米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。
当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。
2012年6月18日月曜日
英語の勉強の仕方(GMAT編)
Class of 2013のTomoakiです。
前回に引き続き、今回はGMATの勉強方法を個人的な経験に基づいて紹介します。
GMATは、MBA受験者の最大の難関といってもいいかもしれません。
試験では、Verbalと呼ばれる日本の「現国」に相当するような問題と、Quantitativeと呼ばれる数学の試験が出されます。
これに加えて、AWAという記述問題が加わることになります。
ネイティブも一緒に受ける試験なので、Verbalではネイティブも引っかかるような試験問題が出されます。
数学の試験は日本人が得意な分野ですが、それでも問題文は当然英語なので、注意が必要です。
GMATは、TOEFLと違って1年間に5回しか受けられないので、心理的にとても辛い試験になります。
加えて、GMATを勉強し始める7~8月は、TOEFLの勉強だけに集中できていたこれまでの時期に比べて、推薦状作成、エッセイ作成などの作業も同時並行に進める必要が出てきます。なので、GMATを開始する時期は、留学準備期間で一番大変な時期の1つといってもいいと思います。
また、GMAT試験では、CATシステムという正解すると難易度が上がって、間違えると難易度が下がるというシステムが採用されています。難易度が高いレンジにいないと、高得点を出すことができません。最初の10問程度の成否で方向性が決まってしまうので、最初に間違えると難易度の低いレンジにい続けて、どれだけ後で頑張っても、点数が上がりません。ですので、特に最初の問題には時間をかけましょう。
なお、GMATでもTOEFLと同様にダミー問題(採点されない問題)が出されます。しかし、TOEFLと違ってどれがダミー問題かは判別不可能です。
僕の場合は、難しかった問題ばかり出ていたのに、いきなり簡単な問題が出る時もありますが、本当にダミー問題かどうかわからないので、結局きちんと答えざるを得ませんでした。
最後に、GMATでは各試験結果が出願予定大学に送られてしまいます。また、公式試験結果にもこれまで受けたGMAT試験の結果がすべて掲載されています。よって、TOEFLみたいに最高点だけを出願大学に送ることができません。計画的な受験が求められます。
僕の場合、教材は以下のものを使用しました。
��参考書>
「インターナショナルマスアカデミー」:通称「マスアカ」と呼ばれているGMAT数学セクションの必読書といってもよい本です。これを勉強すれば、日本人であればMATHはだいたい大丈夫だと思います。
「GMAT Office Guide 12th edition」:おそらく一番有名な公式ガイド集だと思います。この本でVerbalの勉強をしていました。
��模擬試験>
「GMAT Prep」:GMAT Official HPで無料ダウンロードできる公式模擬試験です。最初にこれで試験に慣れました。ただ問題数があまり多くないので、途中で問題と答えを暗記してしまい、後半では試験慣れのために数問解く程度になりました。
「GMAT King」:19,530円でオンライン販売している模擬試験集です。多少、本番よりも難しい感がありましたが、問題量が豊富なので特に試験前に使用しました。インストールする方法がわかりづらくて、すごい手間取った覚えがあります。
以下では、試験の受け方を中心に書いていきます。
��.Quantitative
Date Sufficiency とProblem Solvingという2種類が存在します。どちらも中学・高校1年制レベルの数学・算数の問題ですので、そんなに手間取ることはないと思います。
僕は上述の通り、参考書「マスアカ」で勉強して、「GMAT King」で模擬試験を受けるという勉強方法をとりました。また、試験中では、CATシステムを意識して最初の10問に時間をかけるようにしました。
��.Verbal
Verbalは、Reading Comprehension(長文読解)、Critical Reasoning(ロジカルシンキング)、Sentence Collection(文法)の3類型に分かれています。
GMATの勉強は、このVerbalがメインになります。
RCでは、TOEFLよりも長くて難解な文章を読むことになります。また、選択肢も引っ掛けのようなものがあるので、まずは難しい英語の文章に慣れる必要が出てきます。僕は友達に教えてもらったEconomistのweb版を読むことで、難しい英語の文章に慣れました。
次に、CRでは問題文中に空欄があって、空欄を埋めるのに、文脈を考えながら一番論理立った選択肢を選ぶことになります。個人的にはとても苦しめられました。勉強方法としては、前述の「GMAT Office Guide 12th edition」を集中的に勉強しました。
最後にSCです。これは文法の試験ですが、基本的にネイティブ向けに作られているので、選択肢が似たようなものばかりでとても難しいです。
僕は、SCはGMAT Prepを使って、どのような選択肢が正解になるのか分析する戦略を取りました。基本的には簡単で短い選択肢が正解に選ばれる傾向があります。
Verbal全体として試験では、一問2分弱を目途に問題を解いていきました。そうすると最後の5分で6問程度が残ってしまうので、そのうちの3~4問はランダムクリックをして捨てて、最後の1~2問を真面目に解くという戦略を取っていました。留学経験者に話を聞いているとVerbalをすべてきちんと解き終わる人は少なかったように思います。
��.AWA
Analytical Writing Assessmentというwritingの問題です。
Argumentとissueという2つのセクションに分かれています。
Argumentは文章を読んで、その文章が論理的でないところを記述したり、結論に対して反論したりするものです。Issueは、文章を読んでそれに対する自分の意見を記述するものです。
GMATの記述はTOEFLと似ています。
僕の場合、英語の個人教師を頼んでいたDaily Yomiuriの記者の方に、週一回添削してもらうという方法を取りました。
TOEFLのwritingの要領をGMATのAWAに使用しましたが、GMATの方が文法的・構文的に厳しく採点するので、その点を留意しました。
僕の場合は、GMATを受けた際、最初の2回が両方とも500点台という低い点数をとって、かなりプレッシャーになりました。。。
GMATの点数が低いプレッシャーは、出願準備をしていると、時々襲いかかってきて、「このままではどこにも合格できないのでは」と出願者を不安に陥れることがあります。
逆に最初にGMATの点数が出せると、心理的に楽になります。
僕の職場の後輩は、シカゴ大学のBooth校に通っていますが、GMAT1回目で710点を出してさっさとGMATを卒業していました。当時はとてもうらやましく思ったものです。
いずれにしても、現在出願を検討されている方は、そろそろGMATやエッセイのことを考え始める時期でしょうか。 出願準備、頑張ってください!!