Class of
2014のTEDです。
今回はマーケティングについて書いてみたいと思います。ファイナンスについてはKeitaの過去のポストを参照していただければ幸いです。
次のSpring Semesterから1年生も選択科目が履修できるようになります。その中でも目玉と言えるのがMP electiveです。MPとはManagement Practice の略でいわゆるHands-on型のProjectだと考えていただいて結構です。課題の設定、戦略立案、プレゼンという一連のコンサル業務の流れを半年にわたって実際の顧客に対して行うという訳です。
コース全体としては5つの選択肢が用意されており、学生は自分の関心分野に合わせて履修を決定します。その5つとは以下のようなラインナップです(2012年現在)。
- Financial Valuation: Theory & Practice:Valuationに焦点を当てあたファイナンス系プロジェクト。
- Goizueta Marketing Strategy Consultancy (GMSC): マーケティング課題をテーマにしたコンサルプロジェクト。
- Marketing Analytics Consultancy (MAC): Data-Driven Marketingに重きを置いたマーケティング系プロジェクト。
- Project Mgmt. & Collaboration: 戦略の策定だけでなく実行フェーズに重きを置いたオペレーション系プロジェクト。
- Catalyzing Social Impact: GMSCのNGO/NPOバージョン。
Goizueta Marketing Strategy Consultancy (GMSC)
言わずと知れたGoizueta Business Schoolの看板プロジェクト。アトランタという大都市の地の利を生かし、プロジェクトに参加する顧客も非常に充実しています。マーケティングの名を冠していますが、むしろ戦略系コンサルの実業にもっとも近いプロジェクトと言えます。また、クライアントと密にプロジェクトを進める過程そのものから学ぶことも多く、マーケ・コンサルに限らず様々な視点を持った学生が参加しています。
看板プロジェクトなだけに情報も多いため詳細は以下URLを参照ください。
公式ホームページ
http://goizueta.emory.edu/gmsc/about_overview.html
※GMSCはプログラム名であり組織名でもあります。私も出願時は混乱しましたが、現時点ではプログラム名として捉えていただいて構いません。
※GMSCはプログラム名であり組織名でもあります。私も出願時は混乱しましたが、現時点ではプログラム名として捉えていただいて構いません。
過去ログ(GMSCでフィルタしています)
Marketing
Analytics Consultancy (MAC)
さて、もう一つのマーケティング系プロジェクトとして来春からラインナップに加わるのが、Marketing Analytics Consultancy
(MAC)です。こちらは、Data-driven marketingにフォーカスした、コテコテのマーケティングプロジェクトだとお考えください。GMSCとMACの違いでいうと、GMSCが課題設定から戦略の実行までのフィールドワークを幅広くカバーしているのに対して、MACはデータを使った戦略立案フェーズにフォーカスしています。
Goizuetaでやりたいこととして、GMSCと後述するEmory MACプロジェクトの両方を考えていた私にはMP
electiveの選択は難しいものでしたが、結果的に今回はMACを選択しました。
このプロジェクトの背景に触れておきます。同じMACでややこしいのですが、当スクールは世界的なマーケティングリサーチ機関、「Emory Marketing and Analytics Center (通称Emory MAC)」を有しています。ここではData-driven
Marketingをはじめとした世界最先端のマーケティングの研究を行うとともに、当スクールに高品質なマーケティング系の授業を提供しています。その一端として、来春からMarketing
Analytics Consultancy (MAC)が提供されることになりました。
公式ホームページ
Emory
Macが提供する科目
そもそもマーケティングには大きく分けて、Consumer BehaviorとData-drivenの2分野が存在します。Customer Valueから考える王道のマーケティングである前者に対して、後者はデータ解析によって顧客の特性を見出すようなイメージです。ITの発達により顧客データにリーチできるようになったことに加え、コンピュータの高性能化・低廉化により近年急速に発達している分野です。「データリッチ」「ビッグデータ」等というキーワードを聞いたことがある方もいるかもしれません。個人的なバイアスがかかりますが、少し前に急速に発達した金融工学などと比較しても、Data-driven
Marketingはさらに新しい勢いのある研究分野であり、大きな可能性を感じています。
新たなコースのため、来春のMarketing Analytics Consultancy
(MAC)の詳細はわかりません。ただ、事前のPCセットアップ等のセッションを受講する限りでは、かなり高度なデータ解析をガンガンやっていくことになりそうです。どうしても「ふんわり」しがちなマーケティングにおいて、Solidなハードスキルを身に着けられるのは将来的に大きな武器になると期待しています。クライアントも、MLB球団や国際的なホテルチェーン等、手ごたえのありそうな顔ぶれが揃っています。
Data-driven Marketingは日本では特に遅れている分野です。たとえば、皆さんの財布の中には無数のポイントカードがあると思いますが、顧客の購買履歴(POSデータ)をマーケティングに活用できている企業はほぼありません。その意味で、MACはコンシューマープロダクトのマーケティングや製品開発に関心のある方は非常におススメです。また、リテンションやCRMがますます重要視されつつあるサービス業に関心がある方にも有益だと思います。
今回はMBAではマーケティングを学びたい、という方にはぜひおススメのプロジェクトを紹介させていただきました。
TED
MBA Class
of 2014