米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2006年12月27日水曜日

大学周辺の住環境

当校に出願されている方々から何度か住環境についての問い合わせを受けましたので、情報提供目的でここに記しておきます。



現在の日本人在学生の九割は以下の二つのアパートメントのいずれかに住んでいます。

なお、家賃は毎年最低10ドルづつ上昇しているようですし、空室状況によっても変動します。



1. Lincoln at Decatur



http://www.apartmentratings.com/rate/GA-Decatur-Lincoln-at-Decatur-formerly-Carlyle-Lake.html



こちらは比較的家賃が安く(1ベッドで月750-900ドル程度)、大学のシャトルバスの停車場まで徒歩7分程度なので、

徒歩とバスで通学できます。(片道20分程度)

��バスは午前7時から午後6時までは4分間隔程度で停留所に来るのであまり待ち時間はありません。)

ここに現在住んでおられる、幼稚園に通学中のお子様がいる日本人学生は、

「ここに住めば自分はバスで通学して、車は妻が子供の幼稚園の送り迎えに使うことができる」

と話しています。

ここに住んで車で通学しない場合はキャンパス内に駐車場を借りる必要もなくなり、

年間400ドル程度の駐車場代を支払わなくてすむメリットもあります。

b

2. Post Briacliff



http://postproperties.com/ApartmentHome/PropertyInfo.aspx?PropertyId=Post+Briarcliff&Type=PAH



日本人であるかを問わず、半分程度の在校生はここに住んでいます。

通学時間はここも20分程度です。

こちらのアパートメントではバス通学は不可能ですが、他の多くのアパートメントよりも住環境の質が高いようです。





また、上記の二つ以外のありうる選択肢の例として、もう三つの物件についても付記してきます。



1. Gables



こちらは大学周辺で最も住環境が充実しているアパートメントといわれています。

ここにはクラスメートが数人住んでおりますが、

ここより良いところは大学周辺にない、というのが皆の共通見解のようです。

ただし、お値段は結構はります。

下記のURLで紹介されている二つのアパートメントは両方とも通学時間は車で10分程度です。



http://www.gables.com/PropertyTour/PropertyHome.cfm?propid=42

http://www.gables.com/PropertyTour/PropertyHome.cfm?propid=192



2. 学生寮(家族での入居可能)



また、キャンパス内の寮に住むことも可能です。

こちらは家具付きなので転入が非常に楽になりますが、

1ベッドの部屋はほとんど埋まっているので、

実質的な候補としては家賃が約1400ドルの2ベッドの部屋となります。

��単身での入居の場合、通常は2ベッドを二人でシェアして家賃も折半しています。)



http://www.emory.edu/HOUSING/CLAIRMONT/ccgrad.html





その他、多少離れてもよいならば、比較的綺麗な環境でも、

700ドル台前半で住めるアパートメントはあります。

一例としてはこちらをご覧ください。

ここは通学時間が25分程度です。



http://www.apartmentratings.com/rate/GA-Decatur-Longwood-Apartments.html



まとめますと、

インターネットで色々と調べるとアパートメントは無数にあるような気がしてきますが、

今年の夏に20件程度の物件を直接目で確かめてみた自分の経験としては、

生活レベルを維持しつつ、大学の近くに住むのであれば、上記の物件以外はあまり選択肢に入ってこないように思います。



MBA Class of 2007 橋本

2006年12月17日日曜日

アトランタ探訪(World of Coca-Cola)



随分長い間更新が途絶えておりました。すみません。今回は受験生の方からお問合せのあった「アトランタの街(ダウンタウン)」について少しご紹介したいと思います。



今回焦点を当てているダウンタウンまではエモリーから車で15分程度でしょうか?意外に近いです。一方、エモリー周辺は森に囲まれているようなとても静かな環境でその辺りが過ごしやすさに繋がっています。また、ダウンタウンとは別にバックヘッドという新しく発展してきた街もダウンタウン、エモリーを頂点とする三角形のもう一個の頂点のような場所(!?)にあってこちらへのアクセスも非常に良いです。



では第一弾はWorld of Coca-Colaです。アトランタ、ゴイズエタと言えばやはりコーラでしょうか。コーラなんてと思っておりましたがアメリカ食にはやはりコーラ、小生は日本にいるときには滅多なことでは飲みませんでしたが、ここでは2日に一回は飲んでいます。先日コカコーラのCEOが当校に来られ、全米にTV中継されました。当校とのつながりは今でも深いようです。



ここWorld of Coca-Colaでは世界各地のコカコーラが出している様々なブランドのドリンクを試飲できるコーナーがあり個人的にはここが一番好きです。良くこんなん発売しているなというような色・香りのドリンクも結構あり、マーケティングの勉強にもなります!?



ここの2階上がってすぐのところに、コカコーラ販売開始から今までどれだけのコカコーラが消費されているかを示す電光掲示版があります。ものすごい勢いで回っています。ガイドには1秒間に9600増えているとあります…。ちなみに先日小生が訪問し、シャッターを切ったときの数字は8,083,654,292,826でした。








2006年11月1日水曜日

Goizueta Plus

先週で夏時間も終わり、1年生の小生としては今週はやや時差ボケ気味で、授業での発言も滞りがちです。(いつもか?)



さて、今日は1年次のコア科目のひとつであるGoizueta Plus(通称G+)について書きたいと思います。



G+の授業で得られるものは、固く言えばLeadership/Communication skillの向上と自身にとってのSeven core-valueが何か、であることの気づき、平たく言えば講義を通じて全生徒を知り、交流を深めることができる貴重な場、であると思います。



カリキュラムは1年次の秋学期・春学期に跨っており、秋学期は主に生徒の次年度インターンシップ機会獲得をテーマに、インタビュー時のDo's and Don'tsのレクチャーや全生徒の前でのスピーチ練習などが行われます。



こう書いてしまうと社費派遣・または私費でも日本でジョブサーチをすることが多い日本人学生としてはあまり意味のない授業のように聞こえてしまうかもしれませんが、モノは考えようで、アメリカ人の自己アピール力を吸収したり、将来のために(?)米国での就職活動のHow toを学べる数少ない機会である、という意味では非常に有意義であると思います。



更に、前述のとおり、G+では全生徒とコミュニケーションを取れる機会が与えられます。



例えば、今日のG+では、自身の「BRAND Check」(Goizuetaでは、常に自分のBrandを定義/意識して行動することが求められています)をテーマに、入学後6週間が経過した現時点でこれまでを振り返り、数グループに分かれて自分以外の生徒のBrandに対するポジティブ/ネガティブフィードバックを行う、という内容でした。



こういったフランクでインタラクティブな授業スタイルと、各学年が合計150人程度というsmall communityが、学生間の結束を深め、強力なネットワークを実現させているんだなー、と肌で感じ、Goizuitaで学べるとの喜びを感じている今日この頃です。



担当教授は、Goizuetaの顔・Kembrel Jones教授。彼のクリエイティブ且つユーモラスな進行スタイルは、聴き手を飽きさせることがありません。90分がホントにあっという間です。



Kembrelは人間的にも素晴らしく、他の学校と進学先を迷っていた生徒が、実際に会って話しをした結果、彼の魅力にノックアウトされてGoizueta入学を決めた、というケースも多々あるほど(私もそうですが)、彼の周りにはエネルギーが迸っています。



百聞は一見に如かず、是非GMAT対策で疲れた心体を一休みさせる意味もこめて、GoizuetaへのCampus/Class Visitを考えてみてはいかがでしょうか。



Class of 2008 Kart

2006年10月31日火曜日

Evening Class

Goizuetaでは働きながらMBA取得を目指す人のためのEvening MBAプログラムが開講されており、Evening MBAの講座(Evening Class)はFull-time MBAの学生も受講することができます。Evening Classは月曜日から木曜日の6:30PMから9:15PMに行われ、1つの講座の授業は週1回になります。(Full-time MBAでは1つの講座の授業が週2回に分けて行われています)



Evening Classは現在も働いている学生が多く受講しているため、クラスでのディスカッションでは彼らの経験に基づいた発言が多く、Full-time MBAの講座とは違う面白さがあります。またEvening Classは週1回夜の授業になるため、日中自由に使える時間が増えるというメリットもあります。



現在私はJagdish Sheth教授のMarketing SminarというEvening Classを受講していますが、教授は70歳近い年齢ながらさまざまな企業の動向に精通しており、解説は興味深いものばかりです。また講義の中では日本企業が頻繁に登場し、株式の持合や首相の交代についても触れられました。Sheth教授が開発したコンセプトであり、講義でも取り上げられる"The Rule of Three"は「3の法則」として講談社から日本語訳が出版されています。



Goizuetaはクラスサイズが小さいことが特徴ですが(Full-timeの2-yearは1学年150人前後)、1-year MBAやEvening MBAも開講されており、講座の選択肢は決して少なくありません。Full-timeの学生とは違ったバックグラウンドの学生達と触れ合う機会があることは、Goizuetaの大きなアドバンテージだと思います。

2006年10月30日月曜日

専門性への機会  Directed Study とは?

ゴイズエタに入学する前、私は多くの金融分野で働くMBAホルダーにこんなことを言われました。



「僕はMBAをとる中で自分の特化したい分野の基本は習得したけれど、それが直接に実務に役立つことはないね。君もMBAを取りに行くようだけど、専門性をMBAに期待してもダメかな。やっぱり実務能力は実務の中で磨かないとね。まあ、英語だけでもちゃんと勉強しておいでよ。」



おそらく、多くのMBA志望者、MBAの学生もこんな話は聞いたことがあるでしょう。しかし、今の自分はそのような意見にはこう答えることができます。



「それはMBAの学校選びに失敗しましたね。僕の在籍するゴイズエタなら専門性も高められますよ。」



ま、現実にこんな失礼なことを口にすることはないのですが、、、。では、ゴイズエタでは専門性を高めるどんな機会があるか御説明しましょう。



ゴイズエタではDirected Studyという科目を選択することができます。これは、学生が特定の教授の指導を受けて自由研究をすることで単位が取得できる、というもので、研究内容・手法などについては一切の制限がありません。これにより、授業ではカバーされていない、より専門性の高い識見についても、教授という専門家の指導の下に効率的に取得することが可能です。



現在このDirected Studyを行っている私が、「やっぱりDirected Studyをやって良かった」と思っている点を挙げてみましょう。



��.大学のデータリソースへのアクセス



どこの学校でもそうでしょうが、MBAの学生がアクセスできるデータベースは非常に限られていて特に金融関係の研究を行うには無理があります。私は金融市場での研究をしたかったので、教授の取り計らいにより、米国の数十のビジネススクールで共同運営するデータベースへのアクセスが認められたことで非常に助かりました。このデータベースを市販価格で買おうとすると、百億円単位のお金がかかるそうで、データの質も量も素晴らしいです。世界中の市場情報が何十年分も簡単にダウンロードできるようになった私は、「このデータを使えばxxっていう投資戦略がBRICS市場でどれくらいのリターンが期待できるかすぐ分かるなあ」などと、色々な研究のタネを見つけて嬉しい悲鳴を上げています。



��.優れた研究者による指導



ゴイズエタの教授陣は実務家出身が多いこともあり、優れて実際的、実務的かつ実証的です。金融経済分野ではロースクールの教授も経済学者も実務に理解のない役に立たない理論家が世界のビッグネームになっていることが多いことを考えると、自分は恵まれた環境にいるな、と日々感じます。下記に自分がお世話になっている教授のHPを挙げておきます。



http://goizueta.emory.edu/faculty/StanimirMarkov/

「研究なんて面倒くさいよ、それよりサッカーしよーぜ」とか言ってる割に着実に業績を上げている優秀な若手研究者。



http://goizueta.emory.edu/faculty/GeorgeBenston/

私のメインの指導教授。金融研究の重鎮で会計・市場規制などの関連分野にも詳しい。今週はFair-Value AccountingのFASB修正案の妥当性について、ワシントンに行って連邦議会で証言してくるとのこと。





��.学外の実務家・研究者へのアクセス



先日指導教授から、こんな話を持ちかけられました。



「最近クレジットデリバティブ市場の需給関係について研究しようと思っているんだ。僕の他にも、FRB(連邦中央銀行)のエコノミストをやっている友人とFDIC(連邦の銀行監督組織)の人間も興味があるみたいだから、一緒に研究しようと思ってるようだけど、君も興味があれば加わるかい?」



私は二つ返事でOKしてしまいました。こんな機会に外国人が加われることはそうそうないでしょう。



私の知るMBAの学生の中には、専門性を高める努力を学外で行うことで、MBAプログラムで満足できない部分を補う方が多くいらっしゃいますが、やはり、個人の努力は効率が悪いケースが多いようです。Directed Studyはゴイズエタのスクールが持つリソースと学外へのアクセスを全て活用できる点において、効率的かつ可能性の閉じていない優れた機会だと思います。



橋本 (Class of 2007)

2006年10月23日月曜日

Guest Speaker



そういえば、先日第39代米国大統領のジミー・カーターさん↑がゲストスピーカとして来たので、ちょっと参加してきました。授業開始から2ヶ月足らずですが、続々とすごいゲストスピーカが来ている(来る予定↓)ので、結構驚きです。



Neville Isdell, Chairman & CEO, The Coca-Cola Company

Anne M. Mulcahy, Chairman & CEO, Xerox

CNN's Jeff Greenfield

Mark Cuban(NBA Dallas Mavericksオーナー、著名な起業家です。)



Class of 2008 M(男)

1年目のスケジュールについて

昨日、やっと中間試験が終わり一息ついたので、早速ブログの更新をしたいと思います。



さて、アプリカントの皆さんは、そろそろ個別の大学のエッセーに取り掛かっている頃かと思いますが、今回は、当校での1年目がどのように進んでいくかを簡単にレポートしたいと思います。



��年目は、ざっくりと分けると、①8月:オリエンテーション、②9月~12月:秋学期、③2月~5月:春学期に分かれます。



8月10日-19日: インターナショナルの学生向けオリエンテーション

8月20日-27日: 全体のオリエンテーション

8月28日-9月1日: LEAD Week



9月4日-12月中旬: 秋学期

1月上旬-1月下旬: International LEAD Week



1月下旬-5月上旬: 春学期



(1) インターナショナルの学生対象のオリエンテーション

インターナショナルオリエンテーションは、全体の37%にあたるインターナショナルの学生の殆どが参加するセッションで、米国での生活や大学生活へスムースに移行できるように、いろいろなプログラムが組まれています。例えば、下記のような講義、ツアー、大リーグ観戦、グループプレゼンテーションの他、各種レセプションが頻繁に開かれます。

- Lecture: Culture and Lifestyle at Goizueta and in the U.S., Politics in the U.S., Urban Realities in the U.S., Learning Styles and Professors’ Expectations

- Downtown Atlanta Trip

- Atlanta Braves baseball game (注1)

- Group presentation “Buyer Behavior”



このオリエンテーション期間中は、土日を含めて殆ど毎日イベントがあるので、非常に忙しいものですが、全てのインターナショナルの学生と知り合うことができ、非常に有意義なものです。

(注1) アトランタは、アメリカの4大スポーツが全てあります!(これって結構重要では・・・。)





(2) 全1年生対象のオリエンテーション

インターナショナル向けが終わるとすぐに全体のオリエンテーションが始まります。Associate DeanのKembrel Jonesによる当校のCore Value (Courage, Integrity, Accountability, Rigor, Diversity, Team, Community) の説明(Kembrelの話はかなりおもしろいです。この人本当に話がうまい・・・。)、2年生によるパネルディスカッション、一泊2日の合宿(Win Shapeというアトランタから1時間くらいの町に行き、自然の中でいろいろなゲームをしながら、上記Core ValueのTeam & Courageを学びます。中学校の林間学校でやったような気が・・・。でも、結構楽しいです。)、その他(再度)各種レセプション(いわゆる飲みです・・・)が開かれ、同級生と交流する場が設けられます。インターナショナルオリエンテーションを含め、この時点で、同級生の3分の2程度は知り合いになれます。



(3) LEAD WEEK

オリエンテーションが終わると、休む間もなく、最初のLEAD Week(1週間)に突入します。これは非常に大変ですが、授業にスムースに入るには非常に役立つセッションです。ちょっと長くなるので、詳細はまた今度(すみません・・・)。



(4) 春学期

さて、LEAD Weekが終わると、間髪入れず授業が始まります。1年目の秋学期は下記の6つの必修科目を受けることになります。こちらも、詳細は長くなってしまいますので(他の1年生も含め)また今度ということで・・・。

・ Decision and Information Analysis

・ Organization and Management

・ Financial Accounting

・ Economics

・ Marketing or Finance (秋と春にどちらか履修)

・ Goizueta Plus(Leadershipを学ぶ授業。当校の特徴の一つです。)



ちなみに、1授業は1時間15分で、僕の時間割は下記の通りです。

月 8:15-9:30 Finance 10:00-11:15 O&M 11:30-12:45 DIA

火 8:30-9:45 Economics 10:00-11:15 Accounting 16:00-17:00 G+

水 8:15-9:30 Finance 10:00-11:15 O&M 11:30-12:45 DIA

木 8:30-9:45 Economics 10:00-11:15 Accounting

金 Review Session (参加は任意)



(5) International LEAD WEEK

秋学期は12月中旬に終わり、1月上旬からInternational LEED Weekに突入します。これは、各国の視察旅行のようなもので、今年は下記の4つのモジュールに分かれます。

・ China

・ South America (Brazil & Argentine)

・ India

・ Southeast Asia

ちなみに、僕はSouth Americaに参加予定です(1月2日から22日までの3週間。非常に楽しみです!)。こちらも詳細はまた別途レポートさせて頂きます。



(6) 春学期

International LEAD Weekが終わると、春学期が始まります。春学期は下記3つの必修 + 選択科目(2~3程度)を履修します。

・ Information, Technology, and Operations Strategy

・ Marketing or Finance

・ Goizueta Plus



一年目は(相当長くなってしまいましたが)ざっとこんな感じです。現在、まだ秋学期の途中ですが、授業の方はかなりハードです!(宿題が多い!)アトランタはいろいろとエンターテインメントも充実しているのですが、まだまだ満喫できていません・・・。秋学期が終わる頃にはなんとか時間的にも余裕ができてくるとのことなので、NBA観戦やゴルフにも時間が割けるのではと期待してます!



かなりペンディングの多い内容になってしまいましたが、第一回目のレポートということでご勘弁頂ければと思います。それでは、また次回!



Class of 2008 M(男性)


2006年10月22日日曜日

ニコラス・バレリオ三世のデリバティブ講座



Professor Nicholas Valerio IIIは、ゴイズエタのファイナンスの有名教授です。今回は、彼の”Derivative Asset Analysis”という授業についてのレポートします。



この授業の日本語名は”デリバティブ概論”が適当かと思います。春学期に開講される”Advanced Derivatives”への導入とファイナンス選考でない学生にデリバティブの基礎を教えることを目的にしています。教える内容は、先物取引市場の概要から始まり、オプションの価格モデル、裁定取引、先物の価格モデル、デリバティブの活用方法といった感じです。この授業ではケースは使用せず、講義ノートと板書が中心になります。全体の半分を受講した現在の感想ですが、基礎から丁寧に教えてもらえるため、ファイナンスバックグラウンドの無い自分でも、十分に理解できる内容となっていると思います。デリバティブの知識が多少ある方は、Advanced Derivatives からの受講で十分だと思います。



Valerio教授は、自らヘッジファンドを運営していた経験も有り、自分のマーケットでの経験談を交えてくれるので、とても聞きやすい講義となっています。先日は、バイオ関連株を相場に逆張りして空売りして利益を出した話をしていました、相場をどのように考え、判断したのかを詳しく話しをしてくれたので、参考になりました。(自分がまねできるとは、到底思いませんでしたが、、)



ゴイズエタの先生は、アカデミートラックとティーチングトラックのいずれかの契約をしています。アカデミートラックの先生は、論文など学術的な成果で評価され、ティーチングトラックの先生は教えている授業に対する学生のフィードバックで評価されます。傾向として、アカデミートラックの教授の授業は、教えている知識の本質の理解に注力する事が多く(直感的理解の育成)、ティーチングトラックの教授の授業は、教えている知識の実ビジネスでの活用に注力する事が多いと感じてます。このValerio教授は、DIA(Decision and Information Analysis)のPatrick Noonan教授と並んでティーチングトラックで評判の良い先生です。



最後に、一年生のコアのFinanceの授業は秋学期か春学期に受講する事になりますが、例年の傾向では秋学期のFinanceはアカデミートラックの先生、春学期のファイナンスはティーチングトラックの先生が教えています。自分が受講した秋学期のFinanceでは、Wall Street出身者が多く受講していたこともあり、とてもマニアックな議論が交わされてました。ファイナンスバックグラウンドの無い自分には少し厳しい内容でしたが、おかげで多くのことを学ぶ事ができた授業でした。ただ、ファイナンスはあまり興味ない方は、春学期受講の方が効率が良いかと思います。ご参考まで、



Class of 2007 西崎 建太

2006年10月10日火曜日

NFL観戦

Goizuetaのキャンパスライフについては他の在校生がいろいろと書いてくれると思うので、今日はクラス以外の事について書いてみたいと思います。



アメリカではNFL, NBA, MLB, NHL(アメフト、バスケ、野球、アイスホッケー)が4大人気プロスポーツと言われていますが、アトランタにはこの4大スポーツ全てのホームチームがあり、それぞれのスタジアムはGoizuetaのキャンパス周辺から車で20~30分で行ける場所にあります。4大スポーツの中でも一番の人気を誇るのがNFL(アメフト)ですが、1シーズンにホームゲームが8試合しかなく、チケットを入手するのは困難です(大リーグはホームゲームが81試合あります)。



昨年私は大リーグ、バスケ、アイスホッケーを観戦に行きましたが、アメフトだけはチケットが取れず見に行くことができませんでした。今年は早いうちからチケットを買おうと準備していたので、念願かなってアトランタファルコンズ vs アリゾナカージナルス@ジョージアドームのチケットを買うことができました。







ジョージアドーム周辺は駐車場が少なくゲームの前後は渋滞がひどいと聞いたので、試合当日は普段ほとんど利用することのない地下鉄で会場に向かうことにしました。自宅の最寄駅に車を停めて電車に乗り込むと、ファルコンズのゲームに行くレプリカユニフォームを着たファンが大勢乗っており、ドームに着いた頃には車内は真っ赤。早速ドームに入って席を探し、スポーツ観戦の定番、ビールとホットドッグを食べていると、しばらくして60歳前後のアメリカ人夫妻が隣の席に来ました。挨拶をして話をしてみると、このご夫妻はシーズンチケットを買っており毎試合見に来ているがいつもハーフタイムで帰って残りはテレビで観戦するとのこと。そんなリタイア後の生活もいいかなと考えつつ試合開始を待ちます。



試合前にはチアリーダーのダンスのイベントがあり、その後選手の紹介。相手選手にはブーイング、ファルコンズの選手には大歓声が上がり、1:00PMに試合開始。7万人以上収容するジョージアドームはほぼ席が埋まり、歓声が反響して隣同士での会話も大変なほどでした。特に相手の3rdダウン(失敗すると攻撃権が移る可能性が高い)には集中力を乱すためのノイズ(声や口笛、手拍子)が強烈。



1stクォーターにファルコンズがフィールドゴールで先制しながら2ndクォーターにインターセプト・リターンタッチダウンを決められ、ファルコンズ2点のリードで後半へ。ハーフタイムにはかつてのファルコンズの名選手の永久欠番記念式典がありました。3rdクォーターにはファルコンズもインターセプト・リターンタッチダウンを決めてリードを広げ、4thクォーターにもパスでタッチダウンを決めてダメ押し。ファルコンズがタッチダウンを決まる度に、ドーム内に花火が上がって盛り上がりました。結局試合は32対10でファルコンズが快勝。帰りの地下鉄の中でも上機嫌のファンが騒いでいました。







忙しいMBAライフですが、時には自由時間にリラックスすることも重要です。またスポーツはクラスメイト(特にアメリカ人)と盛り上がることができる話題なので、クラスメイトとの交流にも役立ちます。アトランタはCNN、デルタ航空等の本社が立地するビジネス都市としての側面がある一方、4大スポーツを始めとしてエンターテイメントが豊富にあり、キャンパスライフ以外も充実させることができます。アトランタに立地していることは、Goizuetaの大きな魅力の一つだと思います。

2006年9月28日木曜日

One-Year MBA について

一年制MBAプログラム Class of 2007 に在籍中の橋本成央です。
今日は私からGoizueta Business School の一年制MBAプログラムについて簡単に説明してみます。


MBAといえば二年間、というのが日本人にとっては常識なのかもしれません。でも、一年間でMBAが取得でき、費用も半分近くで済む事実がここGoizuetaにはあります。Goizuetaの一年制MBAの長所として、以下に二点を記してみます。


① アメリカのTop20に位置するビジネススクールのうち、唯一、ビジネスでの学士号取得が受験の前提条件ではなく、出身学部に関係なく誰でも受験できる。


他の米国Top20スクールの一年制MBAプログラムはビジネス学士号の取得が受験要件であり、日本の大学出身者にとっては狭き門です。私は既に日本で取得していた経済学修士号を盾に他のスクールの一年制プログラムにも出願しようとしましたが、門は開きませんでした。


② 習得する科目、スキルは二年制プログラムとほぼ同じ。希望すれば二年制プログラムの卒業必要単位以上も履修可能。


私は現在(2006年秋学期)、通常の2倍弱程度の科目数の履修をしており、このペースで行くと、選択科目の単位数が卒業必要単位の2倍程度になり、自分が学びたいと思っていたファイナンスと会計の科目はほぼ全て履修できることとなりそうです。何に時間を使いたいかは人それぞれでしょうが、これくらいの自由度がある、という事実は指摘しておきます。


追加して言うならば、二年制のプログラムよりも低いGMATの点数でも一年制のプログラムに合格してしまいますが、卒業時にはClass of 20xx MBAと書かれるだけなので、合格難易度の低さは世間に隠しておくこともできます。(これはナイショですけど、、、、。)


何か一年制プログラムに御質問があれば、コメントなど頂ければと思います。


MBA Class of 2007 橋本成央


 


 


 


2006年9月27日水曜日

OPEN!Goizueta Business School Emory University!



お待たせしました!ついに始まりましたエモリーブログ!Emory University Goizueta Business School の魅力を在校生が交替でお伝えいたします!



公式日本語HP(http://www.bus.emory.edu/Japan/)の更新に時間がかかるので、(日本人在校生による)最新の学校情報をチェックしたい方は是非こちらをご覧ください!



写真はアトランタに着いた初日に撮ったゴイズエタ校舎です。初回なのでこんなベタなものから始めてもいいですよね!?



ではではこらから在校生でガンガンに回していきますのでブックマークよろしくお願いします!