米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2007年11月3日土曜日

アメリカ文化紹介~其の二

今回もはなはだ僭越ではありますが、アメリカ文化について感じたことを、独断と偏見に基づき紹介させていただきます。

アメリカではサッカーは人気がないといわれています。

確かにプロレベルで見ると全く人気がありません。

これは本当に驚くほどみな関心を持っていません。

理由はいくつか考えられると思うのですが、僕が感じるのは以下のような理由です。

・引き分けが多い=白黒はっきりしない

・そもそも点が入らない

・45分間集中してみなければいけない・・・これはテレビ放映に非常に不利です。しかもアメリカ人は45分間もトイレに行かず、食べたいものを買いにも行かず、隣の人と雑談をすることもなく過ごすのは苦手なのではないでしょうか。ただでさえ点が入らないのに、隣の人と話しこんだ瞬間に点を入れられてはたまったものではありません。

・プロスポーツ市場に入る余地がない

などであります。

では、誰もサッカーを知らないか、というとそうではありません。

実際に遊ぶサッカーとしては、みんな結構好きです。

趣味という欄に出てくるスポーツとしては、フットボール、ホッケー、野球などよりも先に来るのではないでしょうか。

実際にそれらのスポーツや設備は危険性などの面から、遊びとして楽しむのはあまり現実的ではないのです。

遊びとして手軽で、しかもプロスポーツとして人気があるのはバスケットボールだけではないでしょうか。

僕が住んでいるClairmont Campusでもよくサッカーをしています。

ヨーロッパのサッカーを見るのがすきという人もたまにはいます。



ただ、さすがアメリカ、彼らはかなり特殊なサッカーをします。

いや、日本のサッカーが特殊なだけかもしれません。

日本でサッカーというと、とにかく走るスポーツ、という印象がありますが、彼らは走りません。

ボールを奪われた瞬間、彼らは仕事が終わったという感じで、休憩に入ります。

奪われたボールを追うことはしません。

それはほかの人がやればいいことだからです。

ルーズボールを追いかけることもしません。

誰かがやってくれるからです。

もちろん全員というわけではありませんが、その割合は日本に比べてはるかに高いです。

最初はアメリカ人がサッカーをわかっていないだけだと思っていたのですが、ラテンアメリカからの留学生も同じような感じです。

当然ブラジル人、アルゼンチン人もそうです。

遊びでやっているだけだと、サッカーは体力は関係のない技術のスポーツではないかと思えてきます。

日本では遊びでやるサッカーでもみんな一生懸命走ります。

というわけで、遊びレベルのサッカーでは、実は日本は非常に特殊なことをやっているのではないか、というのが最近の僕の結論です。



その分技術的な好奇心は非常に旺盛です。

まったく走らないのに、ヒールパスしかせず、しかもヒールパスは抜群にうまい人もいます。

トリッキーなプレーを試して、失敗し続けるのにそれでも試し続ける、という人も結構います。

みなとても楽しそうです。



サッカーは人気がないとよく言われ、確かにそのとおりなのですが、アメリカではサッカーを楽しむことができないというのは正しくありません。

そこらのフィールドでサッカーをしている人たちを見かけたら、是非勇気を持って仲間に入ってみましょう。

そして、全力で走り回ってみましょう。

一瞬にしてヒーローです。

快足ストライカーとして絶賛されることでしょう。