米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2016年8月22日月曜日

スタートアップで働く in Atlanta

こんにちは。Class of 2017Cozyです。3か月半の夏休みを終え、明日から始まる秋学期にどうやって気持ちを戻していこうかなと思っているところです。

さて、夏をどう楽しむかは2年制MBAの醍醐味の一つといえると思いますが、私は入学前から夏は働こうと思っていました。今夏、私はAtlanta Tech Villageにある自動車関連のスタートアップ企業で12週間働く機会があったので、今回はその経験をご紹介したいと思います。

どうやって探す?
私は(幽霊部員ながら)Goizueta Technology AssociationGTA)というクラブに所属しており、クラブのイベントで卒業生数名によるパネルディスカッションがあり、そのパネラーの一人が今回、働いた会社のCEOの方で、そのときにコンタクトしたのがきっかけで今回の機会を得ました。MBAでのクラブは就活系のクラブが多く(GTAもその1つ)、参加するのに敷居が高いなと感じてしまうイベントが多いのも事実ですが、たまにフランクに参加できるイベントもあるので自分の興味関心に沿ってクラブイベントを活用していけるのはMBAの良いところの1つです。

何をやった?
CEOとエンジニア5人だけの会社なのでCEOをサポートすることは何でもやりました。プロジェクトマネジメントをサポートしたり、簡単なコードを書いて進捗状況を可視化するようなレポーティングツールを作る等です。退屈な仕事としては1日中、延々とPDFExcelを見比べて両方の記述が一致しているか(QA作業)等もやりました。

MBA1年目がどう活きたか?
以下はMBA1年目の経験によってスキルとして伸張できたかなと思えるポイントです。ただし、これらはMBA1年目の経験のみでできるようになったというよりもこれまでのキャリアで経験して身に着けてきたスキルをMBAの中で磨きをかけていったというような感じが強いと思います。

定量評価しようとする意識が強くなった
特定の授業というわけではないですが(あえて授業名を挙げれば、Process and Systems ManagementSupply Chain Management)、ビジネススクールの授業ではやはり数値で評価することを求められることが多いので自然と定量評価に対する意識が高まる気がします。私がこの会社に参加したときはマスタースケジュールもなかったので、まずそれの作成に着手し、開発プロセスを機能ごとに分けて各プロセスが週単位でどのくらい進捗しているのか可視化できるようにしました。

分析的な視点を多く持つことができるようになった
Management Practice(今年度から、Goizueta IMPACTと言います)という授業で、コンサル的なフレームワークを一通り習うのですが、その中にはいろんな分析(財務分析、マクロ経済分析、顧客分析、リスク分析、競合分析等)をしなさいという教えがあります。この考え方が自然と身についていて、Financial Projectionを行ったり、Risk and Action Planを分析してCEOに提示しました。この会社では減価償却させるような設備もなく、費用はほぼ固定費なのでMBAで習うよりもずっと簡易なFinancial Projectionになりました。ただ、こういう資料を一旦作ってみると、キャッシュが数か月で尽きてしまう現実が一目瞭然となり、売上を上げることが急務の課題であることがわかりました。

学び
学びはいろいろありますが、大きな学びの1つは企業家精神を垣間見ることができたということでしょうか。Entrepreneurshipの授業でアントレプレナーがビジネスで失敗する3大要因:1) 売上がない、2) マネジメントが非効率、3) キャッシュがショートする、というものを学ぶのですが、学問としてだけでなく、今回の経験を通じて「お金ないと、ほんとに会社が死んじゃうな」というリアルな感覚を養うことができたと思います。

あと、英語がダメすぎて話にならない、ということも改めて痛感してしまったので2年目は英語力の向上も細々とがんばりたいと思います。


Cozy

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