米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2012年6月9日土曜日

MBAの決め方

Class of 2013のTomoakiです。





最近、職場の後輩から、MBAへの留学についてアドバイスを求められることが多くなってきました。

どんなMBAがおすすめなのか、どんな選び方があるのか、自分なりにアドバイスをしているのですが、今回は留学先MBAをどうやって決めるのか書いていこうと思います。







日本の留学生は社費・公費での留学が多いので、費用の観点を除いていくと、

留学先を決めるのには大きく、ランキング、得意分野、雰囲気という3つの視点があると思います。







これらの3つの視点と、GMAT・TOEFLの点数、エッセイの内容を考慮しながら、出願先を決めていくとよいと思います。





��.ランキング

いきなりぶっちゃけたことを言うと、出願校を決めるとき、最初に参考にするのが、ランキングだと思います。



Financial Times、Business week、U.S news、Wall Street Journalなどのランキングが有名で毎年更新されていますが、だいたい毎年上位5位~10位に食い込んでくるのがいわゆるトップ校になります。

例えば、2010年のU.S weeksのランキングでは、1位がシカゴ大学のBooth、2位ハーバード大学、3位ペンシルバニア大学のWharton、4位がノースウェスタン大学のKellogg、5位がスタンフォード大学のSloan。その後、デューク大学、ミシガン大学、バークレー校、コロンビア大学と続きます。



ちなみに、シカゴ大学のBoothやノースウェスタン大学のKelloggなどはMBAの「別称」です。エモリー大学にもGoizuetaという別称がありますが、これは通常、寄付などによりMBAに多大な貢献をした人の名前が冠されます。

例えば、エモリー大学のGoizuetaは、コカコーラ社のCEOを1980年から17年間務めた人物です。CEO就任当時は低迷していたコカコーラを復活させた経営者として有名です。

他にも、ノースウェスタン大学のKelloggはコーンフレークで有名な「ケロッグ社」に関係しています。Kellogg社の元社長ジョン・ケロッグさんが1,000万ドルを寄付したことからkelloggの名前が付きました。



ランキングは、それぞれ統計方法がありますが、卒業後のサラリー、GMATスコアなどを元に総合的に判断しています。 

ランキングに必要以上にこだわる必要はありませんが、一般的にランキングが高いほど色々な分野に卒業生がいるため、卒業後の人脈作りに役立つと思います。 

僕の職場の同期がスタンフォード大学のMBAを卒業していますが、日本に帰ってからも定期的に開催される同窓会などで、色々な分野での友達作りに役立っていると聞きました。







��.得意分野

とはいえ、ランキングの高低だけで大事な留学先を決めるというのは、あまりに機械的すぎます。 上位20校~30校までにランクされるような大学では、それぞれの強みがありますので、それぞれの大学の特徴を把握して、自分に合ったMBAを探す必要があります。





具体的には、MBA現役生に連絡を取って直接聞くのが一番ですが、大きく3・4つの得意分野に分かれます。

例えば、ケーススタディーで有名なハーバード大学。 多くのMBAでハーバード大学のケースを使って勉強することが多いですが、具体的な ケースに当てはめて勉強するには最高だと思います。



また、マーケティングが得意な大学も多いです。エモリー大学もマーケティングが得意ですし、他にもKelloggがマーケティング授業の質の高さで有名です。

今はあまり授業で教えていないようですが、Kelloggではフィリップ・コトラー教授など世界的なマーケティングの権威などが在籍しています。現役だとJulie Hennessyなど有名なマーケティングの教授が在籍しているため、著名な教授から授業を受けられるのは貴重な経験だと思います。



定量的な分析を得意としている大学もあります。ペンシルバニア大学のWhartonやシカゴ大学Boothが代表例です。例えば、シカゴ大学は、経済学で「シカゴ学派」と呼ばれる統計的な分析方法を重視する文化があるので、MBAでもファイナンスなど定量的な授業が有名です。

上記は一例ですが、ほかにも起業家精神、国際ビジネスなどそれぞれの大学の得意分野がありますので、現役生に実際の授業内容を聞きつつ、自分の興味に応じて出願先を決めるとよいと思います。







��.大学の文化

上記の得意分野に関係しますが、それぞれ大学には「雰囲気」があります。

一例ですと、集団主義か個人主義ということで大別できます。

一般的には、マーケティングが得意な大学は、みんなで助け合う文化が発達して、定量的な分析を得意とする大学は個人を尊重する文化があるみたいです。



例えば、エモリー大学はマーケティングが得意でチームプレイを重視しています。課題や授業で分からないことがあれば、勉強会で互いに教え合うような雰囲気があります。一方で、シカゴ大学のような定量的分析を得意とする大学は、個人単位での勉強を尊重する雰囲気があります。



とはいえ、これはあくまで大学の一面的な「雰囲気」の問題ですし、どの大学も個人主義・集団主義の両方の側面を持っています。

要すれば、自分の受けたい大学がどんな雰囲気なのか、その大学の現役生に聞いてみるといいかと思います。









以上、MBAの選び方についてつらつらと書いてみました。

みなさんの出願先決定の一助になれば、うれしいです。