米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2016年10月29日土曜日

「Entrepreneurship(アントレ)」について

ブログをご覧の皆さん,こんにちは1年制MBAYoshiです。


今日は私が現在履修中のゴイゼッタでも人気授業の一つ「Entrepreneurship(アントレ)」について話をさせて頂きます。なお,過去のブログでもゴイゼッタのアントレについて紹介しているので是非ともこちらも参照してみてください。

エモリーで学べるアントレプレナーシップ
http://goizueta-japan.blogspot.com/2015/12/blog-post_66.html

Entrepreneurship」のクラスは主にProfessor Charlie Goetzが教鞭を取っています。上記ブログ内で教授の紹介がありますので,教授紹介はそちらに任せますが,常にハイテンションで声がとても大きく,エネルギーに満ち溢れた教授です。
そして,このアントレクラスのゴールは学生同士で起業アイディアを持ちより,実際の投資家にプレゼンを行い,優秀なアイディアには実際にファンディングがなされ,起業できるという,まさにビジネススクールならではの体験ができる授業です。講義の内容は実際の起業に向けて,生徒とのディスカッションを通じ,起業家としての心得から始まり,優れたアイディアの条件,典型的な失敗例,ファイナンシャルモデリング,ファンディング方法,法務と実に多岐に渡る内容をカバーしており,自分もアメリカで起業できるような気に少しだけなります。
また,このアントレのプロジェクトはこれまでMBAで得た知識や経験を総動員して取り組むことが要求される,実に実践的なクラスです。自分たちのビジネスの競争力の源泉は何なのかをマイケル・ポーターの5 Forces Analysisの観点から議論し,マーケティング戦略の立案においてはSTPプロセス (Segmentation, Targeting, Positioning)をチームで共有,プロジェクトのIRRNPVを計算する等,MBAで学んだことがそのまま活かされます。
様々なバックグラウンドを持つ人々が集まるMBAの学びの場において,半年前のチームミーティングでは個々の知識や経験に基づいた自由奔放(時にはカオス)な議論がなされることが多かったのですが,私を含めて1年制プログラムの友人達はまだ在籍半年足らずながらも,ビジネスで必要とされる重要なフレームワークや共通言語を既に取得し,同じメンバーでミーティングをしていても,議論に深みを感じとることができます。私自身についても,半年前は英語で議論する際には必死で喰らい付くような状況だったものが,今では多少の余裕をもって議論に臨むことが出来ており,MBAで学んだ全てをこのアントレのクラスではまさに「腕試し」できる絶好の機会なのでは無いかと思っています。

なお,私のチームは当プロジェクトに際し,当初より健康・食事管理アプリの開発について議論を進めてきましたが,議論がどうにも煮詰まらず,また市場に似たようなアプリも多数存在したため,2週間後のプレゼンのドラフト提出を控えて,別のビジネスアイディアに変更となりました。日本人の感覚からすると,2週間前に振り出しに戻ることは考えられない事態ですが,チームのアメリカ人は皆,何故か余裕の表情です。このダメなアイディアはバッサリと切り捨て,次のアイディアに取り組む切り替えの早さがアメリカでベンチャー企業が次々と生れる競争力の源泉なのかと密かに思うYoshiでした。