“I keep saying that the sexy job in the next 10 years will be statisticians,” said Hal Varian, chief economist at Google. “And I’m not kidding.”
こんにちは。Class of 2014のTEDです。
1人でも多くの方にゴイズエタを選んでいただけるように、今回も当スクールの差別化の一つである定量系マーケティングについて書きたいと思います。少々マニアックではありますが(笑)。
僕の記事に何回か登場している「Emory Marketing Analytics Center (Emory Mac)」は毎年3月にカンファレンスを開催しています。このイベントにも先日参加してきたのですが、地元の大手企業のプレゼンを目当てに、マーケティングに携わるビジネスパーソンが学外から集まり、熱いディスカッションが繰り広げられました。
Emory Macについては以下の記事を参照してください。
Marketing Strategy & CRM
マーケティング系プロジェクトについて
アトランタには大企業が多いため、このようなイベンにでトップ企業の最前線で働くスピーカーがたくさん来てくれることです。イメージをつかんでいただくために、簡単に今年のスケジュールをいくつか紹介します。
- Target(ウォルマートに次ぐ全米2位のディスカウント百貨店):
POSデータ等の店内データを使い店内環境の最適化を行うプロジェクト。例えば、通路に面している商品面積(例:1列か2列か)はどれくらいで売り上げがピークになるか、隣り合う商品の組み合わせによる売り上げへの影響、などを分析し最適な店内環境を作る取組を紹介。 - AT&T(全米最大の通信会社):
"Cool Phones at a Hot Price"という価格戦略についてのプロジェクト。例えば、携帯端末を割り引いて月額料金を上げる、携帯端末を割り引かず月額料金を下げる、というオプションの生涯顧客価値へのインパクトを分析し、最適な料金モデルを作る取組を紹介。 - Chick-fil-A(アトランタに本社置くファストフードチェーン):
チキンサンドイッチなどの新商品の開発プロジェクト。過去のヒット商品の傾向分析や、季節毎の需要変動などを考慮して、最適な時期に、最適な商品をリリースする製品開発戦略を紹介。 - InterContinental Hotels Group(世界最大のホテルチェーン):
コールセンターの最適化プロジェクト。コールセンターのオペレータの「能力」と、入ってくる電話の「質」を定量化し、ベストな組み合わせを実現することで売上を最大化するオペレーション系のプロジェクトを紹介。
このほかにも、グーグルによる組織としてデータへの取り組み方について、BtoBにおけるデータの活用、最先端の「Bayesian Analysis」という手法、などについての講演が行われました。今年は来ませんでしたが、例年、アトランタに本社を置く、コカ・コーラやブレーブスもよくプレゼンに来ています。
こうしてみると、最近は「最適化」がキーワードになっていますね。データを使わなくてもGoodな意思決定できるが、データを使ってBestな意思決定をしよう、というのがアメリカ企業での風潮です。日本はこの分野が出遅れてしまっているので、MBAにおいてこの分野を学べるのは非常に大きな武器になると期待しています。
1日にわたるプレゼンテーションが終わった後はアメリカらしくレセプションがあります。ちなみに、朝食も昼食も出るため、$25ドルで参加できる学生としては非常にお得なイベントでもあります。$75も払ってでも学外から多くの一般人が来ているのは、イベントの質が高い証拠ですね。
さて、2年間にわたって交代で書いてきたブログですが、僕が投稿するのはこれで最後になると思います。みなさんがエッセーを書いたり、学校選定をするうえで、少しでもお役にたったのであればブロガー冥利に尽きます。
では、またどこかでお会いしましょう。
いや、きっとゴイズエタ同窓会でお会いできることを信じて。
Class of 2014 TED