米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2014年5月26日月曜日

India MSM 2014 Part 1

皆さんこんにちは!
Goizueta紅一点のさやです!
ついにMBAの一年が終わってしまいました!
さて、この一年で沢山の学びがありましたが、その中でもTOP3の印象に残っているのがインドへの3週間のMSM(Mid Semester Module)スタディートリップでした。
同期が2014年度のMSMについて書いております(ニカラグアアルゼンチン&チリ)ので是非そちらもご覧下さい。
同級生と春休みを利用してインドの政治・文化・経済を学ぶ体験・参加型の授業で、今年インドの旅は何と35人も参加者がいて、Wait Listも発生するなど一番人気のMSMでした。インド政府訪問、最先端の医療ツーリズムを実践するインドNo.1の医療法人訪問、配偶者に暴力をふるわれて行き場のない女性とその子供を支援するNGO訪問、アジアで屈指のスラム街であるDharavi訪問、ボリウッド業界(アニメコンテンツ会社&映画製作会社)訪問、農村地帯の学校訪問をベースにタージマハルなどの諸遺跡訪問、アシュラムヨガの聖地でのヨガ教室体験、インドNo.1のビーチパラダイス、ゴア訪問等々盛り沢山の内容でした。

Part 1と題して今回はその中でも医療ツーリズムにスポットを当てて、学びを紹介できればと思います。

さてインド人はITや会計などの分野で活躍しておりますが、医療の分野でもインド人の医師の活躍は目覚ましいです。私は個人的には知らなかったのですが、数多くのインド人医師や看護師が欧州や中東、東南アジアなどで働き、これらの国々の医療を支えているとのことでした。また、国内の有名病院では心臓など循環器外科の高度治療・手術の成功率が極めて高く、先進国に比べてコストも半分で済む場合もあることから、外国人患者を受け入れる医療ツーリズムが一大産業になりつつあるそうです。

こういった環境下で、Fortis Healthcare やMax Healthcare などの大手医療法人が地方への病院建設や他病院の買収等に相次ぎ巨額投資を行い、競うようにベッド数を増やしているのがインドの医療業界の現状です。

中間層の拡大により健康志向が上昇、又医療支出が拡大傾向にあるため、これまでもっぱら都市部の富裕層がメイン顧客であった大病院が地方都市にも進出し、別ブランドの病院を展開して低価格治療を打ち出したり、逆に南インドを拠点とする医療法人が都市部であるニューデリーやムンバイで病院を展開するなど、各医療法人が群雄割拠する状況にあります。

その中でも今回訪問したのは、今年で創業13周年を迎えるFortis Healthcareです。Fortis Healthcareはこれまでに他病院の買収などで国内13州の50以上もの病院を傘下に治め、病床数は1万床を超えているそうです。更には海外M&Aも積極的に展開し、現在までに香港、オーストラリア、スリランカの病院・医院を相次ぎ買収。またベトナムの大手医療法人も買収し、アジア最大級の医療法人に成長しました。


MSMではFortisの中でも一番大きいNew Delhiにある病院を訪問させて頂き、医療ツーリズム推進部の部長及びチームの皆さんにプレゼン/Q&A/懇親会/病院内ツアーをして頂きました。

プレゼンでは米国では10万ドル近くかかる心臓バイパス手術がインドでは$8000前後で、更には米国では$5.5~$6.5万ドル近くする人工関節埋め込み手術が$8500、というように大幅に安い現状を知り、愕然としました。

また病院内はまるで五つ星ホテルのようで、患者の家族用のスパ(患者家族無料)・ジム・休憩室・映画館も完備されており、かなりハイエンドな設計となっておりました。
病室も見学いたしましたが、日本の病院の様に狭くなく、とても明るくオープンな雰囲気でした。



医者のクオリティも変わらないのであれば、私は正直ここで医療サービスを受けたいし、家族にももし自分が病気をした場合、無理せず看病に当たってほしいので、この病院のホスピタリティの高さに感銘を受けました。

ケースやニュースなどでインドの医療ツーリズムのレベルの高さは認知していたものの、まさかここまで素晴らしいとは...インドへ足を運んで実感できたことは大変大きいことであったと感じました。


次回は近々NGO/スラムについてPart2を書きたいと思います。

Class of 2015さやでした!