米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2016年7月11日月曜日

MBA留学は業務に役立つのか?(中間レポート)

こんにちは、Class of 2017のSuchです。現在、派遣元の会社のニューヨーク支社で社内インターンをしております。久々の業務復帰となりますが、これまでの1年間の留学経験が業務に役立っているのか、自分なりに考えてみましたのでブログに記そうと思います。

というのも、留学前の上司に「留学をすることは2年間の業務による成長機会を失うことだから、それ以上に成長しなければ意味が無いよ。」と言われたことがずっと気になっており、今回の社内インターンは自分のこの1年の成長を考えるのに良い機会となりました。

①英語力
まず、成長の要素として思いつくのが英語力だと思います。
留学前は留学に行けば英語が上手になるかなぁと期待しましたが、留学中はクラスメイトとのミーティングや授業の合間の雑談についていくことにも必死で、正直自分としてはどれくらい英語力が上がったのかどうかはわかりませんでした。

結論としては、「英語力も上がったが、それ以上にミーティング力が上がった」だと思います。

留学前は英語でのミーティングやカンファレンスコールを大変苦手としていましたが、こちらでのインターンではあまり苦になりませんでした。英語を聞く耳が良くなった実感もありますが、何よりこの1年間のMBA留学生活のなかで数多くのミーティングを経験したことで、自分の意見を伝えるためにミーティングをオーガナイズすることが上手になったと感じました。ミーティングの流れを壊さないようにインタラプトをしたり、予め簡単なペーパーを用意したり、その場で図解による説明を行うといったことがより自然にできるようになっていると感じました。

MBA留学では、様々な業種経験、国籍のクラスメイトとチームミーティングを行い、ハンズオンプログラム(※)で答えのない課題にチームで取り組んだりすることで、こういった力がついていったのだと思います。

(※)私は"Catalyzing Social Impact"というプログラムを選択し、農業組合に医療保険プログラムを構築するというプロジェクトを担当しました。EmoryのLaw SchoolとMDP(Master's in Development Practice)の学生たちとチームを組むことで、より多様なバックグラウンドの生徒たちとのチームマネジメントを経験できたと思います。

②モデル理解力
これは自分でも意外だったのですが、モデルを理解、駆使する能力が格段に上がったと思います。私は金融出身なのですが、流動化案件(Structured Finance)に添付されているファイルを見たりすると、統計の授業で習ったモンテカルロシミュレーションのような式が入っていたり(もっと高度なものですが)、財務分析でSensitivity Analysisを使ったりと、留学前に比べて理解・駆使できるスキルが上がったのを感じています。

③プレゼン力
自分で一番力がついた分野だと思います。恐らくMBAの授業でプレゼンをしまくったせいもありますが、それよりもマーケティングやストラテジーの授業で学んだフレームワークが活きているのを感じました。金融なのであまりマーケティングのフレームワークは使わないのかなと思いましたが、3C(Customer, Competitor, Company)とSTP+4P(Segmentation, Targeting, Positioning, Price, Place, Product, Promotion)のフレームワークに当てはめると、プレゼンの資料が非常に作りやすくなりました。MBAはもともとアメリカ発祥の学問のため、MBAで学んだことをプレゼンに落とし込むと、アメリカ人の理解が早いということも感じました。

以上、手前味噌ではありますが、この1年の留学で自分が成長したと感じるところです。もし会社の方や家族の方から「MBA留学って本当に成長できるの?」という意地悪な質問をされたときのカウンターとして参考にしていただけたら、幸いです。

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