米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2023年9月24日日曜日

夏休みの振り返りと秋学期の履修クラス

Class of 2024のK.Nです。Atlantaはここ最近、涼しくなり秋の訪れと夏の終わりを感じています。早いものでこちらでの生活も2年目となり、学生生活の終わりが少しずつ見えてきました。

今回は夏休みの思い出を少しと、2年生の私が秋学期に受けている授業(選択科目)を紹介したいと思います。


■夏の思い出

私は夏休みの期間、課外プログラムへの参加と2~3週間の短期コースを受講しつつ、授業がない期間は家族(妻+子ども3人)とアメリカ旅行を楽しみました。ここではその中で2つピックアップしてご紹介します。

・課外プログラム(Washington Campus)への参加

このプログラムは、米国におけるロビー活動をその中心地であるWashington D.C.で学ぶ1週間のプログラムで、Emory GBSの単位としても認定されます。Washington Campusは年に何度か開講されており、基本的にはパートナー校(Emory GBS以外にはUC Berkeley, Michigan Ross, Indiana Kelley等)に所属している学生のみが参加できます。グループワークやチーム課題もあるのですが、普段は関わることがない様々なビジネススクールの学生と知り合うことができて刺激を受けました。私は5月の回に参加し、金融、製薬、メーカー等、様々な業界に属する米国企業がどのような目的や手法でロビー活動を行い、法案や規制に影響を与えているのかについて学びました。ビジネス側の立場からだけではなく、ロビー活動に特化したコンサルタント、元連邦政府の高官、メディアの記者がゲストスピーカーとして参加し、リアルな経験談を通して米国におけるロビー活動の重要性と社会的な意義を理解することができました。個人的には、企業内にロビー活動を専門とする役員や部署、専門のコンサルティング会社が存在していることに驚き、そしてゲストスピーカー皆様の所属元の立場を超えた、“社会をより良くしたい”という熱量の高さに感銘を受けました。
(プログラムの詳細はこちらからご確認ください)

・RV(キャンピングカー)での家族旅行

私は子どもの頃から“キャンピングカーで旅をする”、という夢を持っていたのですが、それがこの夏休みに叶いました。アメリカではキャンピングカーのことをRV(Recreational Vehicle)と言います。夏にいくつか旅行しましたが、約10日間のRV旅行が特に印象に残っています。Atlantaから南下し、フロリダのPanama City BeachとDestinで綺麗な海と砂浜を満喫(Atlantaから車で5~6時間)しました。帰りはPine Mountainという山間部に寄り、美しい山並みと綺麗な星空を堪能しました。RVはAtlantaでレンタルし、夜は全てRVパーク(RV専用の滞在施設)に宿泊しました。日中の海や山はもちろん、BBQや焚火、RVでの宿泊等、私だけではなく妻や子どもたちも楽しかったということで、家族にとって最高の思い出となりました。このブログを読んでいる方も、渡米時はぜひRV旅行を検討してみてください。大きなRVの運転も意外とすぐに慣れます。


■秋学期の授業

Emory GBSでは、1年生の春学期から3~4つ程度の選択科目を取ることができますが、2年生の秋学期からは全てが選択科目となります。私はアカウンティング/ファイナンス/サステナビリティの領域を中心に学んでおり、この秋学期では4科目履修しているのですが、ここではその中から2つ紹介します。

・Sustainability Measurement and Reporting

このコースでは、企業がサステナビリティ経営を効率的/効果的に進めるために、各種レポーティングの面からどうすべきか学んでいます。手法だけではなく、企業内部の文化をどう変えるか、運用はどうすべきか等、SX(Social Transformation)に直結するトピックについて幅広く取り扱っています。具体的には、理想的なレポートライン/サステナ組織の社内ポジショニング、温室効果ガスの排出量の算定方法/KPIとの連動、TCFD等のフレームワーク/情報開示の動向等について、講義やディスカッション、ゲストスピーカーの講演を組み合わせながら学びを深めています。サステナビリティの領域自体が今まさに各企業が力を入れているということ、加えてゲストスピーカーの多くがEmory GBSの卒業生ということもあり、役員同士での議論内容や他部門との交渉(時には決裂も・・)等、生々しい体験談を聞くことができています。日本の企業においても類似した課題に直面しているケースが多いと思うので、解決のアプローチ等、参考になる点が多いです。

・Social Impact Management

このコースでは、社会的/環境的なインパクトを与えるSocial Enterprise(社会的企業)とその組織を率いるリーダーにスポットを当て、ビジネスモデルやパートナーシップ、インパクト投資等について学んでいます。講義の時間もありますが、大半はケーススタディとグループプロジェクトとなっています。NGO組織のトップへのインタビューや、インパクト投資の戦略立案(ミッション、投資セクター、判断基準等)等、実践的な学びを深めることができるカリキュラムとなっています。学生約30人に対して教授は2人(ソーシャル分野のコンサル出身)の体制となっており、Emoryらしくきめ細やかな指導を受けることができています。また、こちらの授業はMBA生以外も受講可能となっており、Rollins School of Public HealthやCandler School of Theology等、様々なバックグラウンドを持った方との交流を通じて、多様な価値観に触れながら勉強することができます。

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受験生の皆様は、これからエッセイや面談に向けての準備も本格化する頃かと思います。AtlantaやEmory GBSでの生活をイメージする際に、今回の内容が少しでもその助けになれば幸いです。

他のビジネススクール同様、Emory GBSでも在校生が中心となり全力で受験生のサポートを行っております。少しでも興味を持っていただいた方は、お気軽にEmory 日本人会のメールアドレスまでお問い合わせください。キャンパスビジットの相談もお待ちしております!

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