米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2007年10月26日金曜日

クラスの人数が少ないということ -Why Emory? その1

初めまして、Class of 2009 のHiroです。

アプリカントの皆様はいよいよ出願時期を迎え、エッセイ執筆・インタビュー準備に苦しんでいることと思います。

中でも、「Why this school?」という質問は、どこでも必ず聞かれる上に、リサーチの深さや熱意が簡単に悟られてしまう難しい部分です。

そこで、私自身が当時感じていたことと、入学して実際に感じている「Why Emory?」を織り交ぜて紹介します。

私にとっての「Why Emory?」は、下記の4つです。

��.クラスの人数が少ないということ

��.マーケティングに強いこと

��.生活環境がよいこと

��.人柄を見てくれること(スコアを最重視してないこと)



今回はその1、「クラスの人数が少ないということ」を紹介します。

Emoryを客観的・計量的に見たときの最大の特徴は、米国TOP校で最も人数が少ないことです。

私の学年は約180人、一つ上は約150人と、150人~200人のレンジで入学者数をコントロールしているとDeanも言ってます。

この人数の少なさを、メリット・デメリットで見ます。



メリット

��.同級生と仲良くなりやすい

  大規模な学校では入学式以後クラスメイトが一堂に会する機会が少ないかも知れませんが、Emoryは毎週Goizueta+で全員が同じ授業を受けます。従って、「クラスメイトで見たことのない人」がほとんどいません。私の場合、入学後2ヶ月経過して8割ほどの同級生の名前と顔を覚えました。また、よく聞く「アメリカ人同士で固まって外国人と接触を取らない集団」というのは特に見かけません。南部のフレンドリー気質のためでもあるのでしょうが、知り合いとなるクラスメイトの選択肢がそもそも少ないことで、「仲良くしよう」という意識が生まれるのだと思います。私のように純ドメでコミュニケーションに問題がある人間にとっては、多数に埋没しないための死活問題です。



��.コミュニティーとしての統一感がある

  aと深く関わりますが、クラスメイトとの共通体験がしやすいことで、統一感が深まります。例えば、上記のように全員が共通の授業を受けたり、またコア科目はほぼ全ての科目で同じ教授が教えます。指導方法や成績の付け方についての当たり外れや不公平感がなく、余計なストレスがたまりません。また「試験の打ち上げにバーで飲む」ことが、クラス全体でできたりします。互いの顔が見えていることで、メーリングリストなどの情報発信もしやすいです。例えば「アカウンティングのこの問題、誰か教えて」とか「電卓落としたけど誰か拾った?」とか「今度のハロウィンパーティーに一緒に行こう」と呼びかけるのは少人数の方が言いやすいですね。顔の見える範囲でのコミュニケーションが取れるというのは、当たり前のようですが、なかなか得がたいことです。



��.教授・スタッフとの距離

  教授は実によく我々のことを覚えています。こちらからの個別の質問もしやすいし、逆にコールドコールもされます。日本人は目立つせいか、教授にいじられたり、試験問題の登場人物として名前が出てきたりします。また、入学後は学校のスタッフとよく接することになりますが、よく学生を覚えていて普通に声をかけてくれます。



��.リーダーシップオポチュニティ

  クラブやアソシエイション(生徒会みたいな組織)等でのリーダーシップを取る機会が多く取れます。リーダーシップポジションの総数は学生数より多いって聞いた気がします(実際には一人で複数のポジションを行う人がいるので、全員が何かをしている訳ではありません)。



デメリット

��.人数=パワーの論理

 アラムナイ・在校生の絶対数は大規模校に劣りますので、卒業生ネットワークや職種のバラエティが欠けるという考えもあるでしょう。

但し、ネットワークは量より質といいますし(人数が少ない分緊密ともいえます)、Emoryに集まっている人の多様性は相当だと思います。



b.選択科目の幅・数・深さ

 私はサマースクールでペンシルバニア大学に行きましたが、例えばウォートンのファイナンスの授業の数・幅・深さとも、さすがの一言です。これは、「どんなにマニアックな科目でもそれなりの人数が集まる」からこそできると思います。

但し、Emoryもカリキュラムを新しい分野を取り入れたり工夫しつつ、興味深い科目を揃えています。この辺りは別途紹介します。



総合的に見て、スモールスクールであることに私はとても満足しています。



Hiro