こんにちは。Class of 2021のHIです。
受験生の皆様はアプリケーション大変お疲れ様です。また既に合格された方は本当におめでとうございます。R3出願への準備をされている方もモチベーションの維持など大変な部分があるかと思いますが最後までやり抜けばきっと後悔のない選択ができると思いますので是非頑張って頂ければと思います(自分もR3までやっていました)。
さて現時点では既に志望校に合格されてそろそろ渡航の準備を開始されるという方もいらっしゃるかと思います。中には「授業についていけるか不安、、、」という方もいらっしゃるかもしれません。入学に向けては、まずは英語力を高めるというのが最も効果が高い準備になるかと思いますが、英語はさておき、MBAでは広範な内容の科目を学ぶので、これまでの業務で全く使う経験がなかったような場合は事前に予習をしておいたほうがMBAでの学びの質も変わってくるかも知れません。
Emory GBSのコア科目は、ミクロ経済/マーケティング/統計/ファイナンス/アカウンティング/問題解決(IMPACT)/戦略/オペレーション/リーダーシップからなりますが、今回はその中のいくつかの科目について、独断で事前に読んでおいてよかった、読んでいたら役に立ったと思われる本やWebサイトなどを紹介したいと思います。
ファイナンス(
・グロービスMBAファイナンス(グロービス経営大学院)
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「そもそもNPVって何?」というところから始まりその計算方法、βやWACCの計算方法のロジックなどファイナンスの基本が非常に分かりやすくかつコンパクトにまとまっているため読みやすいです。授業の最後の方では類似企業のβを使って企業価値を計算しましょう、というような問題もありますがβのいじり方(アンレバードβ→リレバードβ)もカバーしてあるので1冊でコアのファイナンスの重要項目は大体カバーできる内容になっていると思います。
アカウンティング(
・財務3表一体理解法 (朝日新書)
【新版】財務3表一体理解法 (朝日新書) | 國貞 克則 |本 | 通販 | Amazon
「財務3表一体理解法」は有名なので既に読んだ方いらっしゃるかもしれません。BS/PL/CFとは、というところから始まり1本の仕分けがどのようにこれらのFSと関連しているかに重点が置かれています。またコアのアカウンティングは基本的な仕分け(商品取引、原価計算、貸倒引当金など)やCF計算表の作成法が頭に入っていればかなりついていけるのでそれらをカバーしている簿記3級のテキストも結構役に立つと思います(授業ではそれプラス米国会計基準独自のルールや少し応用的な内容(リース、税効果、自己株取得など)にもちょっと触れます)。
ちなみにコアのアカウンティングは比較的簡単な中間とは裏腹に期末は難易度高の問題がたくさん出て(会計士のチームメイトも時間内に終わってませんでした。教室で終了5分前のアナウンスがされたときに「Fxxk」とつぶやいているクラスメートもいました)、心が折られますが平均も低いので問題ありません(現在では是正されていることを期待します)。
統計(Data & Decision Analytics)
・統計WEB(https://bellcurve.jp/statistics/)
コアの統計(Data & Decision Analytics : DDA)は、正規分布を使った確率計算(コイン100回投げて表の回数が25-30のレンジに収まる確率はいくらか?といった問題など)、重回帰分析(JMPというソフトウェアを使います)、条件付き確率を使った期待値計算あたりがメインですが、最初は回帰分析の専門用語(R-squareって?P値って?)から意味が分からなかったりするのでそういった場面で統計WEBを使うと分かりやすい解説が見つかります。回帰分析や条件付き確率の解説もあり、更には練習問題と回答もついているので理解には役立ちます。勿論回帰分析や条件付き確率などは他の専門書やネットで見ても良いのですが網羅性と分かりやすさという点では統計WEBは非常に良いと思います。
ちなみにDDAのテストも3時間の試験時間で収まらないほどの記述量や計算が求められinternationalには大変酷なテストとなっています。
問題解決(IMPACT)
・コンサルを超える 問題解決と価値創造の全技法(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
コンサルを超える 問題解決と価値創造の全技法 | 名和 高司 |本 | 通販 | Amazon
・イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」(英治出版)
イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」 | 安宅和人
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問題解決の授業では(戦略でも)色々なフレームワーク(有名なポーターの「5つの力」やBCGのPPM分析)を使って分析することがありますが、この本はそれぞれのフレームワークをどのように使ったらよいか、どうしたら良い洞察が得られるかなどを分かりやすく解説しています。「イシューからはじめよ」もかなり有名ですが、一連の問題解決プロセス(問の設定→分解→仮説→調査→統合→アウトプット)のコツが(下手すると授業よりも)分かりやすく説明されています。最初の秋学期のIMPACTの授業ではまさにこのようなワークを行いますが、その後の春学期の実際のハンズオンプロジェクトであるIMPACT360でも役に立ちます(リアルの問題はもっとぐちゃぐちゃしているのでデータ集めから苦戦したりしますが)。
いかがでしょうか。本当に未経験の場合は現地で英語でゼロから学ぶよりも日本語である程度学んでから授業に臨んだ方が授業の理解度も上がり効率的かもしれません。また知識面でアドバンテージがあり、チーム課題などでチームをリードできればネットワーキングにも繋がるため、メリットはあるかと思います。渡航まで時間があり、不安のある科目がある場合は予習してからMBA本番に臨むのが良いかもしれません。
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