米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2017年10月7日土曜日

英語について

皆様こんにちは。C/O 2018のRioです。

10月に入り、アトランタもすっかり秋めいてきて、涼しくなってきました。キャンパスにも金木犀の香りが漂っていて、秋の気配をそこここに感じることができるようになりました。
秋といえばノーベル賞の発表がありますが、今年はカズオイシグロがノーベル文学賞を受賞しましたね。大学の時に「私を離さないで」と「日の名残り」を読んで以来、好きな作家だったので嬉しかったです。文学賞は欧米以外にもアジア、アフリカ、南米などからも出ていますし、去年はボブディランが取ったり、受賞者のバラエティ豊かで楽しいですね。なにより世界各国、各分野にいろんな賞があるなかで、どうしてノーベル賞がこれほどまでに国際的な権威を獲得できたのか、マーケティングとか戦略といった文脈で考えてみると大変興味深いと思うのですが、残念ながらノーベル文学賞のニュースは、学校では全く話題に上りませんでした。

そんな与太話はさておき今日の本題です。
今日はアメリカで1年ちょっと生活してみて毎日使う「英語」について気づいたことを色々と書き綴っていこうと思います。当然ながら、内容は私の独自見解ですので違うふうに感じる方もいらっしゃると思います。悪しからずご了承ください。

  • 意識しないと英語はさほど上達しない

残念なお知らせですが、MBAに来ただけでは英語はそんなに上手くなりません。実際問題、英語をあまり使わずに過ごすことは可能です。授業に出席したり課題をこなす過程でリスニング、リーディングのスキルは嫌でも磨かれますが、スピーキング、ライティングはさにあらず。自分から発信するように頑張らないといけません。恥ずかしながら、私もいまだに自分で話しながら、時制が変だったり、今の冠詞大丈夫だっけ?と不安になったり、主語と動詞が不一致だったりすることに気づいたりします。アメリカで1年生活してもそんなもん?と思われるかもしれませんが、私の場合はそんなもんです。でもまあ大抵の場合は理解してもらえますし、完璧を期さずともよいと割り切れれば随分気分は楽になります。

あと、私の場合、友人とのテキストメッセージの会話で気になった表現を書き留めておいたり、授業で先生が使った表現を書き留めたりすることで少しずつ表現のストックを増やすように工夫しています。それでもなお苦労は絶えませんし、特に会話になるとネイティブが自然なスピードで話しているのについていくのは大変です。さらには訛りの問題や発音のクリアさも人によって千差万別なので、聞き取りづらい人は一年付き合っても本当に何を言っているかわかりません。

こういうとインタビューを控えた皆さんは不安になるかもしれませんが、MBA受験との兼ね合いでいうとアドミッションオフィサーは外国人と会話する際の留意事項などを理解しているはずですので、つとめてわかりやすく話してくれるとは思います。もし言っていることがわからなくても、聞き直すことで点数を引かれることはないので、恥ずかしがらず「もう一度言ってくれ」と言って積極的に確認をすることをお勧めします。

  • グラフや数字を説明する表現を覚えると便利
グラフや数字の推移を説明する表現は大変重要です。MBA受験に関連づけて言えばアドミッションに自分の仕事や業界の置かれた状況を説明するときに大いに役に立ちますので、インタビューに備えて表現をストックしておかれるとよいかと思います。
特にイディオムは単語の暗記しかしてこなかった受験時代を悔やむほど頻繁に使いますので、なかなか余裕はないかもしれませんが、気になった表現は全部覚えておくくらいの勢いでストックしておかれることを強くお勧めします。一方、単語に関しては、よほど専門的な単語、アメリカで生活するときしか使わない単語を除けば、GMATやTOEFLをクリアできる語彙力があれば太刀打ちできると思います。
・イディオムの例
Go through a rough patch, Reach a plateau, Get stuck with, Hit the targetなど
・動詞の例
Increase, Decrease, Stay flat, Plummet., Spike, Skyrocket, Revamp,Fluctuateなど

  • 発音の問題(RよりもLが難しい、あとAの発音が難しい)
日本人にとってはRの発音が鬼門であるという話を耳にすることがありますが、私が気づいたところでいうとRよりもLのほうが聞き取ってもらいづらいです。
Rはウの口でラ行を発音すればほぼ通じる(極端な話、巻き舌にすれば100%理解してもらえます)のですが、Lは本当に難しいです。例えばKilo Literとかそもそも言いづらい上に通じにくい(あとアメリカではキロもリットルも使わないという根本的な問題もありますが…)です。
あとAの発音も意外とバリエーションがあって困ります。たとえばHam(ハム)はヘアーム、Clam(あさり)はクレアームという感じで発音しないと通じませんし、Managementはミィアーネジメントという感じに聞こえます。以前某スーパーにCocoa Batonというお菓子を買いに行ったときも「バトン」が通じずスマホで画像見せないと通じませんでした。これはAというより「トーン」の箇所にアクセントがきちんと置けていなかったことが原因とあとでわかりました。
ある程度の年齢になってから発音の改善に取り組むのは簡単ではないですが、なによりコミュニケーションの基本ですし、アドミッションの印象にも残りやすいと思いますので、表現のストックと発音の改善は継続的に練習するようにされるとよいと思います。

  • Acronymをよく使う
頭文字を組み合わせて単語を作ったものをアクロニムと言いますが、アメリカ人はこれが大好きなようで頻繁に使います。
FYIとかASAPなどのアクロニムは日本の職場でも目にすることがあるかもしれませんが、例えば、AKAとかRSVPってなんのことか分かりますか?
AKAはAlso Known As(またの名を)、RSVPはRépondez s'il vous plaît(ご返信ください)の略です。正式な文書で使うことはないと思うので、受験のプロセスではさほど必要ないかもしれませんが、学内の比較的カジュアルなアナウンスではよく目にすると思います。また、AKAは会話でも結構使うように思います(アドミッションとのフォーマルな会話では使わないほうがいいですよ!)ので、覚えておかれても損はないかもしれません。

  • 日本人の名前は呼んでもらいにくいことがある
日本語は母音が連続することが頻繁にありますが、アメリカ人にはこれが難しいようです。名前で言うとAI(アイ)さんとかYu(ユウ)さんは、発音の問題もありますが、英語の主語との兼ね合いで、「AI needs a drinkってひどい英語なのに正しいんだよね?オーマイゴッド!」みたいにネタにされているのを目にしたことがあります。Yuはともかく、AIと書いてアイと呼んでくれるアメリカ人はほぼ居ないと思いますし、私の友人でエイコさんという人がいるのですが、彼女もEikoと書いてエイコと呼んでもらえたためしはないと言っていました。母音が連続しているなどの理由で、ヘボン式の綴りではアメリカ人に読みづらいことが予想される名前の人はCVなどに記載した名前の横にアメリカ風の綴りで読み方を添えるかニックネームをつけるなどの工夫を検討されてもいいかもしれません。
アメリカ風のニックネームをつけている日本人を見かけることがあるかと思いますが、外国かぶれでいい格好したいのではなくて、単に呼べないから必要に迫られてニックネームをつけているということもままあると思います。
いつだったか、香港でEnglish Nameをつけ始めたのはイギリス人が中国風の名前をうまく呼べなかったからだ、という話を聞いたことがありますが、中国人、韓国人はEnglish Nameをつける人が多いように思います。一方で、インドは徹底してインド風の名前を使い続けるので多分にお国柄もあるかとは思います。


とりとめもない内容で大変恐縮ですが、今日はこんなところで。
受験プロセスもこれからGMAT、エッセイなど佳境に入ってくると思います。大変な時期かと思いますが、在校生も喜んでサポートさせていただきますので、GBSに関するご質問、ビジットのご相談などあれば代表メールアドレス宛にご遠慮なくお問い合わせください。
(写真はGBSの前庭で開催されたジャズコンサートのスナップショットです)