米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2008年2月14日木曜日

Goizuetaでの生活~其の三十一



上の写真はバスケットボールのリーグ戦の試合のものです。

リーグ戦といってもごらんのとおりナンバリングを付けているだけです。



さて、本日もバスケットボールの話を続けさせていただきます。

先日の試合でもう一つは発見がありました。

それは、リーグ戦(とはいっても僕が突然参加して全く問題ないリーグ戦ですが)であるにもかかわらず、メンバー全員に均等に出場機会を与えるということです。

これは、事の是非は別にして、アメリカの特徴であります。

実際に僕は参加させてもらったチームで一番下手でした。(自分でこういうことを言うのは好きではないのですが、現実ですから仕方ありません。)

しかし、試合序盤のまだ点差があまり開いていなかったときですら試合に出場することができました。

上手い人も下手な人も出場時間はほぼ同じでした。



これも僕がアメリカで中学生のころ野球をしていた時と同じです。

中学生の野球とは言え、一応登録するリーグで、ユニフォームがあり、登録された審判が試合進行をし、コーチもいました。

ちなみにユニフォームといってもズボンとTシャツが支給されるだけで、それ以外の服装は自由です。

日本のようにスパイクやソックス、ストッキングの色まで合わせるなどということはありませんでした。

しかしそのようなチームでさえ、出場機会はできるだけ均等になるようにコーチが気を使っていました。

逆に、それこそがコーチの役割なのです。

僕がそこで学んだことの一つは、少年野球における日本とアメリカの考え方の違いです。

日本では、勝つこと、うまくなることを重要視し、時にはその前に人間教育が入ります。

しかし、アメリカではその優先順位が根本的に異なります。

まず大前提として、怪我をさせないことが最優先されます。

その次に、子供たちに野球を楽しんでもらい、好きになる、好きでいてもらうことです。

技術的な指導はほとんどなく、勝敗の行方は蚊帳の外です。

もちろん勝ったほうがいいですし、勝った試合の後は「よくやった」、負けた試合の後は「今度の試合は勝とう」くらいはあります。

しかし、勝つためにはどこをどうすればいいかというような指導は一切ありませんでした。(この点はレベルが高くなると違うとは思います)

人間教育などはもはや知ったことではありません。

コーチが座って、選手が直立不動などということはありえず、コーチが身振り手振りを交えて珍しく技術論を語っているときに、選手の一人がコーチのほうを全く見ずにずっとグラウンドに唾を吐いていることすらありました。

日本でそれをやったら、、、まずそのチームでの将来はないでしょう。



ある試合で僕が投手をしていたのですが、2打数2安打でファインプレーをしている選手をコーチがスパっと交代させた時は本当にびっくりしました。

しかし僕以外は驚いている人は一人もいませんでした。

その時は何が起こったのか全く理解できませんでしたが、数年たってやっと理解できました。



というわけで、バスケットボールひとつとっても日米では考え方が違うということを学びました。

明日からはまた違った角度からバスケットボールの紹介を続けさせていただきたいと思います。