2011のANです。今回こそアカデミックなことを報告したいと思い、一週間を過ごしてきましたが、あまりいいネタを仕入れることができませんでしたので、今回は、昨日、今日の課外活動を報告させていただきます。
昨日は、MBA事務局との会合に参加してきました。内容は、夏季オリエンテーションのフィードバックです。エモリーのスモールコミュニティについては、当ブログでもたびたび取り上げられていますが、MBA事務局は、学生以上にスモールかもしれません。限られたスタッフで、採用活動、在校生のフォローなどを行っています。出願者の方から、エモリーのアドミッションの対応の遅さのご指摘を受けることがありますが、ショートスタッフで対応しているので、大量の出願にきめ細かな対応ができていないのかもしれません(実際、私も入学前に同じ印象をもっておりました)。ただし、入学してしまえば、彼らは身近な存在になり、気さくにカリキュラムの相談にのってくれたりします。
さて、本題に戻りますと、今回の目的は、今年入学する学生向けのオリエンテーションをいかに良くするか、でした。何でもいいから昨年のフィードバックをしてほしい、との担当者の声に、学生達はいいたい放題(もっとも、そういう連中が進んで出席しているのでしょうが…)。建設的な意見として、入学準備資料の体裁、時期等の具体的な改善案、住居選びの参考資料として在校生住居マップをつくろう、ゴイズエタ学生生活に必須の用語集をつくろう、など来年入学の学生には有益であろう案が出されました。しかし、そこで終わらないのは、さすがです。だんだんエスカレートしてきて、オリエンテーション期間中は次の日のことを考えずに飲みたいから宿題をなくしてほしい、キャンプで配布された水筒がイケてない、JB(Associate Dean)の話が長い、などの好き勝手な意見まで…。
そんなこんなで約1時間半、おしゃべり好きな学生達は、好きなだけ発言し満足げに帰っていきました。ちなみに、自分は、昨年、学校の事前資料が不正確であったがゆえに校舎の駐車場の事前予約で苦労した話をし、入学前の事前資料に間違いがあるとインターナショナルの学生はとてつもなく不安になるので、資料の正確性をあげてほしい、また、ちゃんとした照会担当者を明記してほしい、との極めてまともな(?)意見を述べておきました。
今日は、前回ブログでもふれていた中国の駐米副大使の講演会に出席してきました。テーマは「米中関係(パンフレットでは、China-USの順でしたが…)」です。あまりに漠然としてテーマであり、限られた時間でどこまで具体的な話が聴けるか疑問だったのですが、ポジショントークにとどまらない意見を述べる方でもあり、なかなか有意義な時間となりました。印象に残っているのは、自国のことを、”Old country but young man”と表現し、米国とは比較にならないほどの歴史があり、GDPで世界3位(近々、日本を抜いて2位になるでしょうが…)の大国でもあるが、依然として、途上国であり、国民一人当たりのレベルでは先進国には足元にも及ばず、社会的なインフラのレベルも低い、そして、先進国に追い付くには長い時間を要する、と指摘していたことです。特に、中国都市部の雇用問題に対しては、強い危機感を示しており、年率8%の成長なしでは、高等教育を受けた若者に十分な雇用を提供できない、と述べていました。で、肝心の米中関係についてですが、中国は経済的には"Young man"なので、継続的な経済発展には米国との協調が不可欠、とする一方で、オバマ大統領のダライラマとの会談、台湾への武器輸出などの一連の問題は、"Old country"である中国の歴史に対する敬意を著しく損なうものであり、断固として許容することはできない、政治的には対等以上の立場で一言言わせてもらいます、という主張を展開していました。途上国という看板を巧妙につかいさらなる経済発展を志向する一方で、政治交渉では一歩も引かないところに、不気味なほどの中国の底力を感じてしまいました。
なお、巷を賑わせている、中国政府によるインターネット検閲問題に関する質問に対しては、「中国は市場経済こそ発展しつつあるが・・・まだ未成熟で・・・先進諸国とは諸条件が違うので同じ眼で見られてはこまる・・・外資導入なくして中国の発展はないのでGoogleに撤退してほしくない」という、何とも歯切れの悪いコメントに終始しておりました。こればっかりはやむを得ないとは思いますが。
そんなこんなで一週間も終わりです。明日は、Class 2011の同期会です。同期会という同期会は実は初めて。何気に一緒に集まる機会ってないものです。たくさん飲むぞー
2011 AN