本日は授業紹介をさせていただきたいと思います。
といっても紹介させていただく授業は前回と同じLeading people and organizationsです。
この授業はソフトスキルの授業なので、ねたが豊富なんですよね。
本日のテーマはdiversityでした。
日本語では多様性になるのでしょうか。
アメリカには日本と違って多くの人種がいます。
さまざまな人種、さらにそのハーフ、クォーター、、、など含めるともう無数にいるといっても過言ではないかもしれません。
日本でdiversityを考えると年齢、性別などが主なテーマになると思うのですが、アメリカではやはり人種です。
本日の授業では、「racism(人種的偏見)は20年前と比べてそれほど大きな問題ではなくなっているか」というテーマでディスカッションをしました。
こちらに来てからのディスカッションでは本日のものが一番熱く、やはり差別というものはする側とされる側で認識がまったく違うという印象を受けました。
テーマにyesと答えた人にはどちらかというと差別する立場の人が多くて、noと答えた人にはどちらかというと差別される側の立場の人が多かったと思います。
ひとつ納得した意見は、「20年前に比べて、racismに対する意識が高まり、人々はそれが表に出ないように非常に注意深くなっている。」でした。
要するに、注意深くなっているだけで実際は変わっていないという意見です。
人種に限らず、diversityがあればそれだけ差別も当然出てくるわけで、アメリカにとって永遠のテーマであるとともに、日本でも意識を高めていかなければいけないテーマかもしれません。
本日のディスカッションはみな熱くなりすぎて、教授が半ば強引に終わらせたような感もありました。
それだけ、重要なテーマということでしょう。
では、なぜこのようなテーマを扱ったのでしょうか。
以下は僕なりの意見です。
それは実際にビジネスの場で、diversityが重要だからだと思います。
言い換えると、diversityの扱いを間違えると、組織としても個人としても非常に大きな痛手を負うのです。
そのあたりは授業でははっきり言わない(言えない)のですが、diversityは非常に大きなriskのひとつなのです。
たとえば、10人雇用するときにすべて同じ人種ということは事実上許されません。
たとえ本当にその10人がほかの候補者よりも能力があったとしても、そのような雇用は受け入れられないのです。
かといって履歴書などで人種を聞くことはできません。
社内の打ち合わせで「人種のバランスが悪いから採用する人間を入れ替えよう」というだけで時と場合によっては問題になります。
実際、本日の授業でも結論らしい結論はありませんでした。
下手な結論を紹介するだけで、非常に危ないからでしょう。
本日はアメリカの社会問題の根底を少しだけ覗いた気がしました。