オランダのRotterdam School of Management, Erasmus University(RSM)からの交換留学でGoizueta Business School(GBS)に現在お世話になっているTakuです。
私が在籍しているRSMのプログラムは4つの学期で構成された1年制のMBAです。RSMでは、8月以降の最後の学期(Term4)を、RSMに残留し選択科目をとるか、或いは交換留学に行くかが選べます。交換留学先は、米国のみならず、欧州、南アフリカ他、世界各国のビジネススクールがありますが、このたび私はGBSを選択し、この秋学期に受け入れて頂いています。
RSMのMBAプログラムは、この秋学期で修了となるので、私はMBAの締めくくりとなる思い出深い時間をGBSで過ごしています。(なお、RSMの卒業は2017年3月。)
GBSにおける私の履修科目は4科目、在籍期間は約4か月と限定的ではありますが、欧州MBAと米国MBAを比較検討している方のために、私の独断と偏見で相違点に関する所感を、徒然なるままに述べたいと思います。プログラム選択の一助になると幸甚です。
【教授・生徒構成】
RSMの生徒は97%が世界各国から集められており、英語を母国語とする生徒はごく僅かです。教授陣も欧州(蘭・仏・独が多い)や南ア出身者が中心となっています。一方GBSは教授も生徒も、当然ながら大半が米国人のため、英語力という点では米国の方が鍛えられるのではないか、と思います。実際、RSMからこちらに移動してきた当初は、驚くほど英語が聞き取れず苦労しました。使われる表現など、欧州で触れてきた英語とはかなり違う印象を受けました。
ただ、Diversityという観点では欧州プログラムが勝っており、世界中に人脈を広げたいと思っている方には欧州や他のプログラムが良いかもしれません。
また、欧州MBAの方が一般的に年齢層は高めといわれますが、GBSで授業を受けている限りにおいてはあまり気になりません。たしかに学部生も入ってくる授業もありますが、EMBAの生徒も混在したりしているので、一概に言えない気もします。
【充実した設備】
GBSはRSMに比べて、学部含めて生徒数が多いこともあり、各種設備は非常に充実していると思います。特に図書館は蔵書数、利用できるデータベースなど、非常に便利です。Emory大学にない蔵書についても、Georgia工科大から手当できるようであり、この点は素晴らしいネットワークだと思いました。RSMでも学部の図書館が利用できましたが、英語の書籍に関しては断然米国MBAの方が充実しており、勉強や参考図書には事欠かないと思います。(日本の書籍についても、平家物語などの古典や、少ないながら宮部みゆきなど現代小説もあったりしますので、暇つぶしも可能です。)学校のジムも綺麗で規模も大きく、各種筋トレマシンをはじめ、トレッドミル、プール、テニスコートなど盛り沢山のため、体力作りも楽しんで行えます。私は、特にフリークライミング施設を大いに利用させていただいています。
【日常生活】
オランダでは自転車生活が基本である上、公共交通機関が発達しているため、自動車が無くても生活に支障はありませんでしたが、やはり米国は自動車大国のため、自動車の所有が不可欠だと感じました。買い物のためのバス路線を学校が提供してくれていますが、本数が限られているため多少不便に思います。(日本人交換留学生は、GBSの日本人在校生皆様のご協力により、適宜買い物に行くことができ、大変助かっています。)日用品などはオランダよりも種類が豊富で、説明も英語表記のため全く支障なく、羨ましく思いました。オランダでは、英語表記の説明がない物が多く、特に医薬品では苦労させられていたので、現地生活への適応のし易さという点では欧州よりも米国に勝負ありという気がします。ちなみに日本食も豊富で、たくあんやオタフクソースも手に入るほど充実しています。
特に医療について、オランダは診察をはじめ、医薬品の処方にも色々と手間がかかる一方、GBSは学校の医療施設がスムーズに利用できる点は、非常に便利で羨ましく思いました。
以 上
末筆ではありますが、このたびの交換留学の期間中、GBSならびにEmory大学の関係者の皆様には学校生活のみならず日常生活に至るまで多大なるご支援、ご指導賜りましたこと、この場を借りてお礼を述べたいと思います。ありがとうございました。GBSの秋学期も、残すところあと僅かですが、大いに学び、遊び、当地を離れるまでGBSの皆様との良き思い出を作っていきたいと思います。
なお、GBSに関するご質問につきましては、ゴイズエタ日本語サイトの「コンタクト」の欄より在校生メーリングリストへご連絡下さい。また蛇足ながら、Rotterdam School of Management, Erasmus Universityについても、併せて御贔屓賜りますと幸甚です。