米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2017年4月10日月曜日

Japan TrekとLeadership

こんにちは。
合格通知を受け取られた皆さま、おめでとうございます。進学先決定にあたりご質問やご不明な点あればお気軽に在校生メールアドレスまでご連絡下さい。
Wait listの方や, Round 4apply中の方はもう少し頑張ってください。こちらも何かお力になれることがあればなんなりとお尋ねください。

今回私からはleadershipJapan Trekについてご案内したいと思います。先日2月下旬から3月初めにかけてJapan Trekという日本への研修旅行のようなプログラムが開催され、私は企画・運営の日本人の一人という立場で携わりました。Japan Trekの素晴らしさ・面白さは過去のBlogで何度も触れられていますので、私からはJapan Trekleadershipの修得・発揮の場という視点からお話したいと思います。
過去のJapan Trekの投稿
http://goizueta-japan.blogspot.com/2011/03/japan-trip-2.html

1.正式プログラムへの採択
過去Japan Trekはほぼ一年おきに開催されており、結果的に今回も今まで通り開催されたのですが今回は過去数回とかなり異なる経緯を辿りました。
GBSJapan Trekは単位認定される正式な授業として開催されるのですが、実は当初学校側からの発表ではJapan Trekは正式なMid Semester Moduleの科目としては企画されていませんでした。しかしながら日本の素晴らしさをGBSのクラスメイトに紹介したいという熱い気持ちを持った日本人在校生数名が自発的に企画を開始し、またGBSの教授の一人が我々の想いに共感しともに学校側へ働きかけた結果、異例の追加採択という形で正式プログラムに昇華されました。
(正式プログラムではなく)在校生の勝手企画としてJapan Tripが行われているMBA schoolは世界中に多くあると思いますが、日本人在校生の想いと行動力で正式プログラムへの採択を実現させた例は、自主性(leadership)を尊重しそれを受け止める風土があるGBSならではだと思います。

2.       唯一の学生企画Trek
春休み期間を利用して開催されるMid Semester Moduleは日本以外にSouth Africa, India, China等いくつか行き先があったのですが、Japan Trekは唯一全日程の企画・運営を日本人在校生が行うという大きな特徴があります。他の行き先は学校側が旅行代理店に企画・運営を任せていますが、Japan Trekは企画する日本人在校生のがホテル・レストランをはじめ訪問先企業・観光地まですべて自分たちでアレンジしました。特に今回は初訪問となる企業が多かったこともあって、企業へのアポ入れや食事制限(ベジタリアンなど)を踏まえた日程の企画はとても大変でしたが、一緒に旅するクラスメイトの興味や好みを踏まえたオリジナルの日程を喜んでもらえたのは企画した我々の誇りであり、日本人としてleadershipが発揮できるとても貴重な機会でした。

3.       Leaderfollowerの立場の違い
MBA programの中にはleadershipを学び・発揮できる機会が数多くありますが、その多くが同じMBA学生やEmoryの学生間で行われることが多く、基本的にみな意欲が高く非leaderの立場になっても、leaderに対してとても協力的です(team work のよさはGBSの素晴らしさでもあるのですが)。それに対し、異国日本の地でのクラスメイトは(ありがたいことに)完全に我々に頼り切っており、followerにならざるを得ません。30人のクラスメイトのそれぞれ異なる興味・関心・動向を把握し、最大限日本を学び・楽しんでもらえるように統率していく経験は普段のleadershipとは異なりとても大変でしたが得られるものも多かったです。印象的なエピソードとしては、夜遅くまではしゃぎすぎて翌朝の企業訪問を寝過ごした同級生を説教する場面がありました。普段のプログラムではチームワークを乱すようなことをしない人達ばかりなので、とても新鮮でした。現実のビジネスではleaderは孤独な立場であることも多いので、globalな環境下でfollowerを引っ張っていくという体験はleaderとしてとても勉強になりました。

4.       変化する状況(相次ぐトラブル)への対応
無事終了したものの、今回のJapan Trekはトラブルの連続でした。企画の中心的役割を担っていた日本人在校生が直前に不参加となってしまったり(結局一部参加してくれましたが)、残りの日本人在校生も体調不良に苦しみながらの慣行でした。中でも引率教授が深刻な体調不良で緊急帰国せざるをえなくなり、本来教授が担うべき役割まで我々でこなすのは本当に大変でした。しかし刻々と変化する状況下でも、企画する日本人在校生のチームワークと責任感でなんとか乗り切り、大成功の内に終了することができました。トラブルも現実のビジネスではつきものですので今回のTrekで鍛えられたと思います。


今回のJapan Trekは特殊な要因がいくつも重なりましたが、globalな環境下でleadershipを強化・発揮する意味でもGBSJapan Trekはとてもおススメです。是非2年後もJapan Trekを企画してみて下さい!