米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。
当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。
2010年3月22日月曜日
図書館
授業の予習・復習を何処でするかは、人それぞれで、大別すると、自宅・ビジネススクール・図書館の三つが挙げられると思うが、今回は、私自身が普段利用している図書館を紹介したい。
図書館は大学構内に8ヶ所あり、また図書館内には、間仕切りで各人の机がある自習室、資料を広げて勉強が出来る自習室、大勢で議論が出来る会議室等、各人の用途に合わせた部屋が用意されている。入学当初、色々な場所を自分なりに使用したが、その際、熱心に勉強や議論する学部生と思しき男女を見て、自分は十数年前の学部生時代に、大学の図書館に真面目に通った事なんてなかったなあ、と思ったものだ。
色々と図書館を探索している内に、その雰囲気が他と明らかに違う部屋を見つけ、好奇心にまかせて入って以来、現在までほぼ毎日利用しているのがWilliam L. Matheson Reading Room だ。ここは、所蔵する定期刊行雑誌物を読むための部屋らしいが、多くの学生は私を含め、雑誌を読むというより、専ら自分の勉強をしているようだ。この部屋の特徴は何と言っても静かな事。学生からは全く私語は聞かれず、また耳栓をしながら勉強する学生も多く見られる。先日、部屋奥にあるソファーで、雑誌を読みながら居眠りしてしまった初老の男性からのいびきがうるさい、とその男性を起こしてまで、注意をした学生がいたが、普段の生活で感じる騒々しさとは無縁の静かさだ。ちなみに、このソファーで居眠りをすると、必ず私は体調を悪くするため、あまり座らないようにしている。
また、今まであまり気にも留めなかったが、壁際にアルファベット順で整然と配列された雑誌は日本の刊行物も含め、世界中の雑誌があり、また、その分野も文学・科学・芸術等々非常に幅広い。本当にそんなニーズがあるのだろうか、と不思議にも思ったりするが、集中力が無い時に、私自身もついつい文芸春秋等の雑誌を手に取って読んでしまうので、人種のるつぼのようなこの学校では、案外、どの雑誌も読まれているのかもしれない。
試験前以外、とりわけ、午前中は、この部屋を利用する人はあまりおらず、また、その殆どが座る位置を決めているようだ。そのため、部屋全体の雰囲気に微妙な一体感があり、私もこちらに到着した際には、周囲の人に何となく笑顔で黙礼してから、着席している。冷静に考えれば、少し変な人にも思えるが。
取りとめもない事を書いたが、宿題提出期限を間近に焦った時、授業が良く理解できずに悔しい思いをした時、名案(その殆どは勘違い)を思いついた時、いつもここにいたような気がして、良く考えると自分には非常に重要な存在であり、何となく感慨深い気がする。今度、また余裕のある時にでも、あのソファーに座って、ゆっくりと雑誌を読もうと思う。