米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2016年2月14日日曜日

2年間の米国MBA生活を経て感じた事


こんにちは。2年生のHazです。卒業も残す所あと3か月を切っており、果たして無事日本の就業戦線に合流できるのかと不安な気持ちでいっぱいな今日この頃です。せめてやり残したことがないよう、最後のセメスターではありますが自分が興味のある分やに全力投球しています。

さて、今回のブログで僕の投稿は最後になるのですが、簡単に僕が2年間の米国生活を経て感じた事をまとめてみたいと思います。各トピックスに関連性はなく、感じた事をつらつらと書きます。因みにすべて偏見まじりの主観でしか書いていないので、事実に即していない話もあるかもしれないのですがご容赦ください。


MBAでの経験を評価できるのはMBAホルダーだけ: これはまあ言葉の通りなのですが、たまにFace Bookやネットなどで偉そうな人が、『MBAホルダーなんて使えない、意味ない』みたいなことを言ってるのを見掛けるたびに思ってたことです。そういう人に限って良くわからん経歴だったりするし。勿論ですがMBAに来る人の能力なんてバラバラだし、MBAのカリキュラムだって大学によって違います。確かに比較的易しい授業もある一方、全身全霊をかけて挑まないとチーム課題に貢献できない、みたいな授業もあります。それらを全部ひっくるめてこの2年間を評価できるのは、実際にMBAに行った当事者だけ、と思っています。まああれですね、T大行けてない人に限ってT大批判する、みたいな。それとおんなじですね。

②米国大学MBAを取る事=世界でビジネスをしている米系企業に話は聞いてもらえる: これは①と関連してるかもなのですが、よくある『米国大学のMBAに行く意味は?』という問いに対して、自分の中で行きついた一つの解釈の仕方ですね。米国企業は人材を採用する際、先方はMBAs卒であるかどうかをある程度評価し、一定のQualifyを与えていると思います。本人が優秀かどうかはその次のステップで審査されます。 米国は学歴社会(大学名ではなく、歴)です。どんなに優秀な人でも、学部卒と院卒では広がるキャリアが全く違います。どの国もそうかもしれませんがこの国は特に区別する社会なので。 

③アメリカ人のライフスタイルの変化: アメリカに住んでいる人々の健康に対する意識が劇的に変わっていると感じます。例えば15年前、自分が高校時代にボストンに住んでいた頃は、土日のお昼ともなればマクドナルドやバーガーキングは大繁盛でした。ところが、今現在お昼にファーストフード店を訪ねてみても、閑古鳥が鳴いています。お客さんは多少いるものの、客層自体は明からに富裕層ではありません。
 MBAの同級生(日本人)から聞いた話ですが、彼が同じスタディチームの女性にTaco Bell 日本進出について話すと、彼女はTaco Bellで食事をしたのは小学生の時1-2度きりで、それ以降は皆無だ、と言ったようです。これは、比較的裕福な家庭が多いお金持ち私立の大学に在籍しているからかもしれないけれど、感覚的には明らかにアメリカ人の嗜好は変化していると思います。そしてより一層区別は拡大していると思います。
この現象はスーパーマーケットでも言えることで、KrogerWal-martみたいなスーパー)には僕が知っている一昔前の小太りでポテトチップとコーラを爆買いしているような方々がいる一方、高品質な商品を扱うWhole Foods (成城石井とかイカリスーパーみたいな)では、明らかにお金持ってそうな人たちがオーガニックな商品(時に過剰すぎる)を求めて毎日混雑しています。 

④こっちにいるから思う、日本のサービス業の過剰さ: 何というか、日本でサービス業に従事している方々のストレスは半端ないな、と。 例えばこっちの学食でコーヒーを買おうとすると、めちゃくちゃ愛想悪いおばちゃんが出てくるし、オーダー間違ってるし、何てことはザラです。むしろ日常です。レストランでも大したサービスしてないのにチップだけは一丁前に15%-20%ぐらい取ります。 それを踏まえて日本に一時帰国すると、あまりのサービスの良さに感動します。常に笑顔、丁寧な言葉遣い、オーダーが間違ってれば大変な謝罪とお詫び。脱帽します。逆に言うとだからこそ僕は絶対に日本のサービス業では働きたくないと思いますね。そういった過剰なサービスのしわ寄せは、必ずどこかに影を落とすもので、日本の場合そのしわ寄せは直接従業員のメンタルに向かっていると思います。先輩から以前、某牛丼屋で働いていた際何の脈略もなく客から水を掛けられた、というエピソードを聞きました。たかだか300円のサービスにブチ切れる日本の客層って、、、こっちでそんなんしたら逆に訴訟されるわ。笑 当然そんなハイクオリティなサービスを提供する側のストレスは半端じゃないでしょう。だから僕は日本のサービス業に感動・感謝しつつ、あくまでも受益者側に留まりたいと強く思った次第です。異常な状態も常態化すると日常ですからね。


以上、色々と支離滅裂且つ私見・偏見の固まりになってしまいましたが、幾つかのトピックスは当たらずも遠からずなのではないかなと思います。

最後にクオリティオブライフについて。なんだかんだ書きましたがこれがこの2年間で得た最も大事な考え方なのかなと思います。こちらでは家族やプライベートの時間を非常に大事にします。また、画一的なキャリアのレールは殆どなく個々人が個々人の描いたキャリアを進むべく日々邁進しています。日本の軍隊的且つ体育会系な職場環境に自分がいる時は、日々上司の理不尽なリクエストに答えることが仕事であり、それをパーフェクトに行う事=仕事が出来る、と勘違いしていました。一度日本の会社生活から離れて思うのは、やっぱり自分がやりたいようにやる事が大事なんだなと感じた次第です。 だれの人生でもなく自分の人生だし、大好きな人々と楽しく人生を歩むこと、が全てですね。仕事はそのための手段にしかすぎないってー事ですね。

果たしてこの2年間MBAで得た経験が活かされるのか、活かされないのか、それはこれから証明していくしかありませんが、この気概を可能な限りもち続けながら、3か月後日本の職場環境への復帰に臨みたいと思います。笑