米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2019年3月4日月曜日

Class Participationについて


こんにちは、class of 2020 YKです。MBA受験中の方は各校のインタビュー等でお忙しい方も多いかと思います。2月はゴイズエタにキャンパスビジットされる日本人受験生の方も多く見られました。ビジットされた方は遠路遥々ゴイズエタまでお越し頂き誠にありがとうございます。実際に授業に参加された受験生の方に授業の印象をお聞きしてみると、「日本の大学の授業と違い学生の発言が多い」との答えが多く、所謂「Class Participation」が印象的だった方が相応にいらっしゃったようです。実際に、私も大学時代は大教室での講義ばかりであったため、少人数で学生側の発言の多い授業は新鮮でした。そこで、今回はMBAの授業の特徴の一つである「Class Participation」について書いていきたいと思います。



Class Participation」を日本語で説明すると、「授業への参加・貢献」といった意味になるかと思います。MBAの多くの授業ではディスカッションが行われます。もっとも、ディベートのようなディスカッションというよりは、教授が質問や誘導を繰り返しながら、生徒の意見や体験談を引き出すことで、より学びを多くしていこうとするものです。とくに、多様なバックグラウンドを持つ社会人経験者が集うMBAの授業では、自分のこれまでの業務経験やそこで培った考え方を共有することが他の生徒の学びに資することも多いため、ディスカッションが重視される傾向にあります。単なる授業への出席だけではなく、こうしたディスカッションへの参加・貢献度合いを「Class Participation」と呼び、ゴイズエタの多くの授業で成績の一要素とされています。



Class Participation」をどのように評価し成績に反映するかは、教授によって区々ですが、個人的には以下の4つのパターン(およびその組み合わせ)が挙げられると思います。



1.    授業中の発言の量および質

 教授またはTAが授業中の生徒の発言・貢献をメモし、その貢献度合いを成績に反映するというものです。「Class Participation」を生徒一つ一つの発言に基づきしっかりと評価しようという手法です。もっとも、教授やTAが「Class Participation」を客観的に評価することは難しい、負荷が大きい等の理由で、以下の2.~4.の手法を用いる授業もあります。



2.    クラスメートやチームメートによる評価

 学期末に「Peer assessment」というチームメートやクラスメートを評価する機会が与えられ、そこで自分の学びに役に立ったと周囲から評価されているかを成績に反映するというものです。授業中の発言のみならず、授業外でのチームミーティング等での発言も評価対象にされることが多いです。



3.    授業の出欠

 文字通りではありますが、スマートフォンのアプリ等を用いて授業中にクイズや小テストを行い、それを出欠の代わりとする教授もいます。



4.    成績には反映しない

 一部のレクチャー形式の授業等では、「Class Participation」が成績に反映されません。また、成績の5%10%を「Class Participation」で評価するとしつつも、実際にはほぼ全員に同じ点数を与えていると思われる授業もありますので、こうした授業も実質的には「Class Participation」で生徒に差をつけていないと言えます。



Class Participation」は、日本人等の英語が苦手な留学生にとっては非常にハードです。自分が話したいことを英語で考えている間に議論がどんどん進行し、気が付いたら置いていかれているということも間々あります。もっとも、「Class Participation」を重視する授業でもその成績に占める割合は20~30%程度であることが多いほか、評価方法も授業中の発言での評価(1.の方法)のみというよりも他の手法との組み合わせでの評価(例えば1.2.3.の組み合わせ、1.3.の組み合わせ等)という授業が多いため、授業中の発言がなくとも出席点という形である程度の「Class Participation Grade」をもらうことは可能です。この結果、良くも悪くも、1回も発言しなくとも(一部の授業では教授に指名され発言する「コールドコール」がありますので、厳密には「挙手して発言しなくとも」の意味です)、真面目に出席・勉強すればそれなりの成績は取れるようになっています。



   私自身はまだまだ「Class Participation」ができていませんが、ゴイズエタの教室は非常にアットホームな雰囲気で、流暢な英語でなくとも「Class Participation」を歓迎・評価してくれます。実際に、日本人在校生の一人は、言語の壁を恐れることなく積極的に自分の考えを共有した点がクラスメートから大いに評価され、ゴイズエタの7つのCore Value1つである「Courage」部門において昨年表彰されました。また、ゴイズエタはGPAを出さないことから、高成績を求めてクラスメート同士がピリピリする、あるいは「Class Participation Grade」目的で過度に発言する学生がいて授業の進捗が遅れるといったことは滅多にありません。このため、自然なディスカッションの中で、多くのクラスメートから学ぶことができるというのもゴイズエタの魅力かと思います。





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