米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2014年1月16日木曜日

ゴイズエタにおけるファイナンス その4

 遅ればせながらあけましておめでとうございます。
Class of 2014のKenjiです。

正月ラウンドに焦点を絞っていた受験生の方は、年越しはエッセー作成に明け暮れてようやく出願ラッシュが落ち着いてきた頃でしょうか。かくいう私 も2年前は、自分の実家への正月の挨拶に妻だけを送り込み、自分自身はエッセーカウンセラーとのやり取りで正月が終わっていた記憶があります。。 さてGoizuetaでも先日1/10に3rdラウンドの締め切りがありましたね。在校生も1/13から春学期が始まってますので、 Goizuetaが志望校の1つである方は是非キャンパスビジットをして、アトランタでの最高の学習環境・生活環境を感じてみてください!日本 人サイトでも多くの情報を掲載していますが、やはり実際に見てもらうことで良さを実感してもらえると思います。

と前置きはこのくらいにして、今回は私が昨年受けたファイナンス系の授業を紹介します。Goizuetaでのファイナンス科目については、 Class of 2014のファイナンスガイKeitaが連載中(その1その2その3)でして、それに勝手に乗っかる形で、その4「Project Finance」についての感想を少々。

担当教授はRaymond Hill(通称Ray Hill)。先日このHPでも紹介したように、「20 Most Influential Business Professors Alive Today​」で4位に選ばれたGoizuetaの名物教授です。


この授業では、プロジェクトファイナンスとコーポレートファインナンスの違い、プロジェクト ファイナンスのスキームやメリット・デメリット、資金調達の方法といった実務において必要な知識を、過去の各国の事例を元に学んでいきます。学生の多くは金融や会計バックグランドの面々が多いですが、私のように事業会社出身で借り手側の立場として学ぶ者もいます。ファイナンスの経験が浅い自分にとっては、収益モデルの構築だけでなく、その後に貸し手である銀行がチェックするポイント(D/E ratioやDead Service Coverage Ratioなど)を過去の実例を通じて学べるなど、昨年の春セメスターの中では最も実りの多い授業でした。

また、各チームには発電所や天然ガス地下貯蔵施設、高速道路建設などの事例の中から1案件が割り当てられ、プロジェクトファイナンス活用におけるリスクや将来のキャッシュフロー見通し、収益モデルを独自に構築した上で最終プレゼンを行うという課題が与えられます。我々のチームはアトランタのInterstate Highwayにおける無線型有料レーン(ETCカードを持っている車のみが走れるような車線)の建設に関する案件を扱ったのですが、将来の交通量予測、トラックおよび自家用車のドライバーそれぞれの1マイルあたりのWillingness to payなどの情報から段階的に収益モデルを完成させるといった実務さながらの議論を春セメスターを通じて行うことができました。もちろん、担当教授自身が米南部最大のエネルギー会社Southern Company の子会社にてCFO を勤めていた人物ですので、各案件に対するフィードバックから学ぶことも多く、Goizuetaに進学される学生には是非受講をお勧めする授業です。

そんなこんなでファイナンス専攻の学生からの人気は依然高く、今年からは2クラスに増枠されてます。セメスターを通してハードワークを要する授業ではありますが、 ファイナンス経験の大小に関わらず学ぶ点が非常に多いと感じた授業の1つでした。

それでは、アメリカ東部に続き日本も寒波到来のニュースが流れてますので体調管理には気をつけて出願プロセスを乗り切ってください!

Class of 2014
Kenji