米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。
当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。
2008年9月1日月曜日
アメリカ文化紹介~其の百二十一
上の写真は先日US Open Tennis 2008を観に行ったときの、球速表示板です。
時速130マイルというと、時速200キロ近くになります。
野球の投手の最高球速が時速100マイル(約161キロ)強になりますから、その速さはかなりのものがあります。
本日も、先日のNike Run Clubでの事故の様子の続きです。
今回のことでは教訓が三つありました。
一つ目は、前述の通り、やはり信号はきちんと守るということです。
確かに、いつ何時でもすべての信号を守るというのはなかなか出来ないものです。
しかし、事故にあって一番損をするのは自分です。
当たり前ですが、改めて目の当たりにしました。
自分も、相手も、周りの人も、警察も、病院もいやな思いをしなければなりません。
二つ目は、訴訟社会アメリカを目の当たりにして、人々の考え方や行動を学べたことです。
前述の通り、ドライバーは第一にランナーの状態を心配し、その次に訴訟リスクを考えました。
見方によっては当たり屋であると間違われても仕方がない状況でした。
そのような状況下で、「けが人の状況を確認し、そのあとに訴訟リスクを考える」という順番を守ることは非常に大切だと思います。
そこが訴訟社会であっても、人としての基本的な責任を常に負っていることは変わらないのです。
三つ目は、訴訟社会アメリカであっても、常に訴訟をしているわけではなく、今回のように訴訟なしで終わる(終わりそう)ことがあるということです。
今回は、双方ともに良識のある人だったと僕は思います。
訴訟社会とはいえ、訴訟が好きでたまらないというわけではありません。
出来るだけ回避したいのは確かです。
僕は日本でよく言われるアメリカに対する誤解に「絶対に謝ってはいけない。謝ると訴訟になったときに負けるから。」というのがあると思います。
今回はランナーの方がきちんと謝っていましたし、お互いが良識のある人間であることが確認できれば、言葉尻を必要以上に気にする必要はありません。
むしろ、下手に警戒心を強めると、状況を悪化させかねません。
いずれにせよ、大惨事にいたらなくて本当によかったと思いました。