てどもなかなか来ないし、来たところで移動するのにどれくらいかかっているんだといいたくなります。

そして、何より不思議なのがボタンです。

日本にいたときにアメリカ帰りの人がエレベーターのボタンをたたくように何回も押しているのを見て不思議に思っていたのですが、その気持ちが非常によく理解できます。

押しても押しても認識してくれないのです。

十分に押し込まないで、半分くらい押し込んだところで一度止めると認識してくれたりします。

そんなことはいちいちしていられないので、そうなると何回も押さざるをえないのです。

開閉のボタンに関しては、ほぼ機能していません。

日本だと開閉のボタンを使うのが普通ですが、アメリカでは使う人はほとんどいません。

「アメリカ人はあくせくしていないんだなあ」などと考えていたのですが、アメリカ人に聞くと「どうせきかないんだから押しても意味がない」とのことです。

確かに、人が入ろうとしているのにエレベーターが閉まろうとすると、日本人は「開」のボタンを押しますが、アメリカではほぼ間違えなく手と足で扉を止めにかかります。

ボタンが如何に信頼されていないかということでしょう。

アメリカ人はそんなエレベーターに不満を持っていないかというと、非常に大きな不満を抱いているのです。

それなのに改善されないあたりは、日本人にとってはなかなか理解できないところです。

しかしそんなアメリカ文化も、2年近くいると、慣れる、というかあきらめて気にならないようになりました。

これも郷に入っては郷に従えということなのでしょうか。

Goizuetaでの生活~其の三百十



上の写真は先日行ってきた献血の様子です。

献血をすると、ご覧のようなジュースやお菓子を食べたいだけ食べられます。

僕はあまり甘いものが得意ではないのですが、好きな人にとってはたまらないでしょう。

とはいってもそれが理由で献血をする人はまずいないと思いますが。

やはり、献血をすると栄養が必要になるようで、特に水分を良くとるようにといわれます。

置いてあるジュースも非常にケミカルなジュースで、あまりそういうものは好きではないのですが、その場で何本も飲み、また数本持って帰って飲むようにしています。

家に帰ってからも出来るだけ水分を多めに取って、食事も特に栄養バランスを重視します。

特に水分が不足すると、人によっては気分が悪くなったり体調を崩したりということがあるようです。

ちなみに僕は今のところ大丈夫です。



本日朝にDecision Modelingのtake home examとapplication portfolioの提出があり、これで学校の勉強はすべて終わりました。

終わってしまうと本当にはかないものです。

昨夜はほぼ徹夜でした。

勉強で徹夜をすることも、もう人生でないと思うと、うれしいはずなのですが、ちょっと寂しかったりもします。

ただ、いつまでも学生をやっているわけには当然行かないので、やはり非常にうれしいことなのでしょう。

これからは1週間何もない日々が続き、それから卒業式になります。

そして卒業式の後は、あっという間にみんなばらばらになってしまいます。

先日も少し書かせていただきましたが、本当に信じられません。

毎日当然のように顔を合わせていた同級生の多くとはこれが最後になってしまうのです。

卒業式を含めた卒業イベントは3日間続くのですが、その前にもいろいろな人が呼びかけて集まったりするはずです。

出来るだけ参加して最後の思い出を作り、卒業後も交流を続けられるようにしたいと思います。

このブログを書かせていただくのもあと約10日となってしまいました。

あとわずかとなりましたが、最後までGoizuetaの様子を紹介させていただきたいと思います。

2009年4月30日木曜日

Goizuetaでの生活~其の三百九



上の写真はMBA Program Officeに用意してあるお菓子です。

Exam Weekということで、Program Officeにはお菓子が用意されるのです。

このお菓子にお目にかかるのも今回が最後となってしまいました。



今日はProduct and Brand Managementのexamがありました。

これが最後のIn-classのexamです。

この授業はcase中心なので、試験といってもどうやって勉強していいのかわかりませんでした。

これまでの試験問題、いわゆる過去問もないので、どういう試験問題になるか全く予想が出来ませんでした。

授業でやったことをきちんと理解していれば問題ないといわれていたのですが、それはどの授業でも同じであります。

確かに試験問題は、授業でやったことそのままでした。

しかしだからといって出来るほど簡単なものではなく、試験もcaseがベースになっていたので、そのcaseを分析するのは大変でした。

今になって振り返ってみると、caseを使ったIn-classの試験は初めてです。

その意味では、最後の最後で一度そういう経験をできてよかったと思います。

詳しい内容を紹介させていただくことは出来ないのですが、今回の試験は与えられたcaseを分析し、自分で判断を下すというものでした。

ある会社の広告を見て、その広告を分析し、どのような理由でその広告が有意義なものか、あるいはそうでないか述べる、というのが一例です。

Open-endedではありますが、授業で学んだことをきちんと身につけていれば出来るといわれればそれまでであります。



これで試験や課題が残っている授業は後二つになりました。

明日Customer Behaviorのtake home examの提出があり、明後日の朝はDecision Modelingのtake home examとapplication portfolioの提出があります。

それで僕の当校での勉強はすべて終わりになります。

とはいえ、この二日間でこの量というのは結構大変です。

泣いても笑っても最後なので、もうひと踏ん張り頑張りたいと思います。

2009年4月29日水曜日

Goizuetaでの生活~其の三百八



上の写真は今日の献血の様子です。



久しぶりに献血をしてきました。

本当は8週間おきに献血できるのですが、今回は約13週間あいてしまいました。

今日はたまたまEmory University内で献血をすることが出来たので、行って来たというわけです。

試験勉強真っ盛りの今日この頃ですが、一回は外に出ないとなんとなく気分がめいるので、丁度良かったのです。

場所はRollins School of Public Healthでした。

今日はじめて行った建物だったのですが、非常にきれいで、設備の整った建物でした。

僕は日本の大学を出ているのですが、その設備とは比べ物になりません。

学費も比べ物にならないほど高いので一概には言えませんが、この辺りも当分埋まりそうにない日米の差だと思います。

あれだけの設備が整っていれば勉強したくなくても勉強しようという気になるというものです。



献血をする前には体調や常備薬の有無、アレルギーに関しての質問に答えなければなりません。

今日の人はかなりの早口で聞き取るのに一苦労したのですが、相手の質問が予想できることもあって何とか聞き取れました。

これも聞き取りの練習です。

しかし、途中で「私しゃべるの早過ぎ?」と聞かれたので、ゆっくりしゃべられては練習にならないと思い、「いや、そんなことない。」と答えました。

アメリカ生活2年目後半といっても、この年では成長も遅いですし、いろいろなアクセントの人がいるのです。

常に完璧に聞き取れるということは、実はアメリカ人でもあまりないようです。



献血などをしていて面白いのは、アメリカでの人々の働きぶりです。

普通にガムをかんだり、携帯電話の電源を入れてテーブルの上に起き、着信やメールをチェックしています。

もうなれたので気になりませんが、日本ではありえないことだと思います。

最初のころはかなり面食らいました。



今日は試験がなく、明日一つIn-classの試験があり、明後日と金曜日に一つずつtake home examがあります。

今日は献血をしたので、栄養満点の食事にしたいと思います。

2009年4月28日火曜日

Goizuetaでの生活~其の三百七



上の写真は今日のMacroeconomicsの試験の様子です。

今週はExam Weekであり、早速朝8時半からの試験でした。



僕はIn-classの試験は2つあるのですが、これがその1つめでした。

先週末はpresentationと課題提出の連続、土曜日はパーティー、日曜日は野球の試合とイベントが目白押しだったので、全く試験勉強が出来ず、昨日野球から帰ってきてからは激しい頭痛の中午前3時過ぎまで試験勉強というハードスケジュールでした。

自分で勝手にやっているだけなので自分で大変な思いをすることは仕方がないことなのですが、それにしてもこれはちょっとつらかったです。

試験は結構難しく、出来た問題と出来ない問題の差が激しいというのが印象です。

終わってみれば「もうちょっときちんと勉強しておけばよかったなあ」とか、「試験時間中にもうちょっとねばれたかなあ」とか思うのですが、そんなことを思っても仕方がありません。

それなりにベストは尽くせたと思います。



今週は水曜日にもう一つIn-classの試験、土曜日夜に提出のtake home exam、そして金曜日の朝に提出のtake home examと課題一つがあります。

そしてそれが終われば勉強に関しては完全に終了です。

早く終わって欲しいのは当然なのですが、その一方で、今回ばかりは終わらないで欲しいという気がするのも確かです。

必死に勉強している合間にふと、「ああ、これで終わりなんだなあ。」と思ってしまったりするのです。

この2年間は自分なりに頑張ってきたつもりではありますが、少し振り返っただけでも、やり残したこと、後悔してしまうこと、反省しなければいけないことが山ほどあり、出来ることならもう一度やり直したいというのが本音であります。

多くのことに挑戦し、多くのことを達成し、多くのことを学んだことは確かですが、全体として決して満足できる出来ではなく、そのまま卒業してしまうのは惜しいというのが正直なところです。

ただ、今はそんなことは言っていられないので、目の前に迫り来る試験と課題の山を何とかし、そのあとじっくりこの2年間を振り返りたいと思います。

Goizuetaでの生活~其の三百六



上の写真は今日行ってきた野球の試合の前のものです。

今日の野球場はこれまでのところとは違う場所だったのですが、球場としての質はこれまでよりも高かったです。

非常にきれいな天然芝で、グラウンドも非常に硬く、日本人にとっては夢また夢の典型的なアメリカの野球場でした。



今日の試合も僕達のチームはぼろ負けしたのですが、僕は2番手で登板しました。

前回の反省を生かし、今日は変化球中心の投球に専念しました。

失投などもあり点数はかなりとられたのですが、印象は予想通りでした。

ちなみに点数は取られすぎたので、何点取られたかは覚えていません。

今日は変化球は全く打たれず、たまに投げた直球はことごとく打たれました。

変化球が続いているから、ここで直球を投げれば逆に打たれないだろうと思って直球を投げると、見事に打たれるのです。

つまり相手はあくまで愚直に直球を待っているということであり、逆に変化球をずっと続けて、それでストライクが取れれば、まず打たれないのです。



今日は肩の調子が悪かったのでサイドから投げることにし、直球、スライダー、そしてシンカーを投げました。

僕のスライダーは典型的な「なんとなく」変化する程度の非常に切れの悪いものなのですが、逆にタイミングが合わないようで、相手打者はみんな打ち上げていました。

この辺りは非常にアメリカらしいところです。

そして肝心のシンカーですが、僕は今日生まれてはじめてシンカーを投げました。

投球練習では面白いように曲がったのですが、ストライクどころかストライクゾーンの近くに行くことすらなく、本番で投げる気は全くありませんでした。

捕手にもそのことを伝えていたのですが、途中でいきなりシンカーのサインが出ました。

「そんなもの投げるわけないだろ」と思ったのですが、「いや、実はこれがアメリカ流なのかもしれない」と思って覚悟を決めて投げてみたところ、面白いように曲がり、それがストライクゾーンに消えていったのです。

相手打者はことごとく引っ掛けて内野ゴロを三つ打ってくれました。

良かったのはその回だけで次の回は決まらなかったのですが、退廃の中で大きな収穫を得ることが出来ました。

長くなりそうなのでまた後日続けさせていただきます。

2009年4月27日月曜日

Goizuetaでの生活~其の三百五



上の写真は昨日僕が住んでいるClairmont Campusで行われたバーベキューの様子です。

今学期の終わりを記念してのものでありまして、メニューはハンバーガーとホットドッグといういつもどおりの変わり映えしないものでしたが、そのあたりはもう気にならなくなりました。



今日は友達を呼んで卒業記念のパーティーをしました。

紆余曲折があったのですが、Clairmont CampusにあるHousing Tower最上階のPenthouseという部屋を予約し、そこを会場にしました。

僕は寄せ鍋とお好み焼きを作り、トルコ人の友人がトルコ料理を作って持ってきてくれました。

僕を含めてみな試験や課題があるのですが、その合間を縫って駆けつけてくれました。

幸いなことに寄せ鍋もお好み焼きも好評で、満足してもらうことが出来たようです。

最近のAtlantaは非常に暖かく、今日の最高気温は30度を越えていたのですが、アメリカはどこも冷房がしっかり効いています。

というわけで、鍋もそこまで違和感がなかった様でほっとしました。

お好み焼きは非常に好評で、箸ならぬフォークが進むといった感じでした。

2年間一緒に過ごしてきた同級生ともうすぐ別れてしまうというのは本当に信じられないのですが、今日一緒に楽しい時間を過ごせたことで、最後にいい思い出をまた一つ付け加えることが出来たと思います。



ビジネススクールでは勉強をするのは当然ですが、いわゆるNetworkingも非常に重要視されます。

普段学校で一緒に時間を過ごしているだけではそこまで仲良くなることがなかなかないというのが現実でありまして、このように自分で何か企画して人を招待したりすると、交流する機会にもなりますし、相手の記憶にも残りやすくなります。

留学したときの目標の一つは出来るだけいろいろな企画をし、多くの人に来て楽しんでもらい、卒業したあとも長続きするような人間関係を構築することだったので、その目標に少しは近づけたかもしれません。

準備には本日未明までかかり、パーティーが終わったあとは疲れ切って死んだように寝てしまいましたが、その疲れも今日ばかりは心地よく感じました。

2009年4月25日土曜日

Goizuetaでの生活~其の三百四



上の写真は今日のDecision Modelingのpresentationの様子です。



終わってみれば、これがビジネススクール生活最後のpresentationです。

しかし、昨晩はいろいろとやることがあり、結局寝たのは4時、しかも今日のpresentationの練習は全く出来ないという状況でした。

そして今朝も、明日僕が個人的に開く卒業記念パーティーのため、8時過ぎには家を出て買出しに行きました。

買出しのあとはすぐに学校に行き、presentationのための直前meetingです。

team meetingもこれが最後です。

2時半ぎりぎりまでmeetingをしてスライドを作成し、2時半からはほかのグループのpresentationを聞きました。

そしていよいよ5時からは僕達のpresentationです。

結局今日は全く練習をせずにpresentationに臨む羽目になってしまいました。

さすがに一度も練習できないとは想像できませんでしたが、それでも今日のpresentationはどうにかなりました。

ところどころ詰まったりしどろもどろになったりしましたが、何とか立て直すことも出来、言いたいことも言え、それもしっかり伝わっていたようです。

最後のpresentationがこのレベルでは先が思いやられるという気もしますが、最後の最後で準備なしでも何とかなることがわかったとも言えます。



留学して以来、いろいろな形で英語でのpresentationをしてきました。

達したいレベルまで達したかといわれると、そのレベルまでは手も届かなかったというのが本音なのですが、多少ましにはなったと思います。

こつもだいぶわかってきましたし、聞き手の反応の見方、質問への答え方、頭が真っ白になったときの対処方法なども自分なりに習得することが出来ました。

何回も痛い失敗をしましたが、そのたびにそれを教訓にすることが出来たと思います。

これからはこのような機会はなく、失敗が許されないpresentationしか僕の人生には存在しなくなってしまうのです。

この2年間に学んだことを生かして、そのようなpresentationにも望んでいきたいと思います。

Goizuetaでの生活~其の三百三



上の写真は本日のSlope Dayの様子です。

このSlope Dayがどこまで一般的な用語かはわからないのですが、一年度の授業の最後の日のことを差すようです。

というわけで、今日でいよいよ僕のビジネススクール生活の授業がすべて終了しました。

恐らく僕が学生として授業を受けるのも今日が最後でしょう。



このSlope Dayという日は一年の中でももっとも重要なイベントの一つです。

朝からベーグル、メキシカン、サンドイッチ、ピザと夜まで食べ物が次々に出てきます。

その質にはいまだに感心できないのですが、この際そういうことは問題ではありません。

当然アルコールも一日中用意されており、授業が終わった学生はさっさと飲み始めます。

今日はWackyなTシャツを着てくるようにとの御触れが出ており、学校中が妙な格好の学生で溢れていました。

僕も3時45分にいよいよ授業が終了し、「ああ、終わってしまったなあ」と少しだけ思いました。

しかしそんなことを思っている余裕がないほど学校中が大騒ぎでしたし、かといってふとわれに返ると明日はpresentationが一つ、提出すべき課題が一つ、そして来週には試験が4つ、提出すべき課題が一つ控えています。

とりあえず今日だけはみんなと一緒の時間を楽しむことにし、結局夜の8時くらいまで学校にいました。



前述の通りやることは山ほどあるので気は全く抜けないのですが、それでも授業が終わったというのは一つの大きな区切りでありまして、なんとなく心にぽっかり一つ穴が明いたような感じです。

当然これから前に進むわけですから良いことではあるはずなのですが、本当にこれでいいのだろうかという気もしますし、なんかはかないなあという気もします。

何より毎日当然のごとく顔を合わせていた同級生が、それこそ世界中に散らばってしまうのかと思うと、いてもたってもいられません。

次に会うのが最後になる同級生もいるかもしれませんし、前回会ったのが最後で、これから一生会わない同級生もいるとふと思うと、もう少し何か出来ること、明日はすべきことがあったのでは、という気もします。

しかしながらそんなことばかり考えていても仕方がないので、今は今やることに専心したいと思います。

2009年4月23日木曜日

Goizuetaでの生活~其の三百二



上の写真は今日のTownhallの様子です。

Townhallも今回で4度目、そして僕にとっては最後となってしまいました。



Townhallの定義はよくわからないのですが、教授陣、Program Office、そして在校生などGoizueta Communityに属している人たちが一同に会し、情報を共有し、意見交換をする場であると僕は理解しています。

今日もAdmissions OfficeやCMC (Career Management Center)をはじめそれぞれの部署からの報告があり、そのあとCore Valueを体現した学生の表彰がありました。

Admissions Officeの報告では、今年はInternational Studentの応募が減っているとのことでした。

昨今の金融危機の影響ででCiti Bankの貸与奨学金が引き上げられ、International Studentは経済的に留学が難しくなっているようなのです。

これは、特に公費、社費派遣が多い日本人にはあまり関係ないのですが、インド人や中国人にとっては大問題でしょう。

その代わりというわけではないのですが、アメリカ国内からの応募が増えているそうで、来年はInternational Studentの割合が減りそうとのことでした。



いよいよ今年度も明日で授業が終わりです。

なんだかいまだに信じられないのですが、これが現実ということだと思います。

しかし、年度末に向けて課題やpresentation、そして試験は目白押しで、今日は金曜日にあるDecision Modelingのpresentationのためのmeetingが朝9時からありました。

今回は僕の担当はIntroductionの部分になったのでさっさと終わったのですが、テーマが競馬ということもあり、なかなかモデルがうまく組めません。

大体競馬をモデルに落とし込んで絶対に勝てる方法を導き出すことが出来るなら誰かがもうやっているわな、と思ってしまうのですが、teammateの一人は自信満々です。

僕は最終的には結論にたどり着かない気がして戦々恐々としているのですが、ここまで来たら信じるしかありません。

金曜日のpresentationまでにうまく仕上がることを祈るのみです。

2009年4月22日水曜日

Goizuetaでの生活~其の三百一



上の写真は先日のBeverage Marketing Competitionの様子です。

各国から飲み物が出され、その人気度を競い合いました。

しかしながら飲み物はすべてアルコールであり、お酒の飲めない僕には残念ながらあまり縁のないイベントでした。

聞くところによるとものによってはアルコールや佐藤などの調合がばらばらで、ものすごくアルコールの強いものや、ものすごく甘いものがあったそうで、中にはとんでもない目にあった人もいたそうです。

その人はちょっとかわいそうですが、そのあたりもこういうイベントの面白いところの一つかもしれません。



さて、先日の野球で一つ印象深い出来事がありました。

チームメイトの応援にその母親が来ていて、ビデオで息子のプレーする様子を熱心に撮っていたのです。

日本ではあまりそのようなことはありませんが、アメリカでは特に珍しいことではありません。

日米の違いというのはいろいろなところで見つけることが出来るのですが、親子間、家族内の距離もその一つです。

アメリカ人、というか日本人以外は、性別を問わず親子で頻繁に連絡を取り合っているようです。

meetingの途中に「お母さんから電話がかかってきた」から席を立つ、ということはよくあります。

最初は何かあったのかと思いましたが、そういうわけではなく、毎日のように親子で電話をしているのです。

僕をはじめ日本人は親子や家族間で連絡を取り合う、しかも電話で話すということはあまりなく、ほかの国から来た同級生からは心配されてしまうほどです。

この辺りの感覚の違いは非常に大きく、二十歳を超えた息子の草野球をしている様子をビデオカメラで撮影するということも、アメリカではごくごく普通の親子の姿なのです。

日本ではちょっと想像できませんが、アメリカに2年近くもいるとあまり不思議に感じなくなります。

もうすぐある卒業式にも、親、兄弟、そして親戚が大挙して押しかけます。

「お前の親は来るのか」と聞かれ、「いや、来ない」と答えると、「そうだよな、遠いもんな」といわれるのですが、そうではなくそういう感覚が日本人にはほとんどないのです。

でもそのあたりを説明するのは面倒なので、日本とアメリカが遠くってよかったなあと思ったりする今日この頃であります。

Goizuetaでの生活~其の三百



上の写真は今日のSales and Business Developmentのpresentationの様子です。

presentationにはいろいろな形があり、このteamはRole Playを取り入れていました。



本日は昨日の野球の続きです。

打つほうでは2打数無安打1死球でしたが、うち1打席はエラーで出塁しているので、3回中2回出塁することが出来ました。

やはり塁に出ると野球は楽しいです。

2打席ともあたりそのものは結構良かったですし、恐らく120キロは出ているであろう直球に振り負けていないことがわかったので、自信になりました。

死球ですが、すっぽ抜けた変化球がヘルメットのつばに当たっただけなので、全く痛くありませんでした。

大怪我とは隣り合わせですが、今までのところ何とか無傷で済んでいます。

正直なところ、死球はそれほど怖くはありません。

頭にはヘルメットをかぶっていますし、顔面にボールが当たることはまずありません。

むしろ守備で、弾丸ライナーがショートバウンドしてイレギュラーしたときが一番の恐怖です。

そうなると、もうよける暇はありません。



ここまで3試合、すべてぼろ負けしているのですが、これで雰囲気が悪くならないところがアメリカです。

確かにどうすれば勝てるのかという考え方が日本より不足しているとは思いますが、みな前向きで、互いのミスを責めたり、ということはありません。

どんなに点を取られても、投げやりになることはなく、あくまで一生懸命にプレーし、そして野球を楽しんでいます。

それが一番大切なことであり、それだけは忘れない、というところでしょうか。



一番アメリカらしいと感じるところは、どんなに好投していても投手を試合途中で代えるところです。

完投させようなどという考えはなく、次に出てくる投手の力が明らかにおちるとわかっていても、平気で代えます。

日本では勝つことが監督、コーチの最大目標かつ最優先事項であるのに対し、アメリカでは怪我をさせないことが大前提となります。

やはり投手は肩肘に非常に負担がかかるので、そのあたりを重視しているということでしょう。

野球を通してでも、まだまだ学ぶことがアメリカにはたくさんあります。

2009年4月20日月曜日

Goizuetaでの生活~其の二百九十九



上の写真は今日の言ってきた野球の試合の球場の様子です。



試合の結果でありますが、2-14で負けました。。。

僕のチームはいわゆる急造の寄せ集めチームであり、なかなか経験豊富なまとまりのあるチームが相手になると勝てないというのが現状です。

まず、僕も投手陣の一角ではあるのですが、エースがいません。

そして、守っているときに一度リズムが崩れるとそれを立て直すことが出来ません。

毎回のように点数を取られているわけではないのですが、特定に回に大量点を取られてしまいます。

四球、エラーが絡むという、典型的な大量失点のパターンです。

僕は今日はマウンドには上がらず、一試合を通してショートを守りました。

4回ゴロが飛んできたのですが、すべて無難にさばくことが出来ました。

実は硬式野球の試合でショートを守るのは、よく考えてみると人生初めてです。

小学校のころはショートだったのですが軟式野球でしたし、硬式野球ではセカンドやサードの経験はあってもショートはありませんでした。

それは試合中に気が付いたのですが、やはりショートが一番慣れているので、守りやすいです。

ちなみに僕の守備はこちらでは、非常に基本に忠実だといわれます。

日本では全く基本がなっていないといわれていたので、僕の人生で野球において基本に忠実といわれるなんて想像もしていませんでした。

確かに、グラブを下から出す、ボールに対して送球しやすい体勢で入る、動くときに腰の高さを動かさない、カバーリングを怠らないなど、日本でいわれている守備の基本はアメリカ人はほとんど気にしていません。

いつも試合を観ていて、「良くあれで取れるなあ」と思ってしまいます。

でも、アウトに出来ればいいのです。

それがアメリカです。

「今回アウトに出来ても、次もアウトに出来る可能性を高くするにはこうしたほうがいいよ」などという言葉はアメリカでは全く意味を成しません。

それがわかっているので、僕もチームメイトに対して何もいいません。

この辺りはアメリカにいてちょっともどかしいところであります。

長くなりそうなので、また明日以降続けさせていただきます。

2009年4月19日日曜日

Goizuetaでの生活~其の二百九十八



上の写真は昨日のGALA (The Goizueta Advanced Leadership Academy)のセッションの様子です。



このセッションが今年度のGALAの最後のセッションとなりました。

今思うと遠く昔のようですが、思い出の多いセーリングでした。

昨日のセッションでは、これまでのGALAでの活動を振り返りました。

まず、全員行ったボランティアです。

僕は中学校に代数を教えに行ったのですが、それ以外にもいくつものボランティアがありました。

そのほかにも障害者施設を訪問したり、ホームレスの方への食事の配膳をしたり、小学校で放課後の活動の手伝いをしたりというものがあったそうです。

アメリカではボランティア活動が一般的に盛んですが、今回のボランティアもやらされているという意識はあまりなく、「いい機会だからボランティアをしよう」という前向きな意識が感じられます。



次はいよいよ実際のセーリングを振り返ります。

セーリングから戻ってきてから1ヶ月ほどが経つのですが、確かにちょうど記憶がおぼろげになるころです。

その時期を狙ってこのようなセッションを行うというのは、そのあたりを意識しているのでしょう。

セーリングの最後の日には、そのときに感じていることを自分に対して手紙に書きました。

それが数日前に配られたので、セーリングで感じたことを自分で後になって思い出すことが出来ます。

人間の記憶というものは意外に頼りにならないもので、喉元過ぎれば、、、ではありませんが、どんなに鮮明な記憶でも、時が経つと共に薄れていってしまうということは良くあることです。

しかしそれは逆に考えれば非常にもったいないことであり、せっかくの貴重な経験を最大限に生かしていこうという努力が感じられます。



そしてセッションのあとはレセプションです。

学年末の忙しい時期ではありますが、多くの仲間とGALAの記憶を振り返ることが出来ました。

授業もそれぞれ終わりに近付いていますが、GALAが終わり、本当にビジネススクール生活が残り少なくなっているという実感が湧いてきました。

その貴重な数日を大切にしていきたいと思います。

2009年4月18日土曜日

Goizuetaでの生活~其の二百九十七



上の写真は先日行ってきたGeorgia Institute of Technology (G-Tech、ジョージア工科大学)の卒業生イベントです。

僕はG-Techの卒業生ではないのですが、同級生に卒業生がおり、その同級生に紹介してもらいました。

G-Techは全米でも有数の工科大学で、分野によっては世界ランキング1位だったりもする南部の超名門大学です。

そして、我らがEmory大学との最大の違いは、スポーツで非常に有名なことです。

今回の卒業生イベントのテーマはそのスポーツマネジメントに関してだったのですが、アメリカでは大学スポーツが非常に盛んです。

特にGeorgiaではその傾向が強く、一番人気のあるスポーツはNFLではなく大学フットボールだそうです。

この辺りは日本ではありえないことであり、ちょっとピンと来ないのですが、誰に聞いても大学フットボールのほうが好きだといいます。

アメリカでは大学スポーツは一大ビジネスであり、テレビやラジオで中継される試合も非常に多く、グッズも売れに売れています。

G-Techのフットボールの試合では、55,000人収容のスタジアムに平均で50,000人の観客が入るそうです。

Georgiaで一番有名な大学フットボールチームはUGA (University of Georgia)なのですが、UGAの試合には5時間前から観客が来て、試合前のイベントなどを楽しむという一日がかりのイベントになるそうです。

ここまで来ると、当然のごとくその経営はプロスポーツ顔負けになります。

やはり収益はそのチームの勝敗に大きく依存してきますし、チームカラーのコーディネートの仕方、チケットの売り方、スポンサーの探し方など、経営の専門家が取り仕切っています。

G-Techは広告販売に関しては専門のマーケティング会社と委託契約を結んでいるそうなのですが、そのマーケティング会社の話では、スポンサーはあくまでGeorgia中心ではあるものの、全米で売りさばいているそうです。

アメリカと日本ではスポーツのあり方が大きく異なるとはいつも感じていますが、この辺りにはその裾野の広さを感じます。

今度機会があったらまたG-Techの試合を観に行きたいと思います。

2009年4月17日金曜日

Goizuetaでの生活~其の二百九十六



上の写真は先日のClairmont Campusで振舞われたSmoothie(「 Goizuetaでの生活~其の二百九十四 」参照)の案内のチラシです。

このようなチラシが常に張られており、Clairmont Campus内でのいろいろなイベントが告知されています。



本日は昨日の続きであります。

さて、実際のビジネスでのpresentationを考えて見ましょう。

自分で作った資料を発表する機会がどれくらいあるでしょうか。

それに対して、自分で作ったわけではない資料を発表する機会はどれくらいあるのでしょうか。

実際のビジネスにおいては、自分が良く知らないこと、自分が作ったわけではない資料を発表しなければいけない機会も多いと思います。

そう考えると、今その練習をしておいて、損はないというのが僕の考えです。

しかも僕の場合は以前それで大失敗しているので、その教訓を生かす機会を待っていたのも事実です。

というわけで、それが今回でした。

ところが、最近は授業の課題ほか、学校行事の準備などやるべきことが非常に多く、前日にはほとんど準備が出来ませんでした。

実質的にぶっつけ本番になってしまったのですが、実際のビジネスではぶっつけ本番でpresentationをしなければいけない機会も多いはずなので、これも良い練習です。

とにかく要点だけを頭に叩き込み、授業に出ました。

授業では3グループがpresentationをするのですが、僕達は最後でした。

前のグループの発表を見ていたのですが、アメリカ人でも、presentationに自信がない人、準備が出来ていない人でたまにしどろもどろになったりする人がいます。

そのような姿を見ていると、やはり英語力も大切ではありますが、presentation能力そのもの、そして事前の準備が大事であるということを再認識します。

いよいよ僕達の番になったのですが、僕自身は、何とか危なげなく終えることが出来ました。

やはりこれまでpresentationの場数を踏んできているのが大きいと思います。

そして、前回の失敗から得た教訓をうまくいかし、わずかながらした練習を効果的なものにすることが出来たのも大きかったのではないでしょうか。

というわけで、今回のpresentationに関しては、とりあえず自分の思ったことは出来たという感じです。

Goizuetaでの生活~其の二百九十五



上の写真は今日のSales and Business Developmentのpresentationの様子です。



写真は僕達の前のグループのpresentationですが、今日のpresentationは本当に緊張しました。

なぜ緊張したかというと、僕が担当したパートはもともと僕の担当ではなかったからです。

presentationの準備は大体以下のような流れになります。

・テーマを決める

・そこからどのように結論に持っていくかの流れを決める

・その流れを人数分に分割し、それぞれの担当範囲を掘り下げる

・全体をあわせて、流れがぶれていないか確認する

というわけで、流れを分割し、自分が担当になった部分をpresentationにおいても担当するのが通常です。

しかし、presentationの流れや、論理の流れ、そのほかの理由で自分が掘り下げたわけではない分野を誰かが担当しなければならないことがたまにあります。

そして、今回は僕がその役になったのです。

どうしてその役になったのかというと、自分でその役をやりたいといったからであります。

presentationの際に、自分が分析を担当した範囲を発表するのはそれほど難しくはありません。

もともとの理解が出来ているので、最初からうまく出来ますし、途中で躓いたりしても立て直すことはそこまで難しくないのです。

しかし、自分が担当した範囲でない場合は、そうは行かなくなります。

途中で間違えたり、頭が真っ白になったりすると、どうにもならないという状況になりかねません。

僕は実際にそのようなことが以前あり、明らかにしどろもどろで自分の発表を終えざるをえなかったという非常に苦い経験があります。

というわけで、今回はその反省を踏まえ、自分が分析を担当したわけではない部分の発表にあえて挑戦したわけです。

学校でpresentationをする機会ももうそんなにあるわけではありません。

卒業してしまうと、presentationは実際のビジネスですることになるでしょう。

学校でのpresentationはその練習なので、学校にいるうちに出来る限りの練習をしておきたい、ということであります。

長くなりましたので、また明日以降続けさせていただきます。

2009年4月16日木曜日

Goizuetaでの生活~其の二百九十四



上の写真は今日Clairmont Campusで振舞われたSmoothieです。

このSmoothieというものが日本でどれくらい知られているのかは知りませんが、僕はアメリカに来てはじめて知りました。

正しい定義は知らないのですが、僕の理解では、フルーツに牛乳やヨーグルトを混ぜ、それをミキサーにかけたものです。

確かにおいしく、体にもよさそうなのですが、高いので僕は普段はほとんど口にすることはありません。

今日はそれがただだったので、二つほど飲んできました。

アメリカでは非常に人気があり、みんな良く飲んでいます。

プロテインなどが足されているSmoothieがあるのがいかにもアメリカという感じです。



本日は授業は1時からだったのですが、当校受験予定者が学校見学に来ていたので、昼食を一緒にとって話をしてきました。

これはAdmissions Officeによって運営されているプログラムで、昼食を一緒にとったり授業見学の案内をしたりします。

これには確かに1時間強の自分の時間を投資しなければいけないのですが、下記のようなメリットもあります。

・自分のコミュニティ(学校)に貢献出来る

・昼食をただでとることが出来る

・受験予定者という学外の人間との交流が出来る

・大体自分より若い人なので、若い人から多くのものを学ぶことが出来る

特に最後の点は非常に大きく、やはり若い人というのは新しい考えを取り入れ、それを自分で吸収して実行に移す能力に優れいるので、学ぶ点は多々あるのです。

しかもアメリカという自分の母国ではない国のことを学ぶのには、これ以上の機会はありません。

普段学校にいると、意外に一対一で1時間も話す機会はないので、そのような意味でも、一対一でお互いにお互いのみに集中する機会は貴重です。

そう考えてみると、1時間という時間は投資する価値があると僕は思っています。

また、ある意味当校のSales Pitchをしなければいけないので、普段自分が感じていることを、押し付けがましくないようにうまく相手に売り込む練習にもなります。

この点はまだまだであり、たまにアメリカ人が学校案内をしているのを聞くと「うまいなあ」と感心してしまいます。

僕もいつかそのレベルまで達することが出来るよう頑張っていきたいと思います。

2009年4月15日水曜日

Atlanta Bravesの選手紹介~其の三



上の写真は先日Atlanta Bravesの本拠地開幕戦を観に行ったときの様子です。

写っているのは現在ラジオ解説者をしているMark Lemkeという元Bravesの選手です。

日本人でこの選手を知っている人が果たして何人いるのでしょうか。

球場でLemkeを見たときに非常に感激してしまったので、本日はLemkeの紹介をさせていただきたいと思います。



Mark Lemkeは1990年代のAtlanta Bravesの黄金時代を支えた選手で、二塁手として活躍していました。

通産打率は2割5部弱なのですが、ポストシーズンの打率は2割7分強まで上がり、しかも大事な場面でよくヒットを放つことから「Little Mr. October」と呼ばれていました。

ゴールドグラブ賞を受賞したことはありませんが、守備の名手としても知られていて、特にダブルプレーを取ることにかけては超一流でした。

Bravesはファームシステムが優れていることで知られているのですが、そのファームシステムからのたたき上げでメジャーにまで登りつめ、活躍した選手の典型であります。

監督であるBobby Coxのお気に入りであり、細かい野球をそつなくこなせる非常に頼りになる選手でした。

黙々と仕事をこなし、地味ながら進塁打をきっちり打つなど玄人好みのする選手です。

1990年代を知るBravesファンにとっては忘れられない存在であり、目の前にいるのがLemkeであるとわかった瞬間の感激は忘れられません。

野手としての選手生活を終えた後は、残念ながらメジャーにはたどり着けませんでしたが、ナックルボールを武器に投手としての選手生活を開始したりもしていました。

いつかメジャーで登板したい、といっていたという記事を見たのを最後に僕の中では消息不明だったのですが、その人がTurner Fieldでラジオ解説をしていたのです。

ちなみにこのブースは試合前の特設ブースであり、まさに僕のような昔からのコアなファンのために設置されているのです。

AtlantaではLemkeはまだまだ有名人なので、ブースの周りでは多くのファンがLemkeの写真を撮ったりしていました。

このような思いがけない経験が出来るのも、実際に球場に野球を観に行くことの魅力の一つです。

2009年4月13日月曜日

Goizuetaでの生活~其の二百九十三



上の写真は一昨日観に行ったAtlanta Bravesの本拠地開幕戦の様子です。

ご覧のように雨が降りしきっております。

昨日紹介させていただいたとおり雨で試合は一時中断し、しかも延長に入りました。

しかし試合そのものには6-5で勝ちました。

この試合、およびこの日の天気が今シーズンのBravesを予言しているのかどうかはわかりませんが、今までのところおかげさまで我らがBravesは5勝1敗と好調であります。

ただ、肝心の救援陣にはまだ不安が残っており、怪我を抱えている選手も、また怪我をしやすい選手もいるので、まだまだ安心は出来ません。

今シーズンは気を抜くことなく、最後までしっかり戦いきって、プレーオフには当然進出し、World Championにもきちんと輝いていただきたいものです。



アメリカの野球の面白いところは、試合日程が詰まっているということもあり、どんなに雨が降っていても、再開の見込みがあれば待つだけ待って試合を続けるという点です。

その理由の一つには、公共交通機関で来ているファンが少なく、その代わりに自家用車で来ているファンがほとんどであるという事情もあげられます。

ファンも帰りの足の心配をする必要がないせいか、みんなのんびりと待っています。

野球ファンであれば、そのくらいは計算済みというところでしょうか。

一つ気がついたのですが、中断している間はやることがない成果、球場に入っている飲食店に長い列が出来ています。

しかし、試合終了時間が遅れることによって、その分光熱費や人件費もかかるはずです。

雨による中断は果たして球団経営にとってはプラスなのでしょうかマイナスなのでしょうか。

ちょっと気になりました。



もうすぐ今学期も終わりということもあり、課題の提出が目白押しの今日この頃です。

今日も午後Sales & Business Developmentのmeetingがありました。

明日発表資料の提出、そして水曜日にpresentationがあるのですが、今日のmeetingでやっとその目処が立ちました。

僕の学生生活もあとわずかなので、できる限りのことをしておきたいと思います。