米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。
当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。
2008年8月17日日曜日
ウィーン交換留学
09のHiroです。
私の夏休みは、6月アメリカ西海岸への家族旅行、7月NYでインターンシップ、そして8月がウィーンへの交換留学という、遊び、働き、学ぶという3本柱でした。
ウィーンでは、Emoryと提携しているWirtschafts Universitatの大学院生向けコースに3週間に渡り参加しましたので、ここでご紹介します。
24人のGraduate courseの生徒の出身国は、アメリカ、カナダ、オーストラリア、オーストリア、ポーランド、チェコ、ブルガリア、スペイン、ロシア、ウクライナ、日本と、ヨーロッパの学校らしくEmoryとはまた違うDiverstityでした。パートタイムMBA(普段仕事を持っていて、夕方や土日に受講するMBA)の生徒が、休暇を利用して効率よく単位を取るために参加しているというパターンが多いようで、年齢層も下は23歳から上は42歳までの比較的matureな集団でした。
写真は、Graduate courseの集合写真です。これとは別にUnder graduate courseも来てました。彼らはヨーロッパ、とりわけルーマニア・ウクライナ・チェコ・クロアチアの学生が多いようで、またこれらの国出身の女の子はとても綺麗でした。余談です。
授業科目は、1週間目が「International Marketing」で、Marketingの概要とともに、Global企業ブランドの海外展開や、ヨーロッパ市場の特徴などを学びました。また、チームプロジェクトでは、サウジアラビア・チュニジア・パキスタンなど、Emerging Countryでのマーケティングプランを考えてプレゼンするというものでした。
2週間目は、「Securitization & Subprime Crisis」で、現在話題になっているサブプライムローン問題について、不動産ローンや債権の証券化スキームの基礎から、現在の危機の発生原因や対応についてのレクチャーでした。
3週間目は、「Intercultural Management」で、ヨーロッパ各国やアメリカ・アジア・アラブ諸国の人々の考え方やビジネスの進め方の特徴や違いについて、ビデオ鑑賞やケーススタディを取り上げながら議論しました。
授業は朝から始まり、昼過ぎで終わるのですが、課題やチームプロジェクトなど、ワークロードはそれなりにありました。また、途中には日本文化の特徴を全員の前でプレゼンする機会もありました。
折角の機会なので、クラスメイトと積極的に市内観光や、朝夕の食事を共にしたり、週末はザルツブルグやプラハに旅行に行きました。ウィーンは、旧オーストリア帝国の首都であり、第2次大戦の被害も比較的軽微だったことから、ハプスブルク家の隆盛の頃からの歴史的な建築物が多く残されており、見所がたくさんあります。私も宮殿・オペラハウス・教会・国会議事堂・ワイナリー等、各名所にクラスメイトと出かけました。一般的な話ですが、歴史に興味を持っていた方が、同じ場所を観光していても、感慨が違います。この宮殿はフランス革命で処刑されたマリーアントワネットが幼少期を過ごした所で、とか、あの演台からヒットラーがオーストリア併合の後の演説をして、などと聞くと、「ほう」と思うわけですね。私は世界史を余り知らなくて、最近になって各民族の成り立ちやら、第1次大戦から第2次大戦あたりのヨーロッパ諸国の複雑な関係に興味を持っているのですが、本当、勉強すること、勉強になることはいっぱいありますね。
チェコ人に色々教えてもらい、プラハにも出かけましたが、オーストリアやナチスやソビエトから侵略を受け続けた苦難の歴史を、そのとても美しい街並みに投影して、とても印象に残る小旅行になりました。また、ザルツブルクでは、ミーハーに「Sound of Music Tour」に参加して、映画のシーンに出てくる教会・宮殿・湖や郊外の風景を見てきました。いずれの街並みも風景も本当に綺麗で、子供以外の写真をほとんど撮らない私ですが、さすがにカメラを持って行くべきだったと思いました。
また、学生寮では、ミネソタ大学のRobertと同部屋になり、人生初のRoomieを得ました。小売チェーンのTargetに勤めるナイスガイでした(写真では、最前列右側の転がっている人)。途中の1週間は、妊娠中の彼の奥様も休暇を取って参加し、ルームメイトが増えました。台所でアメリカ人とビールを飲みながら話す、とかちょっと憧れだったので、達成できて嬉しかったです。やはり、旅行や共同生活に身を置くのが、クラスメイトとの交流には一番いいというのは真実ですね。
異文化の違いについて感じたことも様々あるので、また別途ご紹介します。